序章
気分転換ですので、更新は遅めです
俺の名前は槻礎出 黎。普通の一般人だ。趣味はゲームで、家系を遡っても歴史に名前が有る偉人なんて一人も居ない。敢えて珍しい所を挙げるとすれば名字だろう。槻礎出なんて日本中探しても、俺の家族しか居ないだろう。
そんな俺だが、現在とても困っています。
何故なら、俺はテストを受けていて残り時間が10分なのに、半分も解けていないからです。ちなみに、このテストで不合格だと次の長期休暇中に学校に来て、補習を受けなくてはならないのです。
ですが現実は残酷なようで、
「おーいお前ら、後5分だぞ」
という有り難いお言葉が聞こえてきた。ついでに「you諦めちゃいなYo」とか言う戯れ言も聞こえてきた気がする。救いは無いんだろうか?
キーンコーンカーンコーン
「よーし、筆記用具置いて後ろから回収しろ」
あぁ遂に時間が来てしまった。俺が何をしたんだろう? せいぜい、時間が半分になるまで寝ていた位なんだが。
終わってしまったものは仕方がない。帰ってゲームでもしよう。プレイするのは最近人気の狩りゲーだな、やっと買えたし。
でも、帰ろうとすると先生から、
「あぁそうだ、槻礎出は一人で掃除をやってから帰るように」
なんて言われた。…………ちくせう
◇◆◇
無事に掃除をやって帰宅した俺は、言ったようにゲームをしていた。今更だが現在の季節は冬だ、寒い。
ゲームでキャラメイクが出来るなら、俺は基本女性を選択する。理由? そんなん装備品が多いし、カッコいいからに決まっている。
「うん、キャラメイクはこんなもんかな」
今回はそんなに時間が掛からなかったな。精々二時間といったところか。長いと八時間とか掛かるし。
でも、夜になったから少し仮眠を取ろうとベッドに横になった。
そして意識が段々と沈んでいき………
◇◆◇
気付くと何か暗い空間に居た。周りを見ても何も無いんだけど。俺なんかしたっけ?
そう思ったら、何かディスプレイみたいなのが目の前に出てきた。何か書いてある。
「なんだこりゃ? キャラメイクか?」
そう思っても無理は無いよね。だって、まんまゲームとかでよく見るキャラメイク画面だし。
「遂にVR実現か? いやでもそんなニュース聞かないし…」
まぁ取り敢えず進めてみよう
◇◆◇
開始してからどれぐらい時間が経ったのか判らないが、一応一通りキャラメイクっぽいのは終わった俺です。いやー長かったなー。色々可笑しいぞコレ、手の指の太さとか、三半規管の強さとか、そんなのキャラメイクに要る? ってやつまで有ったんだけど。
「何だコレ、"拡張パック"?」
キャラメイクが終わってOKボタンを押そうと思ったら、創ったキャラの3Dモデルの横に、[拡張パックを購入]ってボタンが出てきたんだけど。
気になるから少し見てみよう。
拡張パックを見てみたんですが、何か面白そうだ。てゆーか、何でこんなのが有るんだよ? って感じ。だって考えてみてよ。「狼の耳」とか「熊の胃」とか、はたまた「馬の臀筋」とか有ったんだぞ。マジ笑う。…………もうちょっと調べてみよう。
「ん、何だコレ?」
カスタムしていたら何か見覚えが無い拡張パックが有るぞ?
え~と何々?
「"伝説の存在パック"?」
え何コレ? このスッゴイ厨二っぽい拡張パック。
俺は厨二病患者では無いからなぁ。あまり心引かれないんだけど…
「あれ、これタダじゃん。じゃあ購入してみるか」
えーい物は試しだ!
購入して色々カスタムしてみた結果…………
ど う し て こ う な っ た
どうやらこれは、カスタムしたキャラのパラメーターみたいなものを見れるようなのだ。これが在ると判った時の俺は不覚にも少し興奮して「どうせなら、全部MAXにしてみよう」と思ってしまった訳でして……。
その結果……
透き通る様な白くてきめ細かい肌、タレ目でも無くツリ目でも無い少し細い目、足はすらりと長く、腰まで伸びた艶やかな黒い髪、何か芸術品かな? って女性になりました。ついでに言うと、身長や3サイズは俺の好みで、身長はかなり高め、3サイズは上からボンッ、キュッ、ボンッになりました……。
使ったパーツは以下の通り
頭部 形:ノーマル2
髪型:ロング5(色は黒)
左目:ノーマル1(色は蒼)
右目:ノーマル1(色は朱)
その他:思考速度上昇
:伝達速度上昇
:完全記憶
胴体 形:ノーマル843
その他:【巨獣の心臓】
腕部 形:ノーマル276
その他:筋肉密度上昇
足部 形:ノーマル95
その他:筋肉密度上昇
その他 その他:【虚の理】
:【狭間の檻】
:【領域外の叡智】
:【裏側】
:【拘束解除】
:【適応因子】
パラメーター(上限は1000)
体:994
心:997
技:995
って感じだ。パラメーターの上限はどうやら1000のようで、それ以上にはならないっぽい。パーツ多すぎねぇ……。
顔の形だけで1000通り位有るんだけど……。胴体だって肌の色と3サイズの組み合わせで軽く数万パターンは有るし……。
〔その他〕の所はイマイチ判らないんだよね。でも使ったら、パラメーターが上昇したから幾つかセットしてみた。
これで良いかな、良し! [OK]ボタンを押して、キャラメイク終了だ!
そうして、俺の意識はまた沈んでいき……
主人公が作成したキャラですが、
身長:176センチ
スリーサイズは上から
95
60
87
位です