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魔神放浪記 ~ドワーフの戦斧を添えて~  作者: ゆずまっちゃ
第4章 ~地下~
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エレネア

 アルディールが女エルフの持つ戦斧を手に取って、しみじみと眺める。


「あやつの戦斧を見るのは久しぶりだ。……やはりオークの襲撃で?」


「……そうだ……俺を助けるために殺された……お前らエルフが助けにくればゴルドバーグもモーモントも無事だったんだ‼」


「人間のために死んだか。あやつらしい最後だ。残念だが我らが駆けつけたところで、鉱山を守ることはできなかったであろう」


 すると階段から一人のエルフが降りてくる。


「アルディール様」


「すぐに行く」


 返事を聞くと招集しにきたエルフはすぐに戻っていった。


 アルディールが戦斧を女エルフに渡し、こちらに向き直る。


「……残念だが時間切れのようだ。バルト。そなたとは斯様な場所ではなく、日の元で出会いたかった。しばし処分を待つがいい」


 アルディールはそれだけ言うと男のエルフを伴い立ち去っていく。


「待てアルディール‼ 俺をどうするつもりだ⁉」


 返事がないまま階段を上がっていく。結局、俺は罪人のままではないか。


「エレネア」


 男のエルフが階段を数歩上ったところで、女のエルフを呼んだ。エレネアと呼ばれたエルフは何か話したそうだったが、松明を取り男のエルフと一緒に階段を上がって行った。


 戦斧を持っていくのはしょうがないとして、せめて松明は置いていって欲しかった。


 牢屋に一人。


「……モーモントの話がしたいんなら、はじめからそう言ってくれよ……」


 誰にともなく呟く。

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