「入学」
SOU.Rです。
ちょっと間が空いた…w
いや、でも進む事は出来た!個人的に、これでまた次に行けますわww
ってな訳で早速、本編へGO!
「今日はもう疲れたから休む事にしよう…」
一言呟いて目を閉じると、オレはすぐに眠りに就いてしまった。
コンコンコン…
部屋の扉を叩く音がする、オレはその音で目を覚ました。
「すみません、音無君居ますか?」
「ちょっと待ってくれ!」
飛び上がるように起き上がり扉へ向かい、扉の鍵を開けた。
その瞬間に"もしも"の可能性が巡り出す。
寝起きだったが故に無用心過ぎた。
もし目の前に気にして止まなかった異人種が居たら?
その相手はオレに危害を加えないとは言い切れない。
口振りからして悪い雰囲気ではなかったと言えど、それはただの推測に過ぎない。
扉が相手の手によって開かれる。
オレは警戒度をMAXまで引き上げて相手の姿を確認する。
「君が音無君ですね?」
「…あぁ、間違いなく。」
見た限りの相手の特徴。
オレと同じくらいの身長の男で、銀色のショートカット、眼鏡、顔はキリッとしていてクールなのにどこか優しさを感じる。
そして相手はどうみても人間と同じ容姿をしている。
尚、服装はきっとこの校の制服だろう。
「…ジロジロ見てどうしたんです?」
「へ?あ、スマン…」
流石に露骨に見過ぎだったか。
しかし、目の前の奴が普通の人間のようで安心した。
「あ、自己紹介しましょうか?僕の名前はマオ、天界の使徒でした。いわゆる天使ですね。」
前言撤回、コイツ早速異人種じゃねぇか。
唖然とするオレ、そして笑顔でオレの自己紹介の番を待つマオという奴。
少々沈黙が続いたのでまたマオが喋り出す。
「君が昨日ここにやって来た音無君ですよね?」
「あ、おう。オレは音無 零、普通の人間のつもりだ。」
何だ?普通の人間のつもりって?
オレが少し疑問に思っていると笑いながら言葉を返された。
「面白いですね。普通の人間だったらここに入ってくる事なんてないでしょう?」
確実に的を射ている一言だが、もう少しやんわりと言えないのかコイツは。
「おっと、用件を伝えにこちらに来たのでした。生徒会長さんが早速、制服や生徒手帳などをお渡しになるそうでして…」
「おぉ、そうだったのか。すぐに向かうとするか。」
急ぎで部屋の中に戻り、身だしなみを整えて部屋を出る。
「あ、部屋を出る時は鍵を掛けないと、その場合の荷物の紛失はそちらの責任になるので。」
部屋を出て真横にはまだマオが居た。
「そうか、ありがとう。ところでまだ何か用件はあったか?」
「いえ、ただ案内図があっても一人で校内を回るのは不安があるのでは?と思いましてね?」
よく出来た奴だな、流石は天使ってヤツか。
話してみる限り悪い奴ではなさそうだ。
「折角だ、その言葉に甘えさせてもらおうか。」
「では、行きましょうか。」
そして、オレはマオと二人で生徒会室まで向かう事にした。
昨日とは全然違い、今回は男子寮から生徒会室までの道程で様々な異人種達を見ることが出来た。
例えば、動物の耳や尻尾などが生えてる者が居たり、身体が大きく角の生えた悪魔の様な者が居たり、極端に身長の低い小鬼みたいな者が居たり、コスプレパーティーかと言いたくなる程の種類が居た。
「オレはこの世界の異常さに今気付いてしまったかもしれないな…」
「まぁ、今更とも言えますね。それでもある程度の秩序は保たれているでしょう?」
確かに、面白い光景がいくつか見れたのも一つだ。
ある所では廊下で立ち話をしていたり。と、このままだと普通の日常的風景に思えるが、さっき挙げた小さい小鬼と大きな悪魔がそんな会話をしてると考えると少し可笑しく思える。
そうこう話をしながら歩いていれば生徒会室に到着した。
「失礼します。生徒会長、音無君を連れて来ました。」
「ちーっす、ジョーカー居んの?」
あまりに挨拶が軽すぎたか?なんて思わせない風に挨拶が返ってくる。
「会いたかったよ零君!!いや、レオン君!」
「…は?」
理解が出来ず硬直する、そしてその直後ジョーカーが説明を始めだした。
「そうそう、ここで新しく生活するために生徒達には新しく名前がつけられるんだ!んで、君の名が零で姓が音無。つまり"零 音無"って書いてから考えたらスッと思い付いた訳!!」
「へ?はぁ…。」
困惑するオレをよそにべらべらと喋り続けるジョーカー。
「僕のマオって名前も考えてもらったんですよ?元の名前相当長いですけど聞きます?」
「いや、それならいい…」
あぁ、文化の違いとかもあって元の名前だと難しい場合もあるって認識でいいのだろうか?
「お、レオン君は意外に勘が良くて助かるよ~♪」
「また勝手に人の心を…。で、用件は他にもあるのか?」
するとジョーカーが駆け寄って来て生徒手帳と制服を手渡してくる。
「はい、入学おめでとう!制服はブレザーも学ランも入ってるから、好きな方でいいからね!あと、問題をよく起こすようならマークしちゃうよ~ん?まぁ、また手帳の校則の部分を読み返してみたりしておいてね!」
「はいはい、ご丁寧にどーも。」
軽く挨拶を済ませると用事はすぐに終わった。
「それじゃあ、改めてよろしくお願いしますね?レオン君。」
「慣れるまでは時間掛かるな…」
「じゃあ君が慣れるまで私が呼び続けてあげようか?」
ニヤニヤしながらジョーカーが言う。ふざけんな。
そうやってくだらないやりとりをしていたが、段々と腹が減ってきてしまった。
「もしかしてレオン君、まだなにも食べてないの?」
「あぁ、そうだな。昨日はすぐ寝たし、今日は起きてすぐここに…。おい、今何時だ?」
そうだ、昨日のこの世界に来た時から時計を見ていない。
「今は、午前の3時ですね。」
またも唖然とした。何時間寝たかもわからなかった訳だ、いろいろな事が有りすぎて生活リズムがガタガタになってるんじゃないか?
「まぁ、とりあえずお食事にしない?食堂にある唐揚げ定食が食べたくなっちゃってね~♪」
「いろんな人種が居るのにそんなのも普通にあんのかよ。」
「レオン君と同じ人間も居ますから、それにここの食堂はバリエーションが無限とも言えるくらいですしね。」
なんと言うか…、オレはこの調子で上手くいくのか?
なんて少し呆れながら笑いつつ食堂に三人で向かう。
オレは、この世界のこの不思議な学校の生徒になった。
これからもまた奇妙な出来事にも巻き込まれるかもしれない。
それでも、今この瞬間はオレにとって少しだけ楽しく思えた。
…明日からは授業にでも顔出すか。
どうも、SOU.Rです!
ここで序章が終わります!
次からは一章で新たなキャラも出しますよ~っと。
まだまだ趣味の範囲で、自己満足で書いて行きますww
ってな訳で!今回はこの辺で、Adios!