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私、才能なくてもトップを目指して頑張ります。  作者: あんこミカン
season1 Top争奪編:始まり
7/19

第7歩 銭湯の女神さま

 「疲れたー!疲れたー!」


 夕方、楓との練習から帰って来たヒナミは、寮に入るなりベットに飛び込んだ。


 「お前、汗だくでベットに入るとか汚いぞ。」


 「ナギサちゃん、今何時〜?」


 「あ?えっと8時だけど…。食堂閉まるな。」


 この学園の食堂は8時半までだ。


 「お風呂は後かぁ…。」


 そう言うと、ヒナミはジャージのまま食堂へ向かった。


 「あいつ、宿題やったのか?」




 夜遅い食堂には、ジャージ姿の生徒がチラホラいるくらいだった。その中に一人で親子丼を食べているリコを見つけた。


 「あら、ヒナミさん、あなたも練習していらしたの?」


 「リコちゃん。いや、私は先輩とマラソンしてただけだよ。途中から遊んじゃったし。」


 「先輩ってあなた、いつの間にそんな人脈を…。」


 ヒナミとリコが話していると、イブキが食堂に入ってくるのが見えた。


 「あ!イブキちゃん。今来たの?」


 「え?そうだけど。」


 「大丈夫ですの?もう食堂閉まりますわよ。」


 「大丈夫よ、さっと食べるから。」


 そう言うとイブキは券売機の方へ歩いていった。


 「絶対間に合わないと思いますが…。そういえば、ヒナミさんは何か食べなくて?」


 「…。」


 ヒナミはまだ何も頼んでいないことを思い出した。


 「ま、まあ下のコンビニでおにぎりでも買いましょう。それより、こんな時間ですし、共に湯船にでも浸かりませんこと?」


 「…わかった。」


 ヒナミは音がなるお腹をさすり、校内銭湯へ向かった。




 「校内銭湯ってどういう設定だよって話だよね。」


 「まあ、作者が寮制の学校に居たことがないので、しょうがないということですわ。」


 お湯に浸かり、くだらない話をしていたヒナミとリコ、銭湯に居るのはもうこの二人だけだった。


 「そういえばイブキちゃん、まだお風呂入ってなくない?」


 そう呟いたとき、お湯の中から一人のお姉さんが出てきた。その姿はまるで美術館に置いてあるヴィーナスのようだった。


 「いいえ、彼女はもう入浴を終えております。」


 「うわ、なんか出てきた。」


 「これは噂に聞く、銭湯の女様ですわね!」


 説明しよう。一回の入浴代でギリギリまで銭湯を楽しむため、一日のほとんどを銭湯で過ごす猛者。彼らはその身をお湯と一体化させ、銭湯の神様へと成り果てるのだ。


 「どこの銭湯にも居ると聞きましたが、まさか学園の銭湯にも居るなんて。驚きですわ。」


 「ちょっとまって。全然話についていけないんだけど。」


 「響庭イブキさんはあなた方が銭湯(ここ)にくる途中、既に食事を終えてお風呂に入ったのです。」


 「まさか、そんなに早く入浴できるわけがないですわ!」


 「私は無視⁉︎」


 銭湯の女神は悔しそうな顔をした。


 「それができたのです…。彼女はこの湯船に入らず、ただ体と頭を洗い、リンスをして出て行きました。」


 「そんな一人暮らしのサラリーマンみたいな事を!そんな事を入浴と呼んでいいんですの⁉︎」


 「そう、私はそれを言いたかったのです。私は銭湯の女神として、この非道な行為を−」



 そんなこんなで入浴談義に花が咲き、3時間経ったところで見回りの先生に見つかりこっ酷く怒られた。



 「もう11時ですわ。まさか銭湯の女神が先生に見えないなんて。」


 「それにしてもイブキちゃん、遅くまで練習したり急いで食べたり、大変だね。」


 「響庭(あいば)家の人間ですから、きっとプレッシャーが凄いのではないんでしょうか?」


 「響庭…。イブキちゃんって、やっぱりカノンさんと関係あるのかな?」


 「ええ、カノンさんの妹らしいですね。」


 「ホントに⁉︎は〜凄いなー。」


 「知らなかったんですの?でも羨ましいですわね。色々と。」


 「そだねー。」


 そんな下らない話をしている二人は、後ろにイブキがいることに気づいていなかった。


 「…何も知らないくせに…。」




 「ただいまー。」


 ヒナミが寮に着いた。


 「おっそ!何時まで風呂入ってんだよ!」


 「それよりイブキちゃんって、あのカノンさんの妹なんだって!」


 「そんぐらいみんな気づいてるよ。」


 ヒナミはまだ12歳なのに、恥や驚き、悔しさなどが混ざった複雑な気持ちになった。




 夜の一時。皆が寝静まった夜。ヒナミは大事な事を思い出した。


 「宿題忘れてたぁぁああああああ!!!!」


 「うるせぇぇえええええええええええええ!!!!!!!!」


 ナギサは今夜も眠れなさそうだ。

今回の話は、深夜テンションで書いたクソしょーもない話です。ごめんなさい。ここまで2話で終わらせるはずだったのに、グダグダここまで伸びてしまいました。これからも頑張ります。

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