出発からドタバタ!? 1
瑠璃が無事に体調が回復したので、珊瑚さんの家が持っている別荘への旅行は無事に行われることになった。その別荘は、伊豆半島にあるということで、修善寺まで電車で向かってから、そこに珊瑚さんの家の方が迎えに来るということだった。
「わくわくー!」
「瑠璃?はしゃぎすぎて迷子にならないようにね?」
「もー!はる君?私はそんな子供じゃないよーだっ!」
「もぅ……」
と言いつつも、僕としても自然に触れるのは好きなので内心わくわくしていた。そして、その僕たち2人を微笑ましい目で見守る悠真と珊瑚さん。ちょっとだけ気恥ずかしくなってしまったけど、瑠璃はそんな僕の心など意にも介していないのかはしゃいだまま何処かへと行ってしまいそうになったので慌てて引き止めに行く。その結果……
「もしもし!?遥輝、大丈夫か?」
「あー、ごめん。瑠璃自体は普通に見つけたんだけどお花摘みに行っちゃってさ。予定の電車に乗れそうもないから、先に向かっててくれないかな…?安心して?僕電車割と好きだから、追いつけはしなくてもなんとかはするよ」
「おっけー!2人とも気をつけてこいよ?あ、後瑠璃さんには気にしてないから!って伝えといて」
「ありがと。助かる」
悠真達とはぐれた?僕達は見事に電車に間に合わなくなってしまった。まぁ、瑠璃を責めるつもりなんて一切ないし、正直言って今いる新宿駅からならこの誤差はなんとかできる範疇だった。
そして、戻ってきた瑠璃はというと、
「うぅ……はる君……ごめんねぇぇぇ!!!」
めっちゃ落ち込んでた。正直可愛い。別に僕はSってわけではないんだけど、瑠璃を見ているとついついいじめたくなってしまうあたり良くないなとは思う。そんな思いを秘めつつ、
「心配しなくていいよ、瑠璃。僕がいるから」
「はる君!!」
「なに?」
「ありがとう……!」
僕達の小旅行は、バタバタで幕を開けようとしている。
「でもはる君、ここからどうするの?」
「んー?まぁ、悠真達と分かれたのは仕方ないけど、新宿駅からなら先回りできる手段あるからさ」
「え?」
「ロマンスカーって知ってる?」
「んーん、知らない」
「それに乗ると、悠真達よりも多分10分くらい早く途中駅の小田原駅に着けるからそれに乗って移動しよう」
「は、はる君ってなんでも知ってるね!?」
「興味があることだけ、ね?とりあえず切符買って、いちごミルク買ってから乗ろっか」
「なんでいちごミルク?」
「今、瑠璃が飲みたいかなって」
「よくわかるね!?」
「そりゃ、瑠璃のことずっと見てるからね」
「はる君……/////」
道中から楽しいことになりそうな予感が漂っている……
更新が遅れてしまいましたがよければお楽しみください!!
また、この作品がいいなと思ってくださいましたら評価や感想などいただけると嬉しいです!
何卒…何卒……




