021 マジックバッグ
本日も2話投稿です。
よろしくおねがいします。
(腰に着ける小さいのってこれか?)
ウエストポーチのような物を手に持ち、メイに確認する。
『それそれ。ほら、やっぱり値段も1000トリアだよ。』
言われてポーチがあった場所を見ると、値札があった。
しっかり1000トリアと記載されている。
(なんでこんなに安いんだ?小さいからって訳じゃないんだろ?こんなに便利な物なのに。)
実物を見たら教えてくれると言っていたのでさっそく尋ねる。
『それじゃあマジックバッグの特徴を教えるね。まずマジックバッグは所有者契約が必要な魔道具なの。そしてこの契約は1人につき1個しかできなくて、契約した人しか開けられないの。』
(ふむ、1人1個しか持てないし開けないと。)
『そうそう。それでマジックバッグにも魔石や魔物と同じようにFからAってランクがあって、少しずつランクアップしていく物なの。』
そうなのか。
(てことはこれは安いからFランクなのか?)
『そうだよ。マジックバッグは<皮革><魔道具作成>スキルとFランクの魔物の皮、それとFランクの無属性魔石で簡単に作れるの。だからランクアップされてない一番最初のマジックバッグは安いんだよ。』
はぁー。なるほどなぁ。
(ランクアップはどうやってするんだ?)
『FランクをEランクにするなら、Eランクの無属性魔石1つでできるよ。手に入れたら防具屋とかに持ってきて、お金を払えばやってもらえるよ。Dランクにする場合はDランクの魔石とDランクの魔物の皮が必要になるから注意ね。』
(了解。ランクアップしたら入れられる量が増えるってので合ってる?)
『合ってるよ。例えばそのポーチタイプだとFランクで5個まで物が入って、Eになると10個。Dになると20個って言う感じで倍になってくよ。マジックバッグは本体のサイズが大きいと初期の容量も大きいんだけど、冒険者はあまり使わないね。』
倍になるのかそれはランクアップするのが楽しみだ。
それと冒険者がリュックタイプとか使わない理由はわかるなぁ。
いくら容量が多くても戦闘とかで邪魔になるし、的が大きいから壊れる確率が高そうだ。
(僕も大きいのはいらないなぁ。それに倍になってくならポーチでも問題ないだろ。ていうかこれしか買えないし。)
「それ、買うのか?買わねぇのか?冷やかしか?」
カウンターにいた男性から冷ややかな声がかけられた。
どうやらずっとカウンターに居たようだ。
声だけでなく視線も冷ややかだ。
「あ、すいません。初めて買うのでじっくり見てたんです。」
咄嗟にそれっぽい言い訳を告げる。
「そうか。で?それ買うのか?」
信じてくれたようだ。
視線の冷たさも消えてくれた。
「あ、はい。買います。」
そう言ってポーチをカウンターに持って行き、ポケットから1000トリア硬貨取り出す。
「まいど。Eランクにするなら3000トリアだ。魔石が手に入ったら持ってこい。」
支払いを受け取った店主が聞いていないのにランクアップ費用を伝えて来た。
「わかりました。」
持ってこいとも言われたし、他の店を知らないのでランクアップする時はここに来よう。
さっそく購入したマジックバッグを腰に着け、僕を店をあとにした。
作者が住んでいる場所は
北のでっかいところの田舎です。
部屋がゲロさむです。