乙女の寝顔
皿洗いも済み、食後のお茶を飲んでいるときだった。
不意にクリスが尋ねた。
「……そういえばカンジ殿」
「なんだ、改まって」
彼女は自分の着ている浴衣の袖をつまんで言う。
「恋人はいないと言っていたな」
「そうだな」
「では、聞こう。この浴衣は女性用ではないのか?」
「そうだな」
「ほう……では、本来誰が着ていたものなのだろうか?」
「誰も着てないぞ」
事実であった。
もともと莞爾が年老いた母親のために購入し、プレゼントしたものだ。けれども、彼の母親は昔気質の人間で、捨てればいいものを大事に取っておくような人だった。
「せっかく買ってやったんだから着ろって言っても聞かなかったんだよ。まだ今のが着れるからって」
口ではそう言っていたが、莞爾とて母親が喜んでいたのを知っている。着るわけでもないのに衣紋掛けに通して部屋にかけていたのも知っている。ろくに親孝行もできなかったが、まさかそれが最後の親孝行になるなんて莞爾は思いもしなかった。
「本当は棺にも入れようか迷ったんだけどな。死装束はきっちり遺書で指定されていたんだよ。最期まできっちりしたお袋だよ、まったく」
「そうなのか。私は何か勘違いをしていたようだ。話したくないことだったのならば謝ろう」
「いいよ、気にすんな。人間いつか死ぬんだ。早いか遅いかってだけでな」
莞爾の両親、というか家系は長寿で大往生した人がいない。みな七十を前後に他界している。生活環境との因果関係がわからないので、きっとそういう遺伝なのだろうと思っている。
彼は両親が四十を過ぎて生まれた待望の後継ぎだった。彼が生まれたときはこの三山村にも多くの人が住んでいたし、活気もあった。三十年もあれば世の中は変わる。
「しかし、申し訳ないな。これは母君の浴衣なのだろう?」
「いいんじゃねえか? せっかく誰も着てないのに死人と一緒に燃やすなって遺書に書いてたぐらいだし」
「変わった母君だったのだな」
「まあ、確かに変わった人ではあったな。おまけに頑固で負けん気が強かった」
小学生の頃、当時は健在だった分校から莞爾がイジメられて泣きながら帰ると、母親は「なぜ殴り返さない」と怒った。今では笑ってしまうような話だった。母親が大事にしていた茶碗を割って柿の木に縛り付けられたこともある。今となっては虐待まがいの躾だが、昔のことなので笑って済まされる。
「っと、俺もそろそろ風呂に入って来るかな……あっ」
「どうした?」
「ちょうどいい。ドライヤーの使い方を教えとく。どうせ明日も使うだろうし」
「どらいやあ?」
莞爾はクリスを連れて脱衣所に行き、棚からドライヤーを取り出しコンセントを挿した。
「これがドライヤーだ。ほれ、こっち座って」
「これがどうしたのだ?」
「いいからいいから。髪、触っても構わないか?」
背もたれのない細身の椅子を引っ張って座るように指示を出したのだが、クリスは固まったまま動かない。それどころか顔を真っ赤にさせていた。
「……どうした。今、恥ずかしい要素あったか?」
「か、かかか、かみ、髪を、さ、触る……のか?」
「あー、嫌なら使い方だけ教えるけど」
「い、嫌と言うわけでは……ない。ないのだが……その、色々と……えーいっ! 大丈夫だっ! ここはニホンなのだからな!」
莞爾は意味がわからずに首を傾げたが、気合を入れたクリスが顔を真っ赤にしたまま椅子に座ったので気にも留めなかった。
「この部分をずらすとスイッチが入って温風が出てくる」
ドライヤーのスイッチを入れるとブーンと音がして温風が出始める。
クリスは驚いたが、それ以上に莞爾の指先が髪を梳いて息を止めた。
目の前の鏡台には微笑みながら髪を梳き、ドライヤーで残った湿気を飛ばしている莞爾が映っていた。
クリスは鼓動が高鳴り、顔が真っ赤になっていたがどうにか平静さを保とうと頑張った。頑張ったのである。しかし、それは脆くも崩壊する。
「綺麗な髪だな。細いし、柔らかくて、乾かしやすいし」
「そ、そそ、そう、だろうか?」
「……声裏返ってるぞ」
「ふにゃっ!」
「いいから黙って前向いてろよ。このまま乾かしてやるから」
莞爾は知らないのである。
エウリーデ王国では、未婚の女性が男性に自身の髪を触らせる行為は一般に「私を貴方に捧げます」という意味を持つ。
無知とは罪である。こんなのほほんと「初めて金髪触った。すげえ柔らかいなあ」などと鼻の下を伸ばしている男にわかるはずもないのである。察しろという方がおかしい。
こんな調子で着々とクリスを堕としていくのだが、本人には全くその気がない。クリスに至っては「ココハニホンココハニホン」と念仏のように心の中で反芻しているが、考えれば考えるほどドツボに嵌っていくものだ。
かくして茹で蛸になったクリスは思考停止で莞爾の手が止まるのを待つより他になかったのである。
さて、一方の莞爾はといえば、冷静と情熱の間で葛藤している真っ最中だった。
ふと視線を落としてしまったのが失敗だった。
後ろに立って座っているクリスを見下ろせば、下着もつけずに浴衣を着ているのであるから、隙間から見えそうで見えないものがあるわけで、いくら三十二歳とはいえ人並みの性欲もある。
ゆえにこっちはこっちで「相手は子供、相手は子供」と思ってもいないことを反芻しているのであった。
両者ともに疲労の残る結果となったが、髪も綺麗に乾かすことができた。
「むぅ……サラサラだ!」
まだ恥ずかしさは残っているが、クリスは大層喜んだ。莞爾も理性で本能をねじ伏せた甲斐があるというものだ。
「気に入ったか?」
「うむ。これは便利だな。さすがはカガクだな」
「じゃあ、次からはこれ使って髪乾かすんだぞ。濡れたままだと風邪ひくからな」
「え……」
クリスは一瞬残念に思った。恥ずかしい思いはしたが、莞爾に髪を乾かしてもらうのは……結構気持ちよかったのだ。
「いや、その、まだ、ニホンの機械は怖くて使えないのだ……」
自分でもなぜ嘘をついているのかよくわからなかった。
察しの悪い男である。「じゃあ、明日もしてやるよ」と苦笑するだけである。
「す、すまないな」
「気にすんなって。そうだよな。初めて目にしたものは面白いけど、自分で使うのは怖いよな。ははっ、なんだ。クリスさんも可愛いところあるんだな」
いや待て。それは今まで可愛くなかったということか。
クリスはそんなことを考えた。けれども、可愛いと言われて嫌なわけがない。女というものはいくつになっても可愛く綺麗に見られたいものなのだ。
年老いて図太く厚かましくなっても、若くて可愛い女の子を引き合いに出して「わたしの若い頃にそっくり」などと張り合おうとするのである。そういうものなのである。
***
莞爾は、クリスに先に休んでいるように言って入浴を済ませた。
風呂の中で思い出したことを忘れないように、すぐに仲買の八尾に電話をかけた。急な私用で二、三日出荷できないことを伝えたが、八尾も莞爾だけを相手にしているわけではないので、その程度ならば問題はないという。本当なら文句のひとつでも言ったことだろう。けれどもそれなりの信頼関係があった。
髪をタオルで荒っぽく拭いながら居間に戻ると、食卓に突っ伏して居眠りをしているクリスがいた。
「ったく、風邪ひくぞー」
しかし、どうやら本格的に眠っている。
莞爾は彼女を起こそうと思って近寄ったが、はっと息を飲んだ。
「……俺は馬鹿か」
こんなときほど自分の気遣いのなさが情けない。食卓の木目に浮かぶ水滴のあとが、彼を悩ませた。
彼にできることなど高が知れている。所詮は赤の他人。クリスの気持ちなんて全て理解することは不可能だ。おまけに数日後にはこの家を出ていく客人だ。
しかし——放っておけるほど無関心でもいられない。
別に莞爾はお人好しというわけではない。困っている人を見て放っておけないというタイプでもない。親族関係や近所付き合いならばまだしも、基本的には利害をきちんと把握しておく人間だった。
だからこそ腑に落ちない。一体全体自分がどうして目の前の少女ともいえる年齢のクリスにここまで構ってやっているのかも理解できなかった。
単純に久しぶりに女性と会話をしているから浮かれているだけなのかもしれない。けれども、クリスに対しては浮かれているというよりも守ってあげ——そこまで考えて、莞爾はかぶりを振った。
十四も年の離れた女の子を相手に何を考えているんだと自嘲した。
缶ビールでも開けようかと冷蔵庫の方を向いたが、クリスの寝言に立ち止まった。
「……はは、うえ……」
莞爾は頬をかいて、小さくため息をついた。
そっと引き倒し、膝の裏に腕を入れて抱えると、そのまま布団の敷いてある座敷に運んだ。ゆっくりと寝かせてやる。
ブラジャーをつけていない乳房が重力に逆らわずに扁平に歪むのがわかった。けれども、今の莞爾には猥雑な感情が湧かなかった。柔らかくて、とても軽い。こんな二十歳未満の女の子が重たい甲冑を着て剣を振り回し、蛮族を相手に戦っていたのだとはとても信じられなかった。
羽毛布団を肩までかけてやり、すぐに戻ればいいのに、気づいたら彼女の頭を優しく撫でていた。すやすやと安心したように寝息を立てているクリスの寝顔に見惚れていた。
「いや……そんなんじゃねえし……」
誰に言い訳しているのかと言えば、きっと自分だ。
起こさないようにゆっくりと立ち上がろうとしたが、ジャージの裾を握られていた。
なんとも形容しがたい困った顔をして、莞爾は優しく彼女の手を外したが、彼女の表情が不安そうになったのを見て、言い訳がましいため息を吐くや隣に腰を下ろした。
優しく包み込むように手を握ってやると、クリスはまた安心したような表情になった。
「まだ子供じゃねえか」
こんな子供でさえも戦わなければならない世界とは一体どんな世界なのだろう。
思索を巡らせれば巡らせるほど、莞爾は自分の想像力のなさに辟易した。
この地球上でさえ銃をもって戦う子供がいる。憎しみ合い、神の存在を信じて自ら死ぬものもいる。
けれども莞爾にとって昨日までは対岸の火事でしかなかった。
クリスの手を見れば、潰れた肉刺のあとが痛々しかった。
「こんな小さな手で戦ってたのか」
今どき専業主婦だってこんなに荒れた手をしていない。髪は綺麗だったのに、やはり手には顕著に現れるのだろう。
細い指も剣を握っていたせいか節が歪だ。柔らかいというよりも皮の厚さで硬く感じられる。
それほど必死に生きてきた証拠だ。
彼女の倍近く生きているのに、莞爾は自分がいかに平和な世界で育ったのかと生々しく感じられた。
「もう戻れないんだもんな……」
クリスが家族にも仲間たちにも再会できないことを考えると、いたたまれない気持ちになった。けれども、一方でこんな女の子が戦わずに済むのだからそれでもいいじゃないかと思った。
自分勝手で、都合のいい、大きなお世話というものだ。クリスが聞いたらきっと怒るだろう。
けれども、そう思わずにはいられなかった。
ただ、莞爾はクリスの騎士という誇りを大切にする姿勢は嫌いではなかったし、むしろ好きだった。自分自身が他人のために自らを犠牲にするなど考えられなかったから、余計に眩しかった。
空いた方の手でそっと額を撫でてやると、クリスはくすぐったそうに頬を緩めた。年相応の寝顔だった。少しだけホッとした。
***
翌朝。
莞爾は肌寒さを覚えて目を覚ました。
いつの間にか居眠りをして、そのまま起きなかったようだ。
彼は目を開けてしばらく硬直した。
現状を確認して冷や汗が出た。
すぐ近くに金髪の頭頂部があった。
ちょうど莞爾の腕の中に収まるように、クリスは安心したように眠っていた。
無防備もここまでくると心配では済まない。
クリスは布団の端っこに寄って莞爾にすがりつくように眠っていたのだ。よほど怖い夢でも見たのかもしれない。もしくは普段ぬいぐるみでも抱いて眠るのだろうか。
詳しいことは三十二歳のおっさんにはわからない。
けれども、これだけはわかる。
――これはマズイ。
もし今彼女が起きてしまったらとんでもないことになる。手を出してはいないが、勘違いされることもある。できれば「なかったこと」にしてしまいたい。裸を見たとかそういうレベルじゃない気がした。
そろりそろりと細心の注意を払ってクリスの手を引き剥がして起き上がろうとするが、そういう努力は得てして報われないものである。
「ふにゅぅ……おは、よう?」
静寂が支配する。今朝は小鳥さえも自重している。
クリスはしばらく莞爾の顔を見上げて、次に自分の体を見た。莞爾が抜け出そうとしたせいで布団が剥がれ、ついでに浴衣も前が大きく肌蹴てしまっていた。
「……お、おはよう。クリスさん」
莞爾は強張った笑顔でできるだけ爽やかさを演出した。おっさんの爽やかな挨拶など誰も期待していない。
クリスは「ふむ」と目を据わらせ、無表情のまま布団の上に正座して、音もなく着崩れを直した。
「さて、カンジ殿」
「……な、なんだ?」
「言い残すことはあるだろうか?」
眼光鋭い、とはこういうことを言うのだろう。元が美人であるからして睨むと余計に怖い。莞爾は後ずさりしそうになるのを必死に堪えて生唾を飲み込んだ。ゴクリと音がなって余計に緊迫感が増したような気さえする。
「いや、あのな。これには理由があってだな。別にクリスさんを襲おうとしたとかそういうわけじゃないんだ。そう、いわば不可抗力というやつだ。うん。あの、昨晩のこと覚えてるか? たぶん覚えていないと思うんだけど、クリスさんが居眠りしちゃって、それを俺がここまで運んだのはいいんだけど、疲れててそのまま寝ちゃったというかなんというか」
早口になってしまうのは生理現象である。人間焦ると早口になってしまう。
「問答無用!!!」
莞爾は視界の左斜め下四十五度から飛び込んできた白い手を、咄嗟に仰け反って避けた。
「ええいっ! 避けるなっ!」
「いや、ちょっ、ま、待てって!」
「待たん!」
「だから不可抗力——」
「言い訳がましいぞ! 私の剣はどこだ! 切り捨ててやるから持ってこい!」
「だったら追いかけるなよ! っていうか切り捨てるな! さすがに死ぬ!」
「死ねばいいのに!」
「ひどい!」
朝っぱらから喧しいことこの上ない。莞爾はどうにか宥めようとするがクリスは浴衣の着崩れも気にせずに彼をとっちめようとした。全く困ったものである。
物騒なことを言う相手から逃げているというのに、こんな時でも男は理性で視線を制御することができないのだから。
そしてそれが火に油を注ぐ羽目となるのだが、莞爾が諦めて頬を引っ叩かれるのは二十分後のことである。
頬に真っ赤な紅葉柄を作った莞爾は悄然とした面持ちで正座していた。目の前にはクリスも正座している。十八歳の女の子に怒られる三十二歳のおっさん。なかなかに滑稽である。
「で、カンジ殿。もう一度聞くが、本当に何もしていないのか?」
「当たり前だ。さすがに俺にも理性くらいあるぞ……」
「……見たのか?」
きっと胸のことだろう。ばっちり肌蹴た部分から「こんにちは」していた。だが、返答を誤ってはいけない。
「見てない」
「天地神明に誓えるか?」
「……ち、誓うって!」
しばらくじっと莞爾を見つめていたクリスだったが、今度は悔しそうに眉根を寄せた。
「ほ、本当に、な、何もしなかったのか!?」
「だから、本当に何もしてないって!」
「み、み、見てもないのか!?」
「うん。見てない見てない!」
「一晩隣で寝ていたくせに、私に少しも興味が湧かなかったと言うのか!?」
「え、あ、いや、それは……」
どう答えたものか。
莞爾はようやく話がおかしな方向に向かっていることに気づいた。
時すでに遅しである。
女のビンタを避けるとろくなことはないのである。甘んじて受け止めるのが男の器量である。もっともだからといってビンタをするような女性が好かれるとは言ってない。
「さ、最初の夜もそうだ! カンジ殿は覚えがないと言うのか!?」
「いや、あの、それは、だな……」
「こんな私ではまだまだお子ちゃまだと言いたいのか!?」
「いや、そうは言ってないだろ……」
「だったらちゃんと女として見てくれているのか!?」
「あー、うん。それは、はい」
嘘をついても仕方がない。莞爾は諦めた。
「そ、そうか。私をちゃんと大人の女として認めてくれるのだな。よし」
何が「よし」なのだろう。莞爾はため息をつきそうになって飲み込んだ。
しかし、やはり気にしていたんだなと反省した。風呂場で寝てしまったクリスを布団に寝かせる際に裸を見てしまったが、彼女はそれに気づいていて、あえて黙っていたようだ。当然である。
「そうだな。そうに決まっている。はっ、ひゃだっ、はだ、かも、見た……くせに、見ていないなどと嘘をついて。私は髪まで触らせたんだ! お子ちゃま扱いではさすがに泣くぞ!」
なんだかよくわからないが、莞爾はとりあえず「ごめんなさい」と言うしかなかった。
まあ、だいたいそんなものだ。男が悪い。ひとまず謝っておくのが男の勤めである。
「きっ、きっ、きちんとっ、せっ、責任をとってもらうからな!」
責任。それはなんだろう。一体どうやって責任を取ればいいのだろう。
こういう場合は——そうか。なるほど。慰謝料というやつだ。まさか国籍も戸籍もない相手から訴えられて実刑を食らうこともないだろう。やはり示談にしてやるから後々金を出せとそういうことなのだろう。
莞爾はあまりその手の法律に詳しくなかった。
彼は力強く潔く勘違いしたまま——さすがに気づいていても勘違いしておくのが三十二歳の優しさであった。この場を切り抜けたいだけの言い訳ともいう。もっとも、相手は十八歳の少女であるし、ここを出て行けばすぐに自分のことなんか忘れるだろうという打算もあった。
「わかった。そこまで言うのならクリスさんの好きにしてくれよ。煮るなり焼くなり好きにしてくれ」
「へ? ほ、本当に? か、カンジ殿、私が言うのも変な話だが、正気か? 私は十八歳の小娘だぞ? いくら騎士とはいえ……」
「いや、十八歳だからこそだろう? 金なら蓄えもあるし、心配するな」
「あ、うぁ、そ、それはその、た、確かに、お金は……あるに越したことはないが……その……ふにゅぅ……」
クリスは考えた。もしかしたら莞爾は若い女が好きなのかもしれない。それも自分ぐらいのちょうど適齢期にあたる女性が。
都合の良すぎる妄想である。
「しょ、しょうか。しょれは……うみゅ。こ、心得たじょ」
もはや呂律も回らなかったりする。
16.11/20、修正。