透明人間あらわる
僕は刑事の黒池皇希です!
僕は普通の警察とは違い、剣を持って皆さんの生活を見守っているんですよ!
僕は大抵、ろくでなしの上原英次先輩に仕事を押し付けられ、行動していますが……。あれ?今回は新入りさんがいるのですか?楽しみです!
「おはようございまーすっ」
ある日のことだった。職場に向かうとガヤガヤと騒がしくしていた。この僕の課の人以外にも数人、あまり見かけない人もいた。
「あれ?どうしたんですか?そんな一ヶ所に集まって……」
「新人だよ」
「これでオレも先輩になれました!」
……とオタクの上原先輩と、ケーキ屋の一人息子である山野くんが騒ぐが……僕には例の新人が見えていない。男か女かさえわからないのだ。
「えっと……僕は黒池皇希です」
僕はとりあえずその人がいるだろうという方向に握手を求めようと手を出した。しかし……。
「黒池ちゃん、どこ向いてるの?」
「……」
見えない人に握手を求めるの、間違い。うん、覚えた。覚えたよ……。ぐす……。
「この子は谷口くんだ。黒池ちゃんのパートナーだから仲良くしてあげてね」
「谷口春也です!能力は透明化で、陸上部だったので足にも自信があります!よろしくお願いします、黒池先輩!」
「ど、どうも……」
どこからか聞こえる元気な声に返事をする。僕は剣道部だったので陸上部の声はよく聞こえていたが、確かにこんな感じだったと思う。
他の人に見えているということは僕にだけ見えないようにしているのか。便利そうでいいなぁと思ったが、よくよく考えると僕ってば嫌われてる……?
「いーなー、黒池さん。こんなにかわいい子をパートナーにして」
そう言ったのは別の部署の若い人。なんでこんな人まで来ているのだろうか。もしや、谷口くんが見えたら今日一日ラッキーみたいな運試しでもしに来ているのか?
何はともあれ、紛らわしくて誤解を招くようなことを言わないでほしい。
「おっ……。じゃっ、仕事入ったからあとはよろしくね、黒池ちゃん、淳くん!」
先輩はヒラヒラと手を振って部屋の奥へと向かおうとする。この人が仕事してるところ、見たことないんだけど……。
ちなみに「淳」とは、山野くんの下の名前が「淳平」なのでそう呼んでいるだけだ。どうやら僕のようにあだ名で呼ぶのが好きらしい……。
「あれ、上原先輩は仕事しないんですか?」
「ちょっ!?」
ちょ、谷口くん、いきなりだね!?その質問をするなんて、見た目によらずなかなか肝が座ってるね!?いや見えないんだけどさ!
……質問が聞こえていたのか、自室へ戻ろうとした先輩がひょこっと顔を出して答えた。
「あー、うん、しないよ」
____この出勤だけニートが!!!
……そう言おうとしたが、心に留めておいた。しかしそれはすぐに打ち砕かれることになる。
「ニートみたいですね!」
「谷口くぅん!?」
この子……もしかして完全に手に負えないとか?僕は頭を抱えた。ただでさえ、こんな変人の寄せ集めみたいな部署にこんな大物が入ってしまったなんてでもすれば、とんでもなりそうとか思ったのに、思っただけでは済まなくなった。一言で言うと「最悪」だ。
そして谷口くんのの言葉を聞いた先輩はこっちを向いて口を開いた。
「あー、あと俺の能力だけど……心を読むことだから。そこんとこ、ヨロシク」
……言おうとする言葉を心に留めるクセがある僕の頭は、先輩の一言によってフリーズした。
引きこもり先輩が決めた僕と谷口くんの最初の事件は殺人事件だった。推理系に向いてない部署なのにどうしてこんな仕事が来たのかはわからなかった。
「うわ~、殺人事件ですか!ドキドキしますね!」
「谷口くん、不謹慎ですよ、そんなこと言ったら」
「えー、黒池先輩はドキドキワクワクしないんですか?」
「普通はしないからね!?」
未だに姿を見せない谷口くん。そんな彼にツッコミを入れてもどうにもならないと思うが、今までの引きこもり先輩との付き合いがあったため、こうせずにはいられなかった。
数ヵ月前、僕が怪我をした、トラックが歩道橋に突っ込んだ事故の近くで事件があったらしい。これは偶然かはたまた呪いなのか……。真実はわからないが、僕はあまり近づきたくなかった。しかし仕事なので行かなくてはならない。自然と僕の足取りは重くなっていった。
「先輩、大丈夫ですか?」
「あぁ……心配入らないよ、ありがとう」
「おんぶでもしましょうか?」
「……。いいよ、結構だ」
先輩が後輩におんぶされてたまるか。それに今さっきペアを組んだばかりなのに。それに、まず透明人間なので場所がわからない。詰み。
「そうですか……残念です」
……何が残念だ?何をしようとしたんだ。ただのおんぶじゃなさそうなんだけど……。危険を知らせるアラームが鳴りっぱなしなんだけど!?
そうこうしているうちに、ついに現場に到着してしまった。そこで待っていたのは捜査一課の日高照夫さんと影中響さんだった。太陽のように明るいのが日高さん。クールなのが影中さんだ。彼らは同級生らしいが、犬猿の仲でもあるらしい。なぜ二人して同じ課に入ったのかは不明だ。最初に口を開いたのは影中さんだった。
「お疲れ様です。初めましてだな、谷口さん」
「はい!よろしくお願いします!」
「オレは日高だ。よろしくな」
「はい!こちらこそ!」
どうやら一課の二人には谷口くんの姿が見えているようだ。これは本格的に嫌われている線が強い。パートナーなのに雲行きが怪しい。
「早速だが……現場を一緒に見てくれないか?そのあと、キミたちの能力で犯人のもとへ向かってほしい」
「でも僕は剣しか使えませんよ?」
「キミのだよ、谷口くん」
あぁ、やっぱり透明化は潜入向きなんだ。
「あと黒池くんの剣術で道を切り開いてくれ」
「え……」
影中さんの真剣かつ闇を含んだ眼差しは、その『道』が何を指し示すのかを物語っていた。
僕が所属するのは特別能力推攻課。推は『推理』、攻は『攻め入る』、『侵攻』を意味しているらしい。簡単に言うと、ヤバイところだ。文字的に文武両道に見えるが、そんなことはない。みんなバラバラだ。特に上原先輩なんていい例だ。
今のメンバーは四人。昔所属していた斎藤さんを加えると五人だ。『推』の能力に近い人は上原先輩と谷口くん。『攻』の能力に近い人は僕と山野くんだ。上原先輩はさっき判明した『心を読む能力』で、谷口くんは『透明化』、僕は『剣術』で、山野くんは『爆破』だ。爆破といえど、人体発火現象とは違う。
どうしてこれといった能力ではないのに、ここに配属されたのかはわからない。だが、僕はここが好きだ。
「黒池くんは優しい。気は進まないと思うけど、仕事のためなんだ」
「仕事のため……ですか」
……そういえば最近そんな話をしたなぁ……この話で上原先輩と喧嘩したっけ。
「黒池先輩、頑張りましょうね!」
「う、うん」
隣で谷口くんがガッツを入れてくる。見えないから意味ないけど。
「犯人の目星はついている。行ってくれるかい?」
「え!?もうついてるんですか!?」
日高さんに渡された地図をくれた。絵心があるのでわかりやすい。
「最近通り魔がいてね……。その人、怖そうな人たちを雇っててさ。道を切り開くとはその事だよ」
「日高さん、笑いながらそんなこと言わないでください」
僕は呆れながらその手書きの地図をポケットにしまった。
「……確かに近いなぁ」
僕は地図を片手に、恐らく勝手についてきているであろう谷口くんと共に犯人の家へと向かっていた。谷口くんは一言もしゃべらないのでちゃんとついてきているか心配だ。精神統一のためだといいが、本当についてきてなかったらどうしようら、
「先輩」
「ん、んんっ!?何かな?」
谷口くんが突然話しかけてきたので変な声が出てしまった。声が低いところから見ると、やはり精神統一をしていたのだろう。
「……いや、何でもないです」
いつもより低い彼の声。その真意は僕には理解しがたいものだった。
しばらく歩くと、ある一軒家に辿り着いた。
「ここですね!腕が鳴ります」
「あまりグロテスクにしないでよ?」
「え?特別能力推攻課って何でもアリなんじゃないんですか?」
誰だそんなの教えたの!
「いやいや……殺しちゃダメだよ。半殺……四分の一?くらいなら……?」
「なかなか染まってますね、先輩」
返す言葉もない。
「とっ、とにかく!突入しよう!」
「ですね!よーし、頑張るぞー!」
僕たちは中庭に入った。意外と広い。僕は助走をつけ、まるで映画のように腕をクロスしてガラスを割って突入した。特に防犯用というわけではなく、簡単に砕けた。
「だ、誰だ、お前!」
犯人が雇った人だろうか。全身黒で、がたいのいい、いかにも悪そうな人が音に反応してドタドタとやってきた。僕は背負っていた剣を鞘から取り出し、男の方へと向けた。
「僕はただの刑事さ。悪いけど、キミたちを斬らせてもらうよ」
男の顔が歪む。これは……来る!
僕は剣を持つ手に力を入れた、その時だった。
「させません!」
谷口くんの制止の声と同時にパァン!と乾いた音が部屋に響いた。……撃った?この人、撃った!?何の前置きもなく撃っちゃったよ、この人!
「う、うわぁ!?」
男の叫び声も聞こえる。どうやら足を撃たれてようだ。血が出ている。男はその場で足を抱えながら崩れ落ちた。正確すぎるショット。今まで何をしていたのか気になるほどだ。
それより銃は透明化しないことに驚いている。浮く銃が勝手に発砲する……これほど恐ろしいものがあるものか。バレなきゃ犯罪じゃないんですとかそういうレベルじゃない。
「な、な……谷口くぅん!?」
「ごめんなさい、てへ」
「『てへ』じゃなーい!!」
一体どんな神経をしているのだろうか。
そんなことを考えていると、犯罪者がゾロゾロと集まってきた。そして最後にボスらしき人が……人?が??
「わんっ!」
「あ、かわいい犬ですね!柴犬でしょうか?」
谷口くんが体を撫でているのか、勝手に柴犬の毛がうねる。何か怪しい気配を感じているのか、柴犬が吠える。めちゃくちゃ吠える。最終的には唸り出した。
「ううううう~~」
「オラ!ボスに触るんじゃねぇ!」
「あ、ボスって名前なんですね!かわいい見た目にそんな名前をつけちゃダメですよ!」
「だからボスだっての!!」
犬を守ろうと男たちが谷口くんに指摘するが、天然なのかわざとなのか、どんどんボルテージを上げていく……このバトルは……。
「もういい!この二人を閉じ込めるぞ!おい、お前!アレを押せ」
「了解しました!」
言われるなり、男たちの中でも上の人らしき人物の言う『アレ』を起動させる部下。
轟音と共に部屋が暗くなる。背後に冷たい気配を感じ、振り向くとそこには硬くて丈夫な鋼鉄のシャッターが……!!
「こ、これは……!」
「鋼鉄のシャッターだ」
「いや見たらわかります」
「これでお前らは逃げられない!大人しく殺されるんだな」
先程の男が言うと、周りにいるであろう男たちは下品な笑いを発した。犬もさっきより強く吠えている。これは文字通り絶体絶命だ。僕は試しに剣でシャッターを壊そうとした。だが、弾かれてしまった。硬い。硬すぎる。
「硬っ!これじゃ刃毀れしちゃう……!」
「銃も効きません!」
「そりゃね……」
僕は何か解決策があるかどうかを確かめるため、周囲を見渡した。
……というか意味がない。何せ真っ暗なのだから。では、相手も同じ条件なのでは?透明化できる谷口くんに頼んでスイッチを押してもらったらどうだ?そんなことが頭をよぎった。
僕は早速谷口くんがいるであろう場所に耳打ちした。しかしその作戦は音を立てて崩れることになる。
「先輩、あいつらサーモグラフィつけてますよ」
お前は獣か。なんでこんな暗いのにわかるんだ。
とにかく解決策を探さねば。僕は端末を取り出し、フラッシュ設定をしたカメラアプリを起動させた。目眩まし程度にしかならないかもしれないが、今はこうするしかなかった。
「先輩……」
「何?」
「あの人たち、何やら慌ててますよ」
「え?」
確かに「どうした!?」や「わかりません!」やらガヤガヤと声が聞こえる。でもなぜ?
「あ、わかりました!この鋼鉄が問題なんですね!」
「これが?」
「そんな馬鹿な」と思い、シャッターに手を当てると、ほんの少しだが熱を持っていた。それは鉄板を彷彿とさせた。
「窓も隙間も全て無くし、しかもこの初夏の季節にこんなことをする……さらにこの人数。部屋の温度が上がっていくのは当然です」
谷口くんは横でペラペラと話し続ける。こんなに推理力があるとは意外だ。
部屋の温度が上がっている証拠に、ボスと呼ばれた柴犬は「クゥ~ン」と鳴いたり、「ヘッヘッ」と舌を出して体温調節をしたりしていた。
「くそ……」
「丸焦げになりたくなければ、シャッターを上げることだね」
「ダメだ。そんなに大袈裟なことにならないことは知っているぞ」
「わかってる」
「じゃあ何でそんなに余裕なんだ?」
「ふふ……」
僕はサーモグラフィをつけたリーダー格の男と話していた。その時、横腹をつついてきた者がいた。谷口くんだ。
「先輩……なんで自信ありげなんですか?」
「そろそろわかるよ」
僕が谷口くんがいるであろう場所に笑いかけると、外から大きな音が聞こえてきた。直後、犯人たちからどよめきが起こる。
「な、何をしたんだ!」
「ふふ……やっと来たね。……山野くん!」
ポケットに入れた端末がこの場に合わないような軽快な音を出した。山野くんからの着信だ。その距離、三メートルもないが、今は電話をしなければ話ができない状態だ。僕は端末の光の目眩ましを受けながらも通話ボタンを押した。山野くんの元気な声が響く。
『先輩!大丈夫ですか?暑くないですか?』
「あぁ、大丈夫だよ。思いっきりやっちゃって」
『はーい!じゃ、生きてたらまた会いましょうね!!』
人間が言うような台詞じゃない台詞を軽く言い、通話を終了された。あの子が本気を出したらえらいことになるのは僕がよく知っている。なので僕は衝撃波対策として剣を構えた。僕のコートの端を掴み、僕の後ろに隠れる谷口くん。次の瞬間、大爆発が起こった。
「ごほっ……ごほっ……」
派手に吹き飛んだシャッターの向こうに山野くんの姿があった。
どうやら僕はちゃんと生きていたらしい。
「先輩!よくぞご無事で!」
「ちょっと瓦礫が腕に当たったけどね……」
「リアルな返事はいいですよ~」
ケラケラと笑う山野くん。人の命を何だと思っているんだ。
「それより先輩、犯人はどこに行きましたか?」
「それが……見てよ、これ」
「……うわぁ」
僕が後ろを向いて指を差す。そこには少量だが血を流して倒れている人が数人いた。ボス……柴犬は折り重なるように倒れた数人に守られ、健在だ。僕の姿を見たボスは、煤にまみれながらも僕の方へと寄ってきて、しっぽをブンブンと振っていた。
「ヘッヘッ」
「よしよし」
……しかし……どうしてここまでこの犬を守りたいのだろうか。山野くんは倒れる人のうちの一人のもとへ向かい、体をツンツンとつつき始めた。
「おーい、大丈夫ですかー?」
「……」
「うわ、サーモグラフィの欠片が刺さってる。いったそー」
「え!刺さってる!?どこどこ!?」
「先輩、こいつまだ生きてますよ」
「はめられた!?」
勢いよく起き上がり、刺さっている場所を探す男をまんまと嵌め、したり顔をする山野くん。こういうところはなぜかしっかりしている。僕もその嵌められた人のもとへ向かい、山野くんに手錠をかけるように指示した。
「え!?やっちゃっていいんですか!?」
「今回のMVPは山野くんだからね」
「やったー!ありがとうございます!」
カチャンと快い音が鳴り響く。他の場所でもカチャンカチャンと聞こえた。それが全員逮捕の瞬間だった。
僕と山野くんと谷口くんが署に戻ってきたとき、嬉しそうな顔で出迎えてくれたのは上原先輩だ。
「三人とも、おつかれおつかれ~♪」
「おつかれー……じゃないですよ!閉じ込められたんですよ?山野くんがいなかったら今頃どうなっていたところか……!」
「ごめんごめん、そんなに怒らないで、黒池ちゃん」
「だ、れ、が!そうさせてるんですか!」
怒る僕の隣で山野くんがクスクスと笑っている。そして谷口くんに「いつものことだから心配しないで」と言っている。いつものことだと思われていたのか……。
「まぁまぁ、ちゃんと帰ってこれたんだ、少しは喜ぼうよ、黒池ちゃん」
「先輩……」
「初めてのコンビでの仕事、お疲れさま」
先輩は僕の頭を撫でた。
山野くんは知っていた。いつものこと、それは「喧嘩をしても必ず仲直りする」ということ。
いつも先輩は頭を撫でるが、今日は少しくすぐったかった。そんな空気を山野くんが切り裂いた。
「先輩!お祝いにケーキを作りましょう!」
「おっ、山野くんのお手製ケーキか!久しぶりだな!」
「上原先輩、何言ってるんですか?一緒に作るんですよ」
「え!?聞いてないぞ、おいっ、こら、引っ張るな!」
「大丈夫ですよ!飾りつけだけ頼みますから!」
アハハと笑って連れ去る山野くんを見送る。残ったのは僕と谷口くんだけだ。たぶん。まったく、先輩たちは嵐のようだ。
「……谷口くん、いる?」
「どうしたんです?」
「どうして僕に姿を見せてくれないの?」
「……まだその時が来てないってことです」
なんとまぁあっさりとした答え。
……まだその時が来ていない。
それはどういうことなのだろうか。必死に考えていると、谷口くんがまた口を開いた。
「あの手紙がゼロになる時、それがその時。そして今、2になろうとしている。見てください」
谷口くんが僕のポケットを示す。僕は訳がわからないまま手紙を見た。するとどうだろう。3という数字がどんどんぼやけて2になっていく。……まずこれ秘密の手紙なのにどうしてこれのことを知っているのだろうか?彼にはわからないことが多すぎる。
「どうして色々知っているの?って顔してますね」
「う、うん」
「でも秘密ですよ」
「え!?ここまできて!?」
「だって……面白くないじゃないですか!」
「もう……」
僕は呆れながらも笑っていた。なぜなら少し谷口くんに近づけた気がするからだ。しばらく二人で話していると、ケーキ作りの二人の声が聞こえた。
「先輩!そろそろできるんで、来てください!」
「早くしないとなくなっちゃうよ、黒池ちゃんたち」
「先輩、呼んでますよ。行きましょう」
「そうだね」
僕は谷口くんが部屋を出ていったのを確認してから同じように外に出た。たとえどんな人であろうと、パートナーはパートナー。大切にしていかないと。
僕はその事を胸に秘め、仲間たちが待つ部屋へと足を踏み入れた。
どうも、グラニュー糖*です!
突然ですが、チョコレートは好きですか?
私は食べ過ぎるとはきそうになるのであまり食べられません。最近甘いのではなく甘くないのが好きなんですよねぇ!
みなさんはどんなのが好きですか?
では、また!