期末テストと勉強会! 1
私立星光学園は、普通の高校とは違い学校内でのテストが少なく、毎学期期末テストのみだった。その代わりそのテストが占める内申の割合が高いのでむしろ普通の学校よりも大変かも知れなかったけど……ただ、この学校に進学してくる生徒はみんな偏差値が高い人たちばかりなので、普通にこなせると思ってたんだけど……
「はるはるぅ、るりるりぃ!テストヤバいんだけどどうしよぉ!!?」
1人だけ大変そうな人がいた、それも知り合いに。珊瑚さんがこれだとしたら悠真はもっと大変かも知れない!と思い悠真の方を見ると、
「ん?テスト勉強とかしなくても授業聞いて宿題やって、ちょっと復習しとけば平均くらいは取れるじゃん?」
と言っていた。人は見かけでは判断してはいけない事を思い知った。とは言ったけどよくよく考えてみれば悠真は僕の隣の席だったということは、入試成績順に座っていた入学式のことを考えると、勉強できて当たり前だった。
「悠真、ごめんね?」
「何に!?遥輝絶対失礼なこと考えてただろ?」
「いやぁ、否定できない」
「否定しろ!まぁ、とにかく俺は別にテスト困ってないけど、珊瑚はなぁ……」
「何で珊瑚ちゃんは、ここ受かったの?」
ここで瑠璃のストレートが火を噴いた。
「る、るりるり!?そんなにズバッと言っちゃう!?」
「ごめんね珊瑚さん、瑠璃はたまーにこういうところあるんだ、許して?」
「む、むぅ。まあいいけど!ゆうゆうと同じ高校行きたかったから勉強頑張ったの!元々内申の成績は良かったし、勉強も一般レベルはあったから!それに入試問題私が勉強してたとこばっかだったからなんとかなった!」
「なるほど。まぁ、確かにこの学校ハイレベルだから中々ついて行きにくいところはあるよね」
「そうなんだよね、難しくはあるんだよね」
そう言いながら僕と瑠璃が帰ろうとすると、
「あ!そうだ!!」
「「???」」
「はるはるとるりるりに勉強教えてもらえばいいんだよ!」
「「え?」」
「それいいな!なんなら俺も遥輝と瑠璃さんにわかんないとこ教えてもらおっかな」
「「えぇぇ?」」
珊瑚さんの一言に悠真は乗っかってきたけど、僕と瑠璃は乗り気では無かった。それは、
「だって瑠璃の説明感覚派すぎて意味わかんなくなるよ?」
「だってはる君の説明論理的すぎて頭の中こんがらがるよ?」
そう、僕達はそれなりにお互い勉強はできるけれど、お互いの感覚が違いすぎて教え合えないという何とも言えない状態だったのです。でもそれは……
「ん?お!それならちょうどいいじゃん!俺、感覚的に覚える派だから珊瑚に教えられなかったんよな!だから珊瑚のことは遥輝に見てもらって、俺のことは瑠璃さんに見てもらえばいいってことじゃん?ちょうど今日はうち空いてるしさ、うちでどうよ?2人がよければだけど…」
珊瑚さんと悠真も同じだったようで、上手く噛み合うことになりそうでした。それなら僕としては問題なかったので……
「「わかった」」
こうして、初めてのテストは友達との勉強会から始まるのでした……!
勉強会、テスト編スタートです!時系列的には6月後半〜になってます!
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何卒…何卒……




