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始まりの始まり4

抜けるような青い空、そして横を向くと草花が風に吹かれて優しく揺れている。


「ここはどこだ」


「声が聞こえますか」


頭の中に声が響いた。


「先程も言いましたが、この世界ではあなたのいた世界とは違います、ですので転移して来たあなたはまだ赤ちゃんのような存在になっています。」


「え?違う世界 ちょちょっと待ってくれ何勝手に飛ばして心の準備があるでしょ」


「時間が無いのです、それにあなたはこの世界に早く来たがっていたと聞いてますが」


「あ、えええと、あれです……いろいと混乱してですねこの世界について確認の為ここがどんなところか教えて欲しいんですが」


「なるほど、それは仕方ないことですが急がねばなりませんのであなた達の言葉を借りるなら裏世界パラレルワールドと言ってましたが私たちから言うならば思念の集合マナで作られた莫大なエネルギーが作り出す内部の世界であなた方の構築した情報網などの影響により一つの世界となり人などあらゆるものが存在する、そして話を戻しますがあなたはこの世界に降り立ったばかりです、表での成長などは無縁の世界故に赤子のような状態です」


「ゲームで言うところLevel1ってことね」


「ですので最低限の補助はこちらでブーストして歩くなど行動は出来ます、これから始まる戦闘に備える為にも成長し自立して頂かなければならいのです」


「成長と言いますと」


「この世界は思念の世界ですが事前に調べたところあなた方の星ではゲームというものに対しての思念が大きくそれによりその影響が強く出ているため外敵と戦ったり、町での問題などを解決することで成長できるようです」


「Level上げ、またはクエストの達成ってことか」


「この世界に来た時からあなた自身が持っている潜在能力がステータスとして変換され現れているはずです」


「ステータス?」


「頭の中に ステータス と言葉を浮かべ集中してみて下さい」


俺は頭に意識を集中させた。


「そこに文字や数字が浮かぶはずです」


頭の中にステータス画面が開いた

HP 30

MP 80


俺は今浮かんだ言葉を伝えてみた。


「続いてスキルはありませんか?また職業的なものもあるはずです」


俺は意識を集中してみた


職業 夢見ているモノ

スキル:同情 悪運 弱者共感 並行管理 観察 キャリーボックス(許容量小)


なんだコレ


内容を伝えると


「キャリーボックスはいろんなものが入れれる空間なので割とメジャーなのですが、他のは……聞いたことないスキルですが…まぁ…なんと言いましょうか…アレですよ物事にはなにかきっと意味があるものです!きっと役に立つスキルだと思います、スキルは自動的に発動するものと、念じることで発動するものがあるのでいろいろ試してみてください」


なんか敗北感が半端ないっす(涙)


「きっとだいじょうぶですか…そうだ!もう一つプレゼントがあります、今転送します」


転送されたのは包みに入った小さな飴玉の様な物だった。


「それを飲んでください」


「大丈夫ですか?」


身体爆破とかされる装置じゃないだろうかリングの件もあるし…


「体に害はありません、成長促進とあなたの力にとなる化神を構成し召喚する為の丸薬です」


「化神?」


「魂の分身が騎士なる、簡単に言えばあなたを守る守護者の様なモノです、通信もそろそろ限界です、急いで」


せかされ、ビビリながらも覚悟を決めて薬を飲んだ


何か体の中で構成されていくの感じる


「あなたを守る化神が誕生したはずです、指輪が出現させるキーパーツになっていますので、天に向け あなたの頭に浮かんでいる召喚詠唱を叫ぶのです」


その時確かに頭に言葉は浮かんでいたが、中二病全開の言葉が…ええいやけくそだ!


全ての再生を司る 巨人よ今こそ現れるとき!

創生 リサイクラー


その瞬間空から光が現れ何か機械のようなものが現れ形状が変化していく


おお!憧れのロボットが…………?


と思ったのも束の間、現れたのはおんぼろの廃材を集めて無理やり人型ロボットにしたような…


「あの~これって」


通信相手も


「えっとですね通常であれば幻獣とか守護精霊とかが… 」


なんとも言えない間


「ダイジョブ!えっと…でもあれです化神もあなたと一緒に成長しますし!そんじょそこらの敵よりは強いと思いますから………たぶん……あ!あとそれに見た目が全てじゃないですよ…」


どういうこと!?俺の心がアレってことなの!?


「それよりも!動かし方ですが、基本的には自分の動かしたいどうさを念じればその通りに動きます、またより強い力で動かしたいときは、搭乗する事でリンク率が上りステータスがアップします」


これに乗りたくないな…


「ただ化身はかなりHPとMPを使うのでここぞと言う時に使ってください、あと今のままでは、力が半減している上に短時間しか動きません、通常であれば魂の加護という処置が必要なのですが、さすがにそれは遠隔ではできないので、我々が到着するまではあまり多用しないでください ザザ…ザザ…


画面が乱れ始めた


「もうこれ以上通信ができませんのでなにとぞよろしくお願いします。ここでの時間は表世界の時間軸とは違いうので滞在時間と元の世界の時間のズレについては気をつけて…元世界に戻るには指輪に転移と念じれば転移した場所に戻れます、では健闘を」


ブチ!


「あ、切れちゃった」



とりあえず化神を消して情報を整理しながら考えるが

うーむ、どっちの言い分が正しいのか…とりあえずよくわからないがLevel上げをしておいた方がよさそうだし…とはいえ何をするべきか弱いモンスターを探すか町をさがすか……

しょうがなく街道らしき道を歩いていると何やら遠くで声が聞こえたので慌ててそちらの方へいくと中学生くらいの青年と子供間くらいの歳の子が、ロープレにありがちな初期装備で何かを追い回している現場に出くわした。

なにをしているのか見てみると、そこにはモモンガのような平べったい白い生物が一生懸命に涙目で走って逃げていった。

何!あのかわいい生き物は!!しかしここは異世界可愛いからと言ってあれが安全なものとは

俺は魔物を見てスキルにあった観察を試してみようとステータスを展開し選んでみると


スキル発動 観察

種族

ホワイトラックLevel1

HP1

MP 0

説明

このモンスターは滅多に現れない為、幸運を司るモンスターと言われている。

しかしヒットポイントが1のため、転んだだけで死んでしまう、また見た目がかわいく人気はあるがテイミングしようとしてもヒットポイントが1のため弱体化することもできない為、不可能である。

倒すと幸運の加護が一日付与される。


転んだだけで死ぬとかどんなモンスターだよ、悲しすぎるだろ。


そうこうしているうちに、ついに魔物は追い詰められていた。

そのときモンスターの目が合ってしまった…

目には大粒の涙が見えた…

あの目を見た瞬間俺は動いていた。

モンスターをかばう様に…


「まあ待ちなさいよ少年」


「なんだお前!」


「いや~あのちょっとかわいそうかなって」


「はあ!?ふざけんな」


少年は魔法職なのかいきなり杖を振り上げるとこぶしくらいの炎の塊を出して


「ちょ ちょっとお前」


やばい今俺はレベル1というか生まれたての赤ちゃんみたいなものなのにあんなの喰らったらやばい!?どうしよう


「と とりあえず落ち着こう」


「うっせえジジイ!」


「はあ!?ジジイ!?」


この野郎!なにか一矢報いには…

あ!見た目は悪いがさっきのアレならはったりくらいにはなるかもしれん!


全ての再生を司る 巨人よ今こそ現れるとき!

創生 リサイクラー



そう叫ぶと光が差し込み化神が現れた


「なんだよ、一体」


青年が戸惑っている。

ここで畳み込む!

化神に子供の手前を殴れと念じると

化身は遅い動作で地面を殴った


「そんなの出すなんて卑怯だぞ!!!ばかやろう」


そう言いながら青年は逃げていった……

そのとき頭に文章が流れてきた。

(魔物からの救援要請を解決したのでLevelがあがりました)

高井大介Level2

HP10+

MP10+

スキル 偽善者 化神使い(初心)を獲得


偽善者か…また意味不明な不名誉なスキルが…ま、レベルが上がったから良いかと納得させて襲われていた魔物を見ると大きな石の後ろに隠れながら怯えた目でこちらを見ていた。


「大丈夫だったか?」


魔物は不思議な顔でこちらを見ていた


「もう捕まるんじゃないぞ」


そう言った瞬間

(スキル発動 弱者共感)

(効果により魔物をテイムすることが可能となりました YES/NO)

マジか!あんなモフカワっこを仲間にできるならしたい!YES


するとステータスの下に


順族

ホワイトラック

個体名未定

レベル1 雌

HP 1

MP 0

スキル幸運の象徴

状態 順属


う~んこれは仲間にしたのは良いがすごいなHP1じゃ危なすぎだよ……

ホワイトラックを見るとウルウルの目でこちらを見ている。

まあ…しょうがないか

そうだ名前を決めよ


「何がいいかな 白くてかわいいからユリの英語名からとって名前リリー!」


そういうと


「みゅー!」


嬉しそう飛びついて来たがなにせHP1だからどこかにぶつからないか冷や冷やもんだが、

とりあえず旅のお供が増えたのは喜ばしい


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