199 アジトはどこですか?
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「あ、やべ、最低でも威力高いわ。死んでんじゃないかな?」
ヤバいとは言いつつ、まぁ死んでても問題無いかと考える。
グレンの方に生き残りがいれば、尋問することは大丈夫だろう。ちょっとミスっただけだ。
「それにしても、威力高いなぁ」
左手の魔導銃に目をやり、ボソリと呟く。
6000ほど魔力を込めた時は、盗賊の足が弾け飛んだ。だからと込められる魔力の最低値である3000にしたら、食らった盗賊がぶっ飛んでいった。
威力特化の魔導銃というのは、伊達では無いようだ。これ、上限値の10000とか込めたらどうなるんだろう?ちょっと楽しみだな。
「こっち終わったぞ、そっちは?」
武器を納めていると、グレン達が近寄ってきた。
「こっちも終わったよ。・・・ちょっとミスってやりすぎたけど」
「ああ、お前の方、叫び声凄かったからな」
肩をすくめながらグレンは、うるさかったぞと言ってきた。ごめん。
「リーダーっぽい奴は?生きてる?」
「生きてるぞ。そっちは?」
「えーと・・・、たぶん2人くらい生きてる」
「たぶんて・・・、まあいいか。確認に行くぞ」
メイとルチルにリーダーっぽい奴の捕縛を頼み、僕とグレンで逃げかけた奴等の所へ向かう。
足を吹っとばしてしまった盗賊の元に辿り着き、様子を確認する。
「おい、こいつ死んでるぞ」
「あー、ごめん。やりすぎた」
痛みとダメージ、それと多量の出血で死亡してしまったのだろう、呼吸が止まり、ピクリとも動いていなかった。
僕達は、すぐさまもう1人の方へと向かう。すると、こちらは呻き声をあげながらも地を張って逃げようとしていた。
「お、こっちは生きてんな。捕縛して連れてくか」
「う、うあ・・・、や、やめてくれ」
何だかこっちの方が悪役のような感じに見える。だが、盗賊に人権など無い。なので容赦無く縛り上げると、引き摺るようにして街道まで戻った。
戻ってくると、待機していたメイとルチルが縛られたリーダーっぽい男の周囲に、死体を無造作に積み上げていた。
おそらく威圧の意味があるのだろう。こうなりたくなければ言うことを聞けといった具合か。
「おかえり。あれ?1人だけ?」
「あ、うん。魔力込め過ぎたのか死んじゃってた」
「そっか。まぁでも、リーダーっぽいのは生きてるし問題は無いよ」
僕らの会話に、手足と口を縛られたリーダーっぽい男が、うーうーと唸る。
さて、これから尋問だ。
僕は、男の口を縛っていた布を取る。まずは人数だ。
「おい、お前らは全部で何人だ?」
「はぁ、はぁ・・・、へっ!言うわけねえだろ!ボケが!」
僕の質問に、リーダーっぽい男は太々しい態度をとった。
「そうか」
それだけ呟くと、左手で腰の後ろの魔導銃を引き抜き、魔力を限界の10000まで込める。
左手を真横に上げ、適当に草原へ狙いを向けると、トリガーを引いた。
ドギュン!!!!スガガガーンッ!!!!
凄まじい音と共に発射された魔力弾が、草原を抉り吹き飛ばす。腕への衝撃ももの凄い。
10000はヤバイ。魔物に撃ったら素材も魔石も無くなる。正直、内心かなり驚いた。
「もう1回聞くぞ。お前らは全部で何人だ?」
動揺をおくびにも出さず、僕はリーダーっぽい男へ再度同じ質問をした。
「っ、ぅあ・・・」
あまりの威力にビビってしまったのか、リーダーっぽい男は、口をパクパクと動かすだけでまとも声が出せなくなっていた。
脅しという意味では文句無しだったが、効果が有りすぎたらしい。
左の草原に向けていた魔導銃を、リーダーっぽい男へ向ける。
「答えろ」
「うひぃ!?ぜ、全部で10人だ!!」
銃口を向けられた事で流石にヤバイとでも思ったのか、悲鳴を上げると懺悔でもするかのような勢いで答え始めた。
「残り2人はどこだ?」
「ア、アジトだ!!そこで見張りをしてる!!」
「そうか。アジトはどこだ?」
「すぐそこの森の中だ!」
「ふむ、なら案内しろ。そうすれば見逃してやらんこともない」
「ひぃ!?わ、わかった!」
聞きたい事が聞け、案内役も手に入れた。
男の足の縄だけ解き、立ち上がらせるとアジトがある森の方へと向かせる。そして男の背中に魔導銃を突きつける。
カチャリ
「ひぃぃ・・・」
リーダーっぽい男が小さく悲鳴を上げる。僕は男の耳に口を近づけると、最後の脅しを囁いた。
「いいか?余計な事はするなよ。僕、よくやり過ぎちゃうからさ」
耳元で囁かれた僕の言葉に、男が何度もコクコクと頷いた。
これで逃げる事もないだろう。
それから僕達は、リーダーっぽい男以外で生き残っていた盗賊を殺すと、盗賊達の持ち物から目ぼしい物を回収した。
その後、街道から離れた場所に穴を掘り、死体を投げ入れると、魔物が寄ってこないように焼却をする。
「それじゃあ行くか。おい」
「は、はい!案内します!」
僕達のあまりの容赦の無さに、リーダーっぽい男がビビり散らす。
そうして手を縛られた男を先頭にし、アジトがあるとされる森へと、僕達は歩を進め始めた。
ああ、そういえばさっきの見逃す云々だが、もちろん、殺すよ。見逃してやらんこともない、だからな。
案内してもらった結果、残念だけど殺すことにしたってだけさ。
この間、久しぶりにミスドを食べました。
私は、チョコファッションが大好きです。
ダブルチョコレートも好きです。
エンゼルフレンチも好きです。
今挙げたドーナツで分かる通り、チョコが乗ってるのしか買いません。
また明後日。