始まりの始まり40
ミミックは俺達と一緒にマジックバンに乗り込み旅をすることとなった
荷物を一部収納できるので貸してくれてと言われ渡すと箱の中にしまってくれた、そのおかげでかなりマジックバンに空きスペースができた
今そのスペースを掃除しているミミック
「相変わらず気が回る子だな」
俺は運転をしながら
「う~ん、この子の名前何が良いかな、いつまでもミミックってわけに行かないだろうし、そうだファンさん考えてよ」
後ろの方でファンさんが
「わたし!?そんないきなり えっとちょっとまってね……」
それからず~っと考え込んで
結局決まったのは夕方になった
「プロテア あなたの名前はプロテアよ!」
ファンさんが叫んだ
「プロテア?なにかの名称?」
「私たち花族の中にある種であるんだけど、その加護は栄光、自由自在、豊かな
心などがあるわ、この子にはこれから明るいみらいがあるように」
「なるほど、お前はこれからプロテアだ」
ミミックにそういうと嬉しそうな絵を送ってきた
驚いたことに
プロテアのステータスに花の加護というスキルが加わっていた。
スキル
花族の加護 花族の強い思いにより具現化したスキル、対象の花族と一緒に戦闘することにより能力情報修正
「良かったな、プロテア」
願わくばこの子に幸せな未来が訪れることを
もう少しで機の国に入る手前にまで来ていたので、
俺は一旦 表に戻り後で合流することにしてその場から転送し爆睡した、
翌日俺はいつも通り学校に出勤した、いつもの受付で弁当をもらい準備室に向かう途中クラスに人影が見えたので覗くと
「あ 先生おはようございます」
丸山が机でノートとにらめっこしていた
「朝早いな」
「新歓祭がうまく進まなくて」
「なにか問題が?」
「まあ いろいろあって…」
「相談にのるぞ」
「いえ、あの…もう少し自分達の力でやりたいのです、それに前回の件もあるから先生くると余計に…」
「そうか、まあ 何かあったら言うのだぞ?」
「はい わかりました」
なんでも俺がやったら駄目だよな距離感って難しい…
それから何事もなく業務を終えて飲みに誘われたりもなかったので(嫌われてないか若干心配…)その日は何もなかったので仕事が終わるとそうそうに帰宅し、ちょいと早いが裏に行くことにした
裏に行くとレッドさんが俺に気づき
「おお戻ったか機の国はもう目の前じゃ」
目の前には無機質な感じの建物がたくさんある街がみえる。
「聞いたと思うが機の国はちょいと変わっておってな、他の国とは違い魔力を使い何かを動かすという研究の進んだ国、魔導器の国ともいうの」
「魔導器ですが?」
「うむ、魔力を媒介にしたりブーストしたりいろいろじゃ、その為いろんな属性のものがいるが中でも他の国では冷遇される無属性系が多いかの、この国では魔力量と知恵が価値になるからの」
「そうなんですか」
なんとなくしか理解できない…
「まあ 街に入ればわかるじゃろ」
俺たちは街に入るとその異様な街に驚いた。
街自体の店などは大きく違いはないが、街の中を馬のない馬車が走ったり、歩道が動いたりしている。
「相変わらずわからない国よね」
ファンさんが周りを見ながら言う
「まあ、でもこの国のおかげでマジックバンやリサチーなどもできたのじゃから」
レッドさんがマジックバンを摩りながら言う
なるほどマジックバンもここの発明なのか
「あ!ちょっとギルドに寄って良いです?今までの清算もありますし、前回保留になった案件もあるので」
「構わんぞ」
ギルドに行きそれぞれ清算を済ませることにした。
俺はカウンターでリサチーを渡すと
「!」
職員さんの顔色が変わった。
「高井様、前回の討伐の件で国から報告要請が来ています」
「え?」
「報酬も含めお城へ行って頂くことになりますが…」
「いつでしょうか?」
「確認しますね」
職員さんがカードのようなモノに触れ独り言を喋りだした。
電話?かな?
「今日は1日空いているので、来て欲しいそうです。」
「はい」
とりあえずそれ以外の報酬を受け取りみんなと合流し事情を話した。
「ふむ、国からの要請では仕方ないの、私等は宿で待っているから行ってきなさい」
レッドさんは宿に一旦行くらしい。
「私は心配だから一緒に行くわよ」
「みー!」
「るー!」
ファンさん、りりー、クロはついてくるようだ、プロテアは荷物の整理や積み下ろしがあるから宿に行きますという絵を送ってきた。
隠して俺は城へ向かうことになった。




