僕のプロローグ
みんなは恋愛ってしたことありますか?僕はありません。なぜなら、僕は物心ついた時から……いや、生まれた時からずーっと1人の女の子のことが好きだからです。そして今日も僕は、そんな可愛い可愛い恋する相手、幼馴染との日常を過ごすのです。
みんなは恋とかってしたことある?私はないんだ。だって私は、生まれた時からずっと1人の男の子のことを好きでい続けてるから。そして今日も私は、そんな素敵な素敵な恋する相手、幼馴染との日常を過ごすの。
「遥輝ー?早く起きなさいー!今日入学式でしょ?」
僕、一条 遥輝は、母さんの声に慌てて飛び起きた。
「やっばい、入学初日に遅刻とか笑えない!」
もちろん、入学初日に遅刻なんていう悪目立ちをしたくないっていうのが1番ではあったんだけど、もうひとつ僕には急がないといけない理由があった。それは……
「あははっ!おーはよっ!」
「え、瑠璃!?なんで僕の部屋にいるの!?」
「んー?はる君が寝坊する予感がしたからかなぁ?」
「そ、ソンナコトハナイヨ?」
「でもはる君ってこういうイベントごとの時いつも寝坊してるじゃん?」
「うぐっ、何にも言えない…」
「……まぁ、そんなとこもギャップでかわかっこいいんだけどね」
「ん?瑠璃なにか言った?」
「なーーんにも?」
そう、この僕の部屋にしれーっと入って待っている幼馴染、七宮 瑠璃と一緒に登校する約束をしていたからだ。僕と瑠璃は、家が隣同士で生まれた日も同じっていうずーっと一緒に過ごしてきた関係で、自然に小学校の頃から2人で登校していたし、同じ高校に進学することになったので、高校生になる今日からも一緒に登校することにしていたんだ。そんなこんなで待ってくれている瑠璃をこれ以上待たせないように慌てて支度をしていると、瑠璃が話しかけてきた。
「あ、そうだ」
「何かあった?」
「私のブレザー姿、どう?変じゃない?」
「ん?んー」
「んー?」
「すごく良く似合ってる、可愛いよ!」
「……えへへ」
そう、瑠璃はとてもかわいい。これは幼馴染としての贔屓目というわけではなくて、普通に中学の時から色んな人に告白されたりしてたみたいだけど、いつも断っていた。そしていつからかわからないけど中学には瑠璃のファンクラブもあったくらいだ。まぁ、細いところは細く出るところは出ているスタイルの良さ、170センチっていうモデルのような身長にまるで人形かなと思うほどの整った可愛い顔。そりゃ、人気も出るに決まってる。確かこれも断ってたけどモデルのスカウトとかもされてたくらいだ。そんな幼馴染を連れて、支度を済ませた僕は新たな学び舎への道を歩いていった。
さぁ、始まりました!今回お送りするのはただただハッピーな恋の物語です。
ただ、この2人はまだ付き合っていません!!
ここ大事!付き合ってません!
と、いうわけでもしよろしければ評価や感想などいただけると嬉しいです!
何卒…何卒……