優しさは否定されるのか16
やばいな…ばれたかな…
絶賛自問自答中…
癖か~そんなとこまで見てたなんて…でもそんなにわかりやすかったか?
そんな自責の念を感じながら裏へと転送した
裏へ帰ると湖が見えるか見えないか位の位置まで移動してるようだった。
「戻りました」
レッドさんに話しかけた
「おお 戻ったか、まあ なんだな今回の件は残念じゃった」
「ええ」
「まあ 我らは王に未来を託されたのじゃ、今できることをしよう」
「はい」
確かに落ち込んでいても始まらない、今できることをしなければ
「ところで、先日の村人が我らの村に着くろじゃろう」
「そうですね、そろそろですかね」
「一度 様子を見に行ってはどうじゃ、今回の件の報告もあるじゃろうて」
「わかりました、では一度行ってきますね」
「うむ」
みんなに事情を説明し町へと転送した。
町に着くと
「じゃから さっきから言うとろうが、ワシはレッドの紹介で来たんじゃ!町の長を出してくれ」
大柄な男がヴィリジさんに詰め寄っている
「あの、その、私は留守番の身でして・・・・あ!高井さん!」
「こんにちは」
「レックスさん こちらが町の長です」
大柄な男がこっちを見て
「ほう お主が・・・ワシはレックスじゃ、レッドの元家臣じゃなかった友じゃ」
「そうなんですね、遠路はるばる」
挨拶すると、豪快な笑いを飛ばしながら
「レッドがここに町を1から作ると聞いてな、昔不採用になった超!画期的なシステムを!」
唯でさえ暑苦しい感じの人の後ろに炎が見える・・・・
「この図面を見てくれ」
レックスさんは図面が書かれた紙を取り出した。
その紙を見ると
「炎の川ですか?」
「そうじゃ、道の横に流れる小川程度じゃがな」
「危なくないんですか?」
道の横に炎が上がってるなんて考えただけで危なそうなんだが・・・
「ふふふ これを見るがいい!」
男は懐から赤い宝玉を出すと 力を込めた
ボワ!
宝玉から炎が迸る
「この炎を触ってみるがいい」
「いや 火傷しますって」
「いいから!」
強引に手を炎に当てられた
「温かい」
温泉とまではいかないが、ほのかに温かい
そして何より炎がフワフワしており触れるのである
「この炎は熱量炎なのに熱量が極端に少ないが、代わりに質量がある、更にじゃ!炎の揺らぎを固定できる」
「ふむふむ」
「つまりじゃ!道の横に配置すれば天然の街灯になる、しかも揺らぎを固定すれば軽いものなら自動輸送が可能じゃ、もちろん!熱量は低いが簡単なものなら時間をかければ燃やせるので町の清掃にも一役かうのじゃ!」
長い…
「前は町の住民から不安の声で不採用になったが、一から町を作るのであれば大丈夫じゃ!ワシに任せておけ」
こうして画期的…?なシステムが町に組み込まれることになった。
不安だ…
レックスさんとの会話が終わると町をぶらついてみた
町には先日助けた村人達が生活を始めていた、みんな新居の準備やら買い出しやらで忙しそうだよく見ると今までなかった露店などを行商人が出して商売を始めている
「高井様!」
俺は呼ばれた方をみると
「おお これはクレハ村長」
そこには村の代表者のクレハさんがいた
「高井さんこの度はいろいろありがとうございます、立派な住まいまで用意して頂いて」
ラッタさん達が作った高層ビル風の住まいを見ながら
「ちょっと奇抜ですが住み心地は如何です?」
「ええ、最初は驚きましたが住んでみたら日当たりは良いし素晴らしいですね」
「そうですか、それは良かった」
村長の満面の笑みにちょっと安心した
「そうだ 村長また人が増えそうなんですよ」
「ほう どういった方がこられるんですが」
今までの経緯を説明した
「なるほど、それは大変でしたね 私も村人とうまく協力できるように話を進めましょう」
「助かります!」
「しかし、この分ですとドンドン大きくなりそうですなこの町は」
「そうですね~いろんな技術も加わりそうですですし、私自身もどうなるかわからないくらで・・・」
「楽しみですな、そうなると来年あたり秀率者に選ばれるかもしれませんな」
「優率者?」
「ええ 村長や伯爵、国王などの各種からそれぞれその年に活躍された人が数十名えらばれ、賢王に謁見できるのですよ」
「賢王?」
「賢王は全てを知るもの、悩みや、問題、知りたいことをなんでも1つ教えてくれるという話です」
ほうほう・・・
それは良いことを聞いた
その人にコアの事を聞いたらなにか解決の糸口になるかもしれん・・・
「俺その優率者目指してみようと思います」
「そうですな、私も尽力致します」




