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魔神放浪記 ~ドワーフの戦斧を添えて~  作者: ゆずまっちゃ
第2章 ~都市~
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ガラッド

「お前が先に乗れ。右足を持ち上げるから一気に跨るんだ。せーのっ!」


「わわっ‼ ……馬に乗ったことなどないぞ‼ 振り落とされたりせんか⁉」


 続いてディアベルの後ろに飛び乗る。


「ご安心をディアベル様。フィーネ様は乗馬も堪能なお方。きっと体が覚えておいでだ」


「この娘のことなぞ知らぬわ! なんとかするのだぞ下僕よ!」


「わかったから、黙ってないと舌を噛むぞ」


「早馬を用意できればよかったのだが、こればかりは……。教会側もすぐに馬で追いかけることになる。ご武運を」


「助かった! クラインにも礼を言っといてくれ! はっ!」


 拍車をかけて一気に走り出す。暗闇の通りを駆け抜け、北門へ。


「道をあけろ‼ 轢いちまうぞ‼」


 門の前で言い争っていた集団が馬に気づき、身構える。


「馬だ! 避けろ!」


 教会の連中と揉めていた行商一行のすれすれを走り抜けていく。やけに体格のいい商人の前を通り過ぎる瞬間、その商人と目があった。


 ガラッド‼


 その目はテリオスの酒場で見た。


『期待している』


 こんな夜中に行商人が到着するのもおかしな話だと思ったが、ガラッドが手をまわしていたようだ。


 難なく北門を通り抜けたところで、眼前に広がるのは夜の草原。今夜も月明りが出ているのであたりが良く見渡せる。しかしこうも見渡せるとなると、俺たちの姿も捉えやすい。逃走の夜なら暗闇のほうが良かった。


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