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レゾンデートル  作者: 星街海音
聖人と聖女と聖剣
191/251

190 エクストラスキル

すいません。

予約投稿し忘れてました。


宜しければ、評価、ブックマーク、いいねをして頂けると嬉しいです。


 「なぁメイ。この<念力>っていうエクストラスキル。どんなスキル何だ?」


 ナインの言葉に、グレンが「何!?」と反応した。いきなりの大声に、ルチルとルーチェの体ががビクッ!?と跳ねる。


 「制限が解除されたのか?」


 「そうみたいだよ。といってもこの<念力>ってのだけみたいだけど」


 後の二つは、変わらず***と表示されている。おそらくAランク魔石を核にすれば、もう一つ解除されるのでは無いだろうか。


 グレンに説明していると、メイが<念力>について教えてくれた。


 <念力>は、意思のみで操作可能な不可視の腕のようなスキルらしい。


 効果範囲は、初期で3メートル。この範囲は、スキルレベルが1上がる毎に10センチ広がる。<念力>のスキルレベルが20なので、効果範囲は5メートルとなる。


 操作方法は、先述の通り意思のみだ。魔力操作は<念力>に影響しない。


 このスキルの使用に、HPやMP、APの消費は無い。何のコストも無く使用可能である。魔力操作が影響しないのは、これが理由だった。


 不可視な上に、ノーコストで使用可能。と、ここまで聞けば、物凄く強いスキルに感じるが、当然デメリットや制限は存在する。


 まず一つ目。


 「これ、私も見えないんだよね」


 不可視なのは、スキル使用者も同じだった。それにプラスして、操作方法が意思のみのため、やたらと動かし難いらしい。


 (見えないものを意思だけで動かす、か。わけわかんなくなりそうだな)


 話を聞き、自分じゃ混乱しそうだなと感じた。


 そして二つめ。というかこれで最後だ。


 「<念力>に適応される力は、肉体の筋力と、ステータスのSTRの半分だよ」


 ちょっとややこしい感じに言っているが、使用者が出せる力の半分しか発揮されないという事だ。つまりは、あまり力強く無いのである。木の枝くらいなら折れるレベルだ。


 こういったデメリットや制限があるため、ノーコストといえど使い道が難しいスキルなのだった。


 「なるほど」


 どうやらかなり変わったスキルなようだ。というよりもエクストラスキルは、大概が変わっているらしい。


 スキルの内容や制限については、よくわかった。となれば次だ。


 「何でこのスキルを取得したんだ?」


 何故これなのか。という疑問だ。効果範囲は狭いが、不可視であったりノーコストであったりと、利点はある。だが力が半分は、かなりデメリットでは無いか?


 そう思ったナインは、何故なのか聞いてみた。


 「色々用途はあるけど、一番はマジックソードの制御に使うためだね」


 「マジックソードの、制御?」


 意味がわからず、首を傾げておうむ返しをしてしまう。そんなナインに、メイが詳しく説明してくれた。


 マジックソードの制御。これが具体的にどういう事かと言うと、彼女の戦闘スタイルと、過去に語ってくれた彼女の全盛期に関係していた。


 まず彼女の戦い方は、作り出したマジックソードを自身の周囲に浮かべ、それを操る。基本は、敵に向かって飛ばしたり、斬り付けたりする感じである。


 このマジックソードは、Cランク魔石の時は魔力不足や能力制限の影響で、2本までしか出せなかった。今のBランクなら4本くらいまでいけるらしい。


 そして念力を使ったマジックソードの制御だが、この念力は操る際に使用される。念力が無くても魔力剣を操る事は可能なのだが、制御の難しさから操作が荒くなり、更に魔力消費も多くなる。なので、ノーコストの念力でその部分を補っているらしい。


 これにより、魔力剣の操作が精細になり、魔力消費を最小限にする事が可能なのだとか。


 「ははぁ、攻撃に使うんじゃなくて、補助のためか。納得」


 「攻撃に使えない事も無いんだけど、あんまり効果は無いね」


 「半分だもんな」


 出来るとしたら牽制とかくらいかな?と考えていると、メイが「罠解除にも使えるよ」と教えてくれた。


 (なるほど、罠解除か。確かに、遠隔で触れたり出来るなら危険度は下がるから可能だな)


 ナインが深く納得する。が、そんな簡単な話ではなかったりする。先にも言った通り、この<念力>スキルは、操作がめちゃくちゃ難しいのだ。慣れている者でも罠解除をしようとすれば、普通に罠を作動させてしまう。というより、作動させて無力化するくらいしか出来ない。そこまで細かい操作はほぼ不可能だ。メイは出来るらしいが。


 「俺は、使えねぇな。どこで取得出来たんだ?」


 話を聞いていたグレンが、取得方法?を聞いてきた。どこでって、どういう事だ?


 「私が取得したのは、Aランクダンジョンの下層だよ」


 「Aランクか・・・、やっぱエクストラは難易度が高えな。詳細はわかんのか?」


 「<念力>だったら、Bランク以上のダンジョン下層か中央大陸の森の奥だね」

 

 「なるほど。確実性を持たせるなら中央大陸か。まぁ俺はいらねぇんだけどよ」


 取得場所を聞いたグレンは、結局いらないと答えた。


 エクストラスキルを取得出来る場所は、指定されているらしい。だが取得方法は不明なままだ。


 「その場所に行ったら取得出来るのか?」


 「ん?ああ、行くだけじゃダメだよ。<念力>を例にすると、Bランク以上のダンジョン下層か中央大陸の森の奥に行くと、石碑があるんだよ」


 「石碑?」


 そこから詳しい説明が始まった。


 取得希望者が石碑に触れると、取得するための試練が開始されるらしい。とは言ってもこの試練、現実で行われる訳ではない。なんでも、試練用の別空間に意識だけが入り込むんだとか。故に失敗しても死ぬ事は無い。


 試練の内容は、エクストラスキルによって様々らしい。<念力>の場合は、一時的に使えるようになった<念力>スキル用いて、制限時間以内に指定の操作を行う事だった。とメイが教えてくれた。


 失敗すると別空間から意識が戻り、目の前にあった石碑が消えるらしい。消えた石碑は、同ダンジョン内の何処かに転移する。中央大陸の森の場合は、森の何処かへ移動するとの事。そして、取得試練に挑戦する権利を一ヶ月失う。これはあらゆるエクストラスキルが対象となる。<念力>の試練に失敗したから<念力>の試練だけ受けられない。では無く、一ヶ月間全エクストラスキルの試練挑戦が不可なのだ。


 「なるほど。そりゃ連続で挑戦出来たら、慣れでクリア出来ちゃうもんな」


 メイの説明にナインは納得した。


 それにしても念力か。と考えるナイン。正直、面白いスキルだとは思う。だが使い勝手や、難易度、自身の装備や戦闘スタイルを考えるとそこまで欲しいとは思えない。どちらかと言えば近接主体で戦う事が多いからだ。とはいえ、有用であるのは間違い無い。視認不可であるため、相手の意識を逸らし、隙を作るのにはもってこいだ。ただそれは、上手く使えるならばだ。メイが言うには、慣れるまでかなりかかるらしい。しかも、慣れない人はどこまでいっても慣れないんだとか。


 (まぁもし石碑を見つけたらでいいか。試練にチャレンジくらいはしてみよう。それに、他のエクストラスキルの石碑が見つかるかもしれないしな)


 あったらチャレンジくらいの考えでいようと決めたナインは、ステータスに関しては聞く事が無いので、そのまま他のスキルについて質問した。


 ちなみにステータスの後ろのプラス表記は、ジョブによるステータス補正とアクセサリーによる上昇値だ。長剣士のジョブ効果で、STR、DEX、AGIが12%上昇している。


 「エクストラスキルについては、何となくわかったよ。んで姿勢制御ってなに?」


 メイのスキルにあった姿勢制御スキル。これは初めて見る。縮地は、グレンの縮地のブーツで知っているので問題無い。高速思考は、思考加速からの進化だろう。


 「姿勢制御は、重心移動とかバランス感覚に補正がかかるスキルだよ。こう、体を反らせたり、変な体勢になっても倒れ難くなるって思っておけば大丈夫だよ。あ、姿勢制御は、姿勢強化からの進化スキルだからね」


 「へぇー、良いスキルだな。余裕があったら今度試してみるかな」


 メイと同じように、魔力制御と魔力感知のスキルが統合された、魔力統制スキルを手に入れた後に試してみよう。


 それはそれとして。


 「姿勢制御持ってるのに、さっきズボン履く時によろけてなかった?」


 バランス感覚に補正とは?


 少しだけ気になったナインは、特に気にせずに聞いてみた。


 「体の大きさにまだ慣れてなかったからだよ。決して手足が短いからじゃないから。わかった?」


 するとメイは、笑顔なのに途轍もなく怖い目で釘を刺してきた。


 ごめんて。

予約投稿をしたはずだったのですが

夢だったようです。

ごめんなさい。


次回は月曜日です。

それでは。

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