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レゾンデートル  作者: 星街海音
第二章 海町は明日を願う
104/251

103 情報収集

祝!5000PV!

見に来てくださっている方々

本当にありがとうございます!!


次は10000PV目指して頑張ります!


 「どこから行く?」


 明けて10月21日の朝食後。


 現在、ナインとグレンは宿の入り口に立っている。


 今日は昨日立てた予定通り、ナインとグレンのみでの情報収集である。


 「まずは昨日の爆発現場に行くか。何かあるかもしれねえからな。」


 「あるかな?」


 「無きゃ無いでいいんだよ。何も無かったって結果は手に入んだろ?」


 「それもそうか。」


 どこに向かうかはまだ決めていなかったので、どうするか聞く。するとグレンはすぐに向かう先を決めた。


 行き先が決まった2人は、往来の邪魔になるのでその場を離れる。




 昨日のあの後は中々大変だった。


 『それじゃあ明日からは忙しいし、そろそろ休もうか。』


 メイの提案にナインも同意し、片付けをしようとソファを立った。そして固まったままのグレンとルチルに気付いた。


 途中から反応が一切無かったので忘れていた。メイも忘れていたようだった。


 とりあえず元に戻ってもらおうかと話、2人の体を揺すったり、呼びかけたりする。


 すると程なくして2人は元に戻ってくれた。


 だが、そこからが大変だった。


 正気に戻った2人からメイへの、怒涛の質問攻めが始まった。


 どうやら、反応が出来なかっただけで、ナインとメイの会話はちゃんと聞こえていたらしい。


 ルチルはもちろん翠の賢者の事を。グレンは紅の剣聖と蒼の武神の事を質問しまくっていた。


 詳しい戦闘スタイルから、よく使用していた魔法や武技やスキル。果ては何が好物だったのかなど、とにかく質問は大量だった。


 ナインはメイの横に座り、とりあえず今度にすれば良いのでは?と思いながらやりとりを聞いていた。だがメイは律儀にも、一つ一つの質問に答えていた。


 もちろん、知らない事は答えて無かったけどね。普通に考えて、好物なんて知らないだろう。


 質問タイムを終え、ルチルはとてもスッキリとした顔を、グレンは何やら良い事を聞いたとでも言いたげたな顔をしていた。


 結局、急遽始まった質問タイムによって大幅に時間を使われた結果。就寝時間が2時間遅れた。


 おかげで今のナイン達は若干の睡眠不足である。


 「ふわぁ・・・、眠い。」


 昨日の爆発現場に向かいながら、大きなあくびを漏らす。


 朝食は食べたのだが、まだ眠気が残っている。途中で何か眠気覚ましになるような物を買った方がいいかもしれない。


 キョロキョロと周囲にある屋台を見回しながら、ナイン達は通りを進んでいった。












 昨日爆発が起きた人通りの無い路地裏には、真っ黒に焼けた跡があった。それに、1日経過したが焦げた匂いがまだある。


 「昨日はちゃんと見る余裕が無かったが、改めて見るとかなり焼けてんな。」


 爆発地点を確認するグレンが、鼻をひくつかせながら呟く。


 この路地の幅は2メートルちょっとだ。ルチルが昨日警備隊に囲まれてた時は、結構ぎゅうぎゅうだったくらいの狭さだ。


 その路地の地面を中心として、直径で3メートル程の範囲が黒く焼け焦げている。


 そしておそらく爆風と炎の熱の影響でだろう、壁と地面にヒビが入っていた。


 「僕、爆裂魔法って見た事ないんだけど、これが普通の威力なのか?」


 「ああ、焼け跡から見てもこんくらいだ。」


 「かなり強そうだな・・・。」


 これが普通か。そりゃこんなの一般人が食らったら死んじゃうよ。冒険者とか騎士でも死ぬような威力じゃん。


 焼け跡から想像した威力の爆発であれば、現場がこうなるのも当たり前だと納得する。


 「・・・それにしても、警備隊がいねぇんだな。」


 ナインが爆発の威力と焦げ具合に目がいっていると、小さな呟きが聞こえてきた。


 「どういう事?」


 警備隊がいない?いないとおかしいのか?


 「普通は、爆発事件みてぇなでけぇ事件がおきれば、現場保全とか安全管理のために警備隊がいるもんなんだよ。だがその警備隊が1人もいねぇ。爆発が起きたのは昨日だぞ?」


 「・・・確かに、おかしいといえばおかしいな。」


 捲し立てるような説明に、ナインは納得する。


 普通はいるのにいない。誰も現場に行かないことに、警備隊員達はおかしいと思わないのだろうか?彼らの中ではどうなっているのだろうか?


 かなり気になる。


 これは、直接探りを入れた方がいいかもしれない。


 「後で直接警備隊に聞いて探ってみよう。現場の警備をあえてしていていないのか、それとも誰かが警備していると思っているのか、他にも何か理由があるのか。話してくれるとは思えないけど、何かわかるかもしれない。」


 警備隊がいない理由を考えているのか、難しい顔をして黙っているグレンに探りを入れようと提案する。


 今はどんな情報でも欲しい。


 場合によっては目をつけられる可能性もある。だがしつこく聞いたり、何度も行かなければ大丈夫だろう。


 「そうだな。反応も気になるし、行ってみるか。」


 警備隊の様子が気になっているため、グレンも乗り気になる。


 だがまだやることがある。


 ナインは真っ黒な地面と壁に顔を向ける。


 「それじゃあここを調べちゃおうか。何か残ってそうには・・・見えないけど。」


 それから爆発地点を中心に、2人で手分けして何かないかと調べ始めた。


 結局、見つかったのは大量の焦げとヒビだけだった。

この間、ブックマークと評価ポイントが凄く増えている夢を見ました。

起きてすぐ夢だと気付きましたが

一応、作品情報を確認してしまったのは秘密です。


また明日。

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