優しさは否定されるのか9
俺は表に戻って翌朝登校すると宮本を捜した
探し回ると裏庭に宮本がベンチに座って居たのを見かけた
とりあえず俺が今しなきゃいけないことは
「宮本!」
「なんですか?」
「すまなかった!」
「え?」
90度の頭を下げた全力のお辞儀
「ちょっとやめてください」
慌てる宮本
俺なりのケジメのつけ方だ
言い方は悪いが宮本の言い分は間違っていな方がそれを俺は全面的に否定してしまった
それについての詫びだ
「俺は保健室でお前のことをよく考えもせず否定してしまった」
「そうでしたね」
「あれが正しいかどうかは正直今でもわからないが、あれは間違っていた、すまん」
するとすっと表情が冷めていき、どこか冷たい目線に変わって行く
「じゃ、何が正しいかわかったら教えてください」
「え?」
「何が彼女の為になる答えだったのか、優しだったのか」
「答えか……それはあるのか?俺が言うのもアレだが」
「はあ、ダメ先生ですね~……さあ?でもきづいたことを教えてください それでいいです」
「わかった、でもそんなことでいいのか」
「ええ その方が有体な言葉よりよっぽど役に立ちますよ センセイ」
どこか諦めを含んだようなような返答だが……それでも俺なりの誠で答えねば
「わかった 宜しく頼む」
「ふふふ あ そうだ先生せっかくだからお詫びはして頂きますよ」
「え?!」
「こんな乙女を頭ごなしに否定したんだから……じゃないと訴えます」
あれ?なんか話し方がえらくフランクになったような
「どうなんですか?」
「まあ できる範囲なら」
「ふふふ じゃ 放課後 新歓祭の準備やるので来てくださいね」
「???」
放課後
丸山が復帰した
「皆さんご迷惑掛けて御免なさい」
丸山が復帰して最初のクラス会 雰囲気は最悪 ドンヨリ~
すると宮本が前に出て
「ほら みんなしっかりして今まで丸山さんに任せっきりになってたから、これからは皆でちゃんと協力してやりましょう」
クラスは未だに雰囲気悪いのと新歓祭に消極的なメンバーが嫌そうな顔をしている。
宮本はさらに続ける
「それにね、高井先生が新歓祭で賞とったら 内緒でみんなに食事に連れってくれるって」
おおおおお
盛り上がるクラス 目が点の俺
「なんだ先生話分かるじゃん」
「いや・・・あの」
「なにいくの?焼き肉?」
クラスのモチベーションは上がったが
俺の財力は下がった
「じゃ 先生よろしく!」
宮本がこちらにウィンク
俺苦笑い・・・・・・
ま しょうがないかな…勉強代ってことで トホホ




