夏休みの予定は?
ファミレスで談笑していると、悠真が思い出したように言ってきた。
「そういえば、来週から夏休みだけどさ?遥輝と瑠璃さんはなんか予定とか決めてんの?」
「いや、まだ何も決めてなくって」
「私も、バイトのシフトも割と抑えめにしてるから何も決めてないかなぁ」
「そっかそっか。2人とも宿題とかは先に終わらせるタイプ?」
「んー、僕は量にもよるけど最初の1週間では終わらせちゃうかな。瑠璃もそんな感じだよね?」
「うん、後に残しとくほうが大変になっちゃうしね!」
「さすがだな。まぁそういう俺も珊瑚も同じタイプなわけだけどさ?もし予定が決まってないんだったらさ、俺たちと一緒に海行かね?」
「「海?」」
「そうそう、珊瑚の家の別荘がさ?海沿いにあって、毎年夏にお邪魔させてもらってるんだけど、珊瑚の親御さんからたまにはお友達も連れてきてほしいって言われててさ?2人が嫌じゃなければなんだけど……な!珊瑚?」
「そーなの!うち、意外と交友関係狭いからー、ママもパパも心配しちゃってて、よかったら一緒に行きたいなーって……どうかな?」
そう言われてしまうと、特に予定も作ってない僕と瑠璃の答えは一つしかなかった。
「「じゃあ、よろしくお願いします!」」
ということで、夏休みの予定が一つ決まった。毎年なんだかんだ瑠璃とは一緒に過ごしていたけど変わり映えも特になかった夏が、今年は楽しくなりそうだった。まぁ、確かに高校生になったことでやれることが増えたというのもあるけれど、今年は瑠璃を連れてどこかに出かけたいな、なんてことも考えていた。都合のいいことに、あれからもそこそこな頻度でバイトはしていて、その業種の都合からか割といい感じのお給料をもらえてるので、できるならちょっと遠出したいなと決意を新たにした僕だった。
そんな感じでその後は変わらず色んな話をしていると、気付けば夕方になっていた。
「そろそろ帰ろっか」
「おっ、もうそんな時間かぁ。じゃ、俺と珊瑚はこっちだから、また明日なぁ!」
「じゃぁね!はるはるー、るりるりー!」
「うん、また明日!」
「珊瑚ちゃん、悠真くん、また明日ね!」
今年の夏は楽しくなりそうだな、なんて考えながら僕は瑠璃と一緒に家への帰路へつく。それぞれの思いを抱えつつ、激動……なんてことはなく楽しい楽しい夏休みが始まろうとしていた……!
さあ!いよいよ夏休み!!
夏休み……!
夏休み最初はバイト回から始めようと思います!




