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20話 フリムと一緒

 今日からまた依頼を受けていこうと思う。

フリムをどうするかなぁなんて考えながら講習場に着くと、アレクたちのパーティーが先に着いていた。


「あ、ソーマ君じゃなか」


 アレクが、丁度いい所に来た!みたいな顔で近づいてきた。


「いやー丁度良かったよ、君にお願いしに行こうかと思ってたから」


 やっぱりか。


「お願いって何の事だ?」


「申し訳ないんだけど。僕たちと一緒に、ここから行くのに3日かかる隣街まで、商品を積んだ馬車の護衛を受けてくれないだろうか」


「別に良いけど、急だな」


「ホントかい!ありがとう!

実はもう1つ話があってね・・・」


「まさかその依頼、これからってんじゃないだろうな」


「実はそうなんだよね。

急遽依頼主から増員を頼まれちゃって」


「なんだって急に?」


「向こうの運搬する商品が増えたみたいで、頼まれたんだよね。

こっちは元々4人だから良かったんだけど、流石に人手が足りなくなっちゃったからね。

それにいきなり知らない人が来るよりも、多少なりとも知ってる人のほうが良いしね」


 俺も知らないより知ってる方が良いかもな。


「少し、条件出してもいいか?」


「条件って何だい?

流石に報酬を半額持って行かれると困るけど」


「報酬は、等分で良い。

依頼の間に少しでも良いから。スロウかニコに頼んで、魔法を教えてくれない?

あれだったら報酬をその分引いてくれて良いから」


「ちょっと待ってて貰えるかな皆に聞いてみるから」


「俺も行くよ」


 アレクと一緒に残りの3人の所に行って、聞いてみる事にした。

せっかく魔法が使える人たちが居るんだから、教えてもらうチャンスだしな。

それに、護衛と言っても付いて歩いていく形ではなく。基本は馬車に一緒に乗って、移動する形だったはずだ。それなら時間もあるはずだから丁度良いかもと思ったからだ。

 フリムも居るから、一緒に連れて行かないといけないんだけど。


「それでしたら私はかまいませんよ」


「私もイイよ。

ただ、人に教えたことなんて無いよ」


「それは私もです」


 ニコとスロウの2人共、教えること自体は良いみたいだ。


「別に、この依頼の間に使える様になりたい訳じゃない。

知識として教えてもらいながら、後は自分で使える様にするし。まぁたまに、質問しに行くかも知れないけどな」


「それでしたら、そのお話を受けます」


「その前に使えないかも知れないけど良いの?」


「俺は魔法の才能のスキルを持ってるし、使えなくても知識を持っているのと持ってないのでは違いが出てくるだろ?」


「スキル持ち・・・羨ましい」


 スロウは羨ましいみたいだ、なくても使えるようだから違いが分からないけど。


「じゃあ準備してくるけど、集合場所は?」


「集合場所は、街の東の出入り口に集合になってる。

1時間後に出発だから頼んだぞ!」


 チットがバシバシと俺の背中を叩きながら豪快に伝えてくる。痛いぞおい。


「分かったから!いい加減痛い!

すぐ準備して向かうから後でな、30分もかからないと思うから。

あと、俺の使い魔も連れてくから」


「使い魔なんていたのかい?」


「それも後でな。

俺の分の手続きもしといてくれよ」


 アレクたちから分かれて部屋に戻り、準備を始める。


「フリム、仕事だから大人しくしてるんだぞ?」


 いつもの様にフリムが返事をしてきたから問題はないかな?

一応、新しく買っておいた軽装防具の胸当てと腕にガントレットをつけていくことにした。

ちなみに新しい防具も黒色な!


 集合場所ではもうすでに、アレクたちが到着していて、男と何かしらの話をしていた。


「これはこれは、ソーマ様ではないですか」


 男は魔物商店のモルガンだったのか。


「ソーマ様はどうしてここに来られたので?」


 俺が抱えてるフリムにチラチラ視線を送りながら質問してきた。

やっぱり職業柄気になるなか、なかなか使い魔になっている個体がいないからしょうがないのか?


「そっちのアレクたちのパーティーの臨時増員できた。

それと、コイツが以前話したフリムドラゴンのフリムだ。

移動中で良ければ、フリムを見せることができるけどどうする?」


「是非お願いいたします、ほかに動向する従業員にも一緒に拝見させて頂いても宜しいでしょうか?」


「構わない、こちらも印の件で助けてもらってるからな。

っで、これからどうすればイイんだ?

俺は今朝この依頼を聞いたばかりで良く分からないのだが」


「そうで御座いますか、隣街までの三日間を護衛して頂きます。

その間の食費代と宿代はコチラで負担いたしますのでご安心ください。

道中は基本的に馬車での移動となりますが、何か不足の事態が起きた場合はその対処をお願い致します。それと荷物なのですが、商品用の魔物になりますので、なるべく傷を付けないようにお願い致します。

やむ得ぬ場合は人命優先で大丈夫ですのでお願い致します」


 随分と優しいんだな、てっきり利益優先かと思ってた。


「分かった、俺はどの馬車に乗ればイイんだ?」


「そうですね、私と護衛の方たちと同じ先頭の馬車にお願いいたします」


「了解した、先に乗ってるな」


「かしこまりました、こちらももう直ぐ出発となりますのでそれまではお待ち下さいませ」


 モルガンと分かれて先頭の馬車に乗る。

中にはアレクたちがすでに乗っていた様で、全員と目があった。全員に見られると、何だか恥ずかしい。


「さっき言ってた使い魔ってその子の事?」


 いつも何処か無愛想だったスロウが食いついてきた。


「そうだ、名前はフリムだ。宜しくな」


「その子はワイバーンの子かい?ソーマ君」


 アレク惜しい!同じ種族だ。


「いいや、コイツはドラゴンだ」


 膝の上に載せたフリムを撫でながら大人しくする様に指示を出しといた。


「へ?ドラゴンなんていつ買ったの?

成体ではないんでしょその子」


 スロウは使い魔の知識があるのか?


「卵から孵ってまだそんなに経ってない。

それに買ったんではなく部屋に卵の状態でいたんだコイツ。そんで帰ってきた時に卵から孵ってしまってな、そのまま俺が親になったんだ」


「部屋にって、なんで居たんだソイツは」


 チットよ、すまんが嘘だから。皆は、何で信じるんだろな。

信じるって事は、フリムドラゴンの托卵はわりかし有名なのか?


「では皆さんお待たせいたしました、これより出発致しますので皆様よろしくお願い致します」




 出発して速攻で、モルガンにフリムを見せることになった。

一緒にいた従業員の女とあーでもないこーでもないとフリムを見ながら話をしていた。

フリムのイラストを書いたり、触りたそうにしていたから触らせると書いていたイラストに何か書き込んでいた。


 依頼が終わったら持っていこうと思っていた卵の殻と抜けた羽を出してやるとモルガンは泣いて喜んでいた。

フリムドラゴンはその個体数からか、卵の殻・各種素材になるモノ・生きている個体・孵化前の生きた卵の順に手に入らなくなっていく。

そんな卵の殻でも目の前にあるのだから仕方がないのかも知れない。

 ただ、泣かれるとは思わなかった。正直引いたわ。


 何も問題なく進むかと思いきや、そうは行かなかった。


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