第4杯 今時の高校生は・・・・・・
色々昼休憩にあったものの、すべての受ける講義が終わり、あたしは机の上に開いていた筆記用具たちを片付ける。
「さてと、約束通り待つとしますか」
「おっファーストデートに行かれますか?」
隣に座っている弥生が、あたしを見上げてから茶化す様に言った。
「だから、なんでそうなるかなっもう」
「そんなムキに否定しなくてもいいじゃん」
「別にムキにはなってないよ」
「そっ?」
「そ~なの」
「はいはい。んじゃ、行ってくれば?」
「まぁ、とりあえず行ってこようかな」
会話を終えたあたしは講義室を出た足で、洋輔が待っている場所へ移動する。
携帯の音が鳴り響く、それはあたしがお気に入りの歌手の着うた。
カバンから探りながら携帯を取り出して、画面をみる。メール受信が1件。
「んっ弥生からね」
メールを開きみると、そこにはこんな事が書いてあった。
「期待してる訳じゃないけど、土産話後で聞かせてね(^^)Vって、もう」
負けじにあたしもメールを返す。
「期待には応えないし、もし、何かあったとしても言わない(><)って、起こるわけないしね」
弥生の茶化したメールに返信を終えて、そのままキャンバスからあたしは目的地まで歩くのだった。
正門入口付近に立って、目の前の道路を眺めて待つ事、15分。
幾度も車やバイクなどがあたしをどんどんスドウリして行く。しばらく、そんな状況が続いた。
さすがに同じ風景を眺めてるのも、いい加減飽きてきた頃、待ち人がバイクを走らせてこちらに来る様子が、見えた。
「ようっ待たせたな」
メットの前にある透明な部分を上にあげて、洋輔がバイクに跨った姿勢のまま言った。
「結構待ったよ、ホントに。連絡くらいしてくれれば――――」
「確か――――俺、トウコの携帯とか聞いてなくね?」
「あれ、そうだったっけかな?」
「ああ、そうだよ。とりあえず、バイク乗れよ」
「あ、うん」
朝のメットをあたしが頭に装着したのを見計らって、洋輔はバイクにエンジンを掛けた。次々に移り変わる風景や風を感じながら、朝とは違い今度は彼が主導権を握っている。
あたしは目的地に到着するまで、何も指示もしなくていいから、楽。ただ大人しく座っているだけでいい。
バイクは何事もなく目的地に着いた模様。