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始まり
俺は仕方なく大学へ通い、嫌なバイトを辞め、親に生活費をねだっては自堕落な生活を送っていた。
小説家を目指して進学したものの、結局才能なんてなかった。というよりも、他人の才能、センス、努力に埋もれた。だから、自分がどんなに自信のある作品を書き上げたところで誰にも認めてもらえない。眼中にすらないのかもしれない。
執筆する気が徐々に無くなっていく自覚があった。どうせ投稿しても読まれないし、読まれても評価されない、と感じてある日を境にネットへの作品投稿を辞め、その一週間後には物語を紡ぐことすらも辞めてしまった。
俺は同期の友達みたいに「生きるために書いている」わけではなく、ただ、面白い作品を書いた自分を評価してほしいから小説を書いていた。その時点で他より努力が欠けることは明らかだった。
それで、自分に失望し、死にたくなった。でも、俺が死んだら親はなんと思うか。そもそも、頭下げて生活費貰っているのに自殺なんてできるはずない。かといって、認められない人生の価値を見失っているため、生きているだけで苦しかった。
――なら、消滅するしかない




