第一話 衝撃の転生
俺は死んだ。
間違いなく。
しかし明らかにおかしい。
なぜなら阿鼻叫喚が聞こえてくるからだ。
よくわからないが寝転んで天井を見つめているようだ。
なかなか体に力が入らないが必死に首を動かし周囲の状況を探る。
……一言で表すならば地獄という言葉がぴったりだろう。
周りの森や家は燃え盛り、そこら中に人が転がっている。
まさに虐殺である。
……嘘だろ、……俺地獄に落ちたの?
生前であれだけ苦しんで……?
脳がとりあえず逃げるように指令を送るが、体が全く動かない。
なぜか赤ん坊の声が聞こえるし、正直訳が分からない。
もしも本当に赤ん坊ならば閻魔大王は間違いなくそ野郎だ。
まず体を起こそうと腕を持ち上げようと格闘すること数分、やっとの思いで上げた腕を見て愕然とする。
まず間違いなく赤ん坊の腕である。
ということは…… 俺が赤ん坊になってるってことか?
まさか転生ってやつか?
混乱に次ぐ混乱で俺の思考はショート寸前だ。
くそっ、こんなのどうしろっていうんだよ!
声にならない声を上げる。
どうしようもねぇ、完全にお手上げだ。
先ほどから絶え間なく絶叫が鳴り響いており、このままだとかなりというか確実にやばい。
にもかかわらず自身では何もできず、このままでは死ぬ。
せっかく転生できたのに……
このときほど自身の不幸体質を呪ったことはない。
というよりもこれ自体が呪いのようなものなのだ。
築けばあたりは静まり返り、この地獄を作り出した戦士風の張本人たちがぞろぞろと周りに集まっている。
あまりよく聞こえないが、殺すだのターゲットだのなんだのと言っているのがうっすらと耳に入る。
もしかしてこいつらは俺を殺しに来たのか?
だとしたらどうしようもない。
もう諦めている。
俺がついてないのだ。
そのときは刻一刻と近づき、戦士風の男がナイフを手に持ち振り下ろそうとする。
覚悟を決めるしかないのだ。
諦めて目をつぶろうとした瞬間、男が地面にぱたりと倒れたまま動かなくなった。
瞬時に周りの男たちが警戒態勢をとる。
「え?」
あまりに突然のことで思わず声が漏れてしまう。
男たちの隙間から森を見ると豪華なローブを着た立派な白髭を蓄えた老人が出てくる。
まさしくリアルダンブル〇アである。
その老人が何か呪文のようなものを唱えると、目の前の男たちに天から雷が降り注ぎあった言う間に黒焦げになる。
同時にその轟音と光と衝撃で俺は下を汚しながら意識を飛ばしたのだった。