始まりの始まり5
一日中あるけども町を探せども全然見つからない、現実世界の時間も気になるしそろそろ戻らないとな、
「きゅ~?」
そうだリリーこのまま置いていったら危ないしなんとかならないかな……
なんかないかと考えていると先ほどの説明のなかでキャリーケースというスキルがあったのを思い出した、もしかしたらこれに入るかな?
試しに発動してみると突如目の前の空間に亀裂が入った。
「ここに入れるのかな~だいじょうぶかな」
そう言って亀裂を見ていたらリリーも気になったのかのぞき込もうとしたとき勢い余ってそのまま中に入ってしまった!
「リリー!?」
すると亀裂の中からひょこっと顔を出して
きゅ!
「大丈夫なのか?」
「きゅきゅ!」
元気に鳴いてるとこを見ると大丈夫そうだ
よく見ると亀裂のよこにウィンドウみたいなものが現れてホワイトラックx1と表記されている、どうやら入れたモノの内容が出て来るようだ
「とりあえず、戻ってくるまでそこで隠れててもらっていいかな?」
「きゅ!」
了解とばかりに一鳴きする
「暫くそこにいるなら食べ物も入れたほうがいいとおもうんだが何食べるんだ?」
すると言葉がわかったのか近くにあった花をツンツンとしてパクっと食べた
「花を食べるのかな?」
「きゅー!」
どうやら正解らしいので近くにある花をから積んでキャリケースに入れて行く
「とりあえずこれだけあれば良いかな」
キャリーケースの荷物内容の表記が花x99
「きゅー!」
元気鳴いているので大丈夫そうだが本当に理解してるか心配にはなるが放置するよりはましかな、
「じゃお留守番よろしくな」
「きゅ」
わかった!と言った感じだろうか
戻るにはたしか転移と念じればいいと言われたが…
試しに指輪に意識を集中し転移と念じてみると強い光が俺を包み次の瞬間には自宅の元いた場所に立っていた。
「本当にどうなってるんだコレは」
部屋の時計を見るとおよそ2時間経過していた、本当に時間軸が違うのか一体どういう仕組みなのか考えたが、考えたところでわからないのでそのまま倒れるように布団でダイブ!
Zzzz……
……
…
ピンポン
健やかな眠りを破壊する音がした
時計を見ると朝7時
なんだよ、こんな朝早くから誰か来たのかモニター越しに確認するとそこにはスーツの女性が……
これはたぶん間違いなく昨日の関係者かな……
恐る恐るドアを開けると
「初めまして、組織の者といえばわかるかしら?」
「え?朝からどのようなことで」
「本日から配属になっているのだが当然業務遂行する為の具体的なカリキュラムを実行してもらいます」
「そうなんですね、なにぶん急なことでまだ自体が把握できてなくて」
「着替えて同行してもらえるかしら?」
「え?ここじゃダメですか?」
「機密事項が多すぎるのでここでは無理ね」
とても否定できないような視線を送ってくる
「はい」
瞬殺でした・・・
「では準備出来たら外に車を待たせてあるから来てもらえるかしら」
「わかりました」