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入学式とクラスメイト 2

 そこに現れたのは、ゆるふわーな感じのギャル?みたいな子だった。


 「ゆうゆう?」


 「あ、そうそう。俺が七宮を狙わないっていうかそこに興味がない理由な?俺、この子と付き合ってるんだわ。な!珊瑚」


 「うんー!うちとゆうゆうは中学の時から付き合ってるんだー!」


 くっ、眩しい!!!

 とか、心の中で思わず叫んでしまうくらいにラブラブしている目の前の悠真と珊瑚さん?を見て、羨ましいと思ってしまった自分がいる。


 「あー!というかうちも自己紹介してないよねっ!はるはる、るりるり!うち、五華 珊瑚(いつか さんご)っていうんだ!気軽に珊瑚って呼んでねっ!」


 あぁ、確かにこの2人はお似合いだ。なんだろう、雰囲気がよく似ている感じがする。いいなぁ、なんか羨ましいな。と、思いつつ少し引っかかったことがある。


 「はるはる?」「るりるり?」


 「あー、珊瑚はさ。友達にあだ名っていうか友達になった人のこと連詞で呼ぶんだ。だから俺もゆうゆうって呼ばれてるだろ?でも、意外と珊瑚はその呼び方を使うこと少ないからさ?レアだぜ?」


 「うん!なんかうち、はるはるとるりるりとは仲良くなれそう!って思ったから……ダメだった?」


 「「ダメじゃない!!!!!!!!」」


 なんだかペースを持っていかれてる気がするけれど、それすらも楽しいと思える2人だった。そして、初日のオリエンテーションを終え……


 「じゃ、俺と珊瑚はこっちだから!また明日な!遥輝!七宮さん!」


 「ばいばーい!はるはるー!るりるりー!」


 「また明日!」


 「ばいばい!」


 僕達の家とは反対方向に住んでいるらしい悠真と珊瑚さんとは学校の校門で別れて、瑠璃と2人で帰り道を歩いていった。


 「あの2人、賑やかだったね」


 「そうだね、でも楽しかった!」


 「確かにね、この学校は同じ中学の同級生なんてほぼいないから友達作りから始めないと、って思ってたんだけど悠真達がいるおかげでその心配はないかもね」


 「うん!……ところではる君」


 「ん?」


 「はる君は、あーいうゆるふわ系がいいんだぁ?」


 「……んん?ご、ごめん頭が追いつかないんだけど?」


 「……だって!ずーっと珊瑚ちゃんのこと見てたもん!はる君はあーいうゆるふわな感じの女の子のことが好きなんでしょ!!」


 「いや、そんなことないから!!?ただ賑やかになったなぁって思ってただけでじっと見てたわけでもないから!」


 「ふーん?ほんとかなぁ?」


 「……駅前のケーキ屋さんでケーキ奢るけど何がいい?」


 「それで許されると思うなぁ?……まぁ、許すけど!私チーズケーキ食べたいっ!」


 あらぬ誤解を受けかけて、ヒヤヒヤしつつ僕は瑠璃と高校生活初日を過ごすのでした。

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