表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
レゾンデートル  作者: 星街海音
聖人と聖女と聖剣
203/251

202 ランクアップと二つ名持ち

宜しければ、評価、ブックマーク、いいねをして頂けると嬉しいです。


 「お待たせしました。今回の依頼達成によりナインさんはCランクに、メイさんはDランクにランクアップしました」


 「おー」


 「やったね」


 僕とメイが、冒険者ギルドの受付嬢からランクアップされた冒険者カードを受け取る。


 僕のカードにはしっかりとCの文字が、メイのカードにはDの文字が印字されている。


 クリアマリンへと帰ってきたナイン達は、帰ってきたその足で真っ直ぐ冒険者ギルドへと依頼の達成報告に来ていた。


 達成報告自体は、カードの裏面に盗賊の討伐数が記載されているため、それ以外は残党がいない事やアジトを解体した事を報告するだけで終わった。


 その後、僕とメイの冒険者としての実績と信用が一定値に達していたらしく、すぐにランクアップの手続きが始まった。


 手続きは数分で終わり、更新されたカードが返ってきた。


 「これでメイ以外はダンジョンに入れんな」


 「なんでそういう事言うかね?グレンだけ留守番にするよ?」


 「事実だろ?」


 「デリカシーが無いって言ってるんだよ」


 グレンの発言にメイがぶーぶーと文句を言う。


 受付前で立ち止まっていると後続の邪魔になるため、僕達はその場を離れるとギルドを後にした。


 ギルドを出た僕達は、町に帰ってきたばかりで疲れているので宿へと向かう。とはいえ真っ直ぐに、とは言い難く、道中にある屋台やらお店から漂う美味しそうな匂いにふらふらと寄り道をしていた。


 「やっぱりお肉だよなぁ」


 「野菜も摂らなきゃダメですよ?」


 屋台で売っていた焼き鳥串を10本ほど購入していると、ルチルに釘を刺された。だがここでナインの中で疑問が生じる。


 一般的に、バランスの良い食事を摂る事によって健康や成長に繋がる。それはよくわかる。お肉だけじゃなく、野菜や魚も食べた方がいいだろう。だがそれは、僕もなのだろうか?成長しない上に魔力によって健康が維持されるこの体に、栄養バランスというのは重要なのだろうか?


 気になったのでメイに聞いてみる事にした。彼女は生まれた時から魔人だ。よく知っていることだろう。


 「え?栄養バランス?うーん、気にしなくてもいいんじゃない?体調崩したこと無いし」


 やはり人の体とは違うようだ。しかしこれは、僕にとってある意味良いことだ。なにせ何食べても問題ないのだから。まぁ、食べ過ぎは良くないけどな。普通に苦しくて動けなくなるし。


 「・・・ずるいです」


 僕とメイの会話を聞いていたルチルが、ボソッと恨み言のように呟いた。


 「私が一生懸命食事とか生活に気をつけて、体型が変わらないようにとか体調を崩さないようにとか体型が変わらないようにとかしているに、気にしなくていい、なんて・・・」


 重々しい声がした方をバッと見ると、暗い目をしたルチルがこちらを見ていた。顔が怖い。完全に真顔だ。


 どうやら彼女の女性として頑張っていた部分に、ダメージを与えてしまったらしい。


 「そ、そうだ!ルチルに聞きたい事があったんだよ!ノースト大陸の冒険者で有名なのっているのかな?」


 「あ、ああ!僕もそれ気になるな!どうなの?」


 これはまずいと思ったメイは、すぐに別の話題を口にする。僕もそれに乗っかり急いで食事の話題から遠ざける。というか実際気になるな。僕、他の冒険者とかよく知らないし。


 ちなみにグレンとルーチェは、そんなもの関係無えとばかりに屋台で美味しそうなハンバーガーを買っていた。それ、僕の分もあるよね?


 「・・・それなりにいますよ。この町にはいないみたいですけど」


 ルチルは、小さく溜息を吐くと、ジトっとした目を向けながらも話に乗っかってくれた。


 「やっぱりいるんだ。この町にいないってのは、拠点にしてないって事?」


 「いえ、拠点にしてる方は何人かいたはずです。たぶんですが、王都の方に出ているんだと思います」


 「ああ、依頼か何かで遠征してるんだね」


 どうやら現在はいないようだ。うーん、ちょっと見たかったな。どんな感じなんだろう?見た目からもう強そうなのかな?


 「お?どうした?なんかあったか?」


 「んみゃ?」


 少し残念に思っているとグレンがハンバーガーをバッグにしまいながら戻ってきた。頭の上にはしっかりルーチェもいる。


 この大陸の有名な冒険者について、ルチルに聞いていたことを伝える。


 「ほう、俺も気になるな。ノーストの冒険者はよく知らねえからな」


 グレンも気になるらしく、どんな冒険者がいるのか食いついてきた。


 立ち止まっていては通行の邪魔になるので、とりあえず歩きながら話しましょうとルチルが提案する。


 そうして宿へと歩を進めつつ、ルチルは話を再開した。


 「有名なのというと、やっぱり二つ名持ちの冒険者ですね」


 「そうだな。結構いるのか?」


 「いますよ。Aランクが大半で、Bランクだと数人だったはずです」


 前を歩くルチルとグレンの会話を聞きながら、僕は隣を歩くメイと話す。


 「二つ名持ちって、Bランクでもいるんだね」


 「そうだね。昔からそこまで多くないけどいるよ。まぁBランクで二つ名が付く冒険者って、大概クセがある人なんだけどね」


 「クセ?」


 なに?どんなの?


 「変な戦い方だったりこだわりだったりとか、変わった性格だったりとかそんな感じ」


 「なるほど」


 確かにクセがあるな。はっきり言って面倒くさそうだ。


 そうして後ろでメイと話をしていると、ルチルがAランク冒険者の二つ名を口にし始めた。


 「ノースト大陸で有名な方だと、全破壊(フルブレイク)嵐刃(らんじん)煌閃姫(こうせんき)驟雨(しゅうう)骸面(がいめん)二撃死(アナフィラキシー)防護否定(ノーガード)ですね」

ちょっと調子を崩してますが

頑張って書きます。


また明後日。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ