1話 Help!
1話ですが、書き直します。
理由は自分の中の主人公のイメージと違ったからです。
すみません。
俺の周りで変な事ばかりが起きている。
家族の中でも俺に懐いていなかったシェットランド・シープドッグの三郎が俺の所にくるようになった。
1年前に借りパクされて二度と戻ってこないと思っていたCDが郵便ポストに入っていた。
小学校からの付き合いだけど基本的に干渉し合わなかった友人から初めて誕生日プレゼントを貰った。
まだまだあるが全部上げればキリがないほど変な事が起きている。
多分、いや絶対にあの変な夢を見るようになってから俺の周りはおかしくなった。
変といっても綺麗な女の子が出てきて楽しいこといっぱいの夢じゃない。
一面の花畑に知らない男が佇んでいるのをただ眺めているだけの面白みのない夢だ。
そして目覚める直前に男は俺の方を見て言う。
『君に訪れるを死を忘れてはいけない』
どこのゲームのプロローグですか?と問いたくなる。
俺は今日もその言葉を目覚まし代わりに起き、学校へ向かった。
昨夜、風が凄かったから道にはどこから飛んできたのか分からない物が結構落ちてた。
特に看板の文字”し”が落ちてて噴出した。
上を見て何か電柱とかに引っかかってないかなーと探しているうちに学校へ着いてしまった。
無駄に朝が早い俺は学校一番乗りだ(教師抜きで)
(ん?屋上のフェンスに布が引っかかってる?)
俺は生まれつきの驚異的な視力を使い、フェンスを見るのに集中する。
布には可愛いような可愛くないようなキャラクターが一面にプリントされていた。
しかもあれは布ではなく……トランクス?
あのトランクスには記憶がある。
「……姉さんがフランス土産に俺に買ってきた下着と似てる」
いや世界は広いんだから同じパンツを持っている男がいてもおかしくない。
それにあのキャラは味があるし、色のセンスもアーティスティックだし、人気商品かもしれないな。
『遊里、これはお姉様が粘りに粘って値切った一点ものだから大切に使いなさいよ』
昨夜の強風、既視感あるセンスないデザイン、姉の言葉……。
謎は解けた。
あの屋上のフェンスに引っかかっているのは飛ばされた俺の下着だ!
俺は校舎へと駆け出した。