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レゾンデートル  作者: 星街海音
序章
15/251

014 レベルアップと森の外

本日最後の4話目です。


 野営地から四時間が経過した。


 今僕の目の前にはオオカミがいる。

本日三体目であり、昨日から数えて五体目だ。


 距離を詰めてオオカミが飛びかかってくる。


 「よっ!と。」


 それを左に避けながら右手に持った長剣を下から斬り上げ、首を半分ほど切断する。


 斬られたオオカミはそのまま地面に落ち、血を流して動かなくなった。


 「よし。終わりっと。」


 剣を振って出来る限り血を落とし、一息つく。


 『流石に慣れたね。』


 「まぁオオカミだしな。」


 そう返しながら周囲を見回し、進行方向の確認を始める。


 すると。


 [レベルアップしました]


 いきなり目の前に小さい半透明の板が出現した。


 「うおっ!?なんだ?」


 びっくりしたが急いで表示された文字を読む。

レベルアップしました。と書かれていた。


 『あ、レベルアップしたね。おめでとう。』


 この表示もメイに見えているようだ。


 「ああ。ありがとう。これでレベル二か。強くなるまで大変だなぁ。」


 この先の事を考えて少しだけ憂鬱になる。

オオカミを五体倒してレベルアップ。

そう考えたら簡単そうに思える。

だが道中メイに教えてもらったが、段々と必要経験値が増えて行くので、強い相手と戦わないと中々レベルが上がらなくなるらしい。


 移動を再開しようと思ったが、せっかくレベルが上がったのでステータスの確認をすることにする。


 「ステータス。」




ナイン・ウォーカー

Lv.2

HP:120/120

MP:32,558,419/32,558,419

AP:120/120


EXP:0/20


STR:16

VIT:8

DEX:12

AGI:13

MGI:13


SP:0


エクストラスキル

<---><---><--->


スキル

<剣Lv.3><鑑定Lv.4><気配察知Lv.6><隠蔽Lv.4><--->

<---><---><---><---><--->




 「おおー。ステータス上がってる。」


 表示されたステータスを見て成長を実感する。


 HPとAPなんかも二十ずつ上昇し、STRが三上昇していた。

逆にVITは一しか上がってなかった。

他のDEX、AGI、MGIはニずつ上昇していた。

必要経験値も十上昇していた。


 『よかったね。街に着いたら少しずつレベル上げて、十くらいにはしたいね。そうすれば街周辺に出てくる魔物なら問題ないくらいになれるよ。』


 ふむ。直近の目標だな。


 「十か。オオカミ何十匹分だろうな。」

 

 『オオカミ以外も倒そうよ・・・。』


 くだらないことを言いながらステータスを閉じ、出口に向き直る。

森の外まであと一、二時間くらいの所まで来ているはずだ。


 気合いを入れ直し、進み始める。


 僕の心の中で、早く森から出たいという思いが溢れそうになっていた。












 レベルアップから一時間半後。

僕の目の前には森の切れ目が見えていた。


 木と木の間から森の外が見える。


 足が自然と早くなる。


 気づけば森の中を走っていたが気にしなかった。

そして残り五十メートルほどを一気に駆ける。


 ものの数秒で境目に到着すると足を止める。

森の切れ目が見えてから今も無言だ。


 十秒ほど森の外を見続け、ゆっくりと足を踏み出す。


 わずか三歩で超えた境目の先は街道が見える草原だった。


 「・・・たぞ。」

 

 『え?』


 「やっと出たぞ!!森の外に!!」


 喜びが溢れ出し、叫ぶような声を上げる。

後ろの森からガサガサという音と鳥が羽ばたく音が聞こえるが知ったこっちゃなかった。


 「別に自然が嫌いなわけじゃないけど、ずっと暗くて景色が変わらないのはキツかったぞ!!」


 誰に聞かせるでもない文句を叫ぶ。

近くに誰かいればそこそこ驚くくらいの音量だった。


 『お疲れ様。やっと出れたね。あとは前にあるあの街道を右に進めばアルメガの街があるよ。』


 「よし!早く行こう!」


 次の道順をメイが教えてくれたので、返事もそこそこに街道に向けて歩き出す。


 この先に街がある。


 そこで僕とメイの冒険が始まる。


 期待と不安を胸に抱き、まだ見ぬ、まだ知らぬ、まだ出会っていない何かを求める。






 「楽しみだなぁ。」

これにて序章は終了です。

明日からは第一章が始まります。

よろしくおねがいします。


そして

読んでくれてありがとうございます。


また明日。

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