第3杯 ④
一時停止していた小説を再開できるようになりました。
ゆっくり活動していくので見守っていただければです。
choco 2011/5/24
洋輔の送迎で、見事講義へと間に合ったあたしは、午前中すべての講義を済ませて今は食堂にいる。
食堂は一昨年くらいから一般開放して、それに伴って食堂の内装はとってもおしゃれな感じになっているのだった。
外から一般の人も食べに来られるので、ちらほら一般人の人が、学生にまじってたりも。
今も食堂はすごく大事に使用されていて、みんなのお気に入りスポットになっている。
あたしは時々、外のお店にいるのか、と錯覚する事があって、たくさんの学生を見ると、現実に戻される事がしばしばで、今はちょうど、そのお昼の休憩タイム。
ここの女子学生が、食堂で思い思い過ごす姿を、多く見られる時間。教科書片手に小難しいそうな様子の子や友人と会話を楽しんで食事している姿。
あたしはと言うと、今日は友達とまだ一度も出会っていない。なので、独りさびしくご飯を味わう事に。
今日の食事は独り決定。でも、目の前にはお昼の至福が。
可愛らしいテーブルクロスが掛けてあるテーブル上に、お昼のオムライスとペットボトルのお茶。タンポポの様に卵が花開き、半熟の卵の下にはバターライス、上のソースは大好きなハヤシソース。
あたしがとってもおいしそうっと思い、大口を開けて、スプーンを飲み込もうとした時、寸止めする声。
「あ~トウコっ!」
渋々その口に入れかけたスプーンを、いったん口から離して、声のする方を恨めしく振り返ったあたし。
そこにはやや長身で、髪は毛先に緩やかなパーマをつけたショートボブの女子が、なにやら、とってもニヤついたご様子。
「なんだ~弥生か」
「あたしじゃ悪い? 隣座るよ」
「うん、どうぞ」
自分の荷物を置いている椅子から、弥生のために他の場所へ荷物を移動。
開いた場所へ、彼女は手にあるプレートをテーブルに置き、次に肩にかけた鞄を置いてから、あたしの隣へ腰掛けてくる。
「な~んか、ニヤついてない?」
「朝さ~学生服来た男子といなかった?」
「ん、いたけど。なんで?」
スプーンに乗っているオムライスが食べてと言わんばかりに、おいしそうな匂いで、会話中のあたしを誘ってくる。その誘惑に、ついつい負けてしまった。食べ物にうえている自分の口へと、ワンスプーンオムライスを運んだ。
「あの人って、トウコの、もしかして――――年下の彼氏?」
やっとこさ、口に運んだオムライスの大半が味わう間もなく、口から消える。
「ンフッ――――」
テーブルの上へ四方八方に、飛び散る白や黄色い物体たちを拾いながらも、しっかりと質問の返答をかえす、あたし。
「ちがっちがうよ。弥生が変な事言うから、口の出しちゃったじゃん、もう」
「汚な~い、トウコが話てる時に、口に入れるからっ!」
ひとつひとつ拾って、持っていたティッシュ取り出して、そこに集めたものを泣く泣く包む。そんな忙しく、テーブルを片付けるあたしに、何か言いた気な視線で見ている弥生。
今回お話もう少し続く予定かな。いつもより長くなるかもですがお付き合いお願いします。