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佳大、故郷に帰る――巨人族壊滅――

趣味で書き始めました。読む前に、以下の注意に目を通してください。


【注意事項】


・ハーレムは展開次第。


・デスゲームなし。


・俺tueee、チート能力。


・中二主人公。


・読みづらい。


・残酷な描写や暴力表現あり。


・この作品はフィクションであり、実在の地名や人名、団体名とは一切関係ありません。


 佳大は思いつく限りの条件を口頭で伝える。

行き先は、自分がロムードに攫われた時間軸の地球。別の自分と鉢合わせになったら不味いので、姿を消してからおよそ1時間ほど後。

一通り入力し終えた佳大は、間違いがないか、伝えた条件を頭の中で繰り返す。

ウォーデンに確認を求められた佳大は、神妙な様子で頷いた。


「検索条件に一致する世界を発見。転移しますか?」

「ほ、本当か…」

「ヘルメス=ロムードの渡航と杉村佳大の拉致を確認。転移しますか?」

「頼――」


 爆音に遮られた。


「なんだ?」

「周囲の巡洋艦による攻撃です。世界移動を始めた事、指揮官の生命信号が消えた事で、攻撃に踏み切ったようですね。どうします」

「全員殺す」


 佳大は冷え切った声で宣言する。

ようやく機関の目途が立ち、手続きをウォーデンに放り投げた矢先の攻撃。

この俺が乗る船を落とすなど許さない。管制システムが、船に砲撃を加える周囲の巡洋艦を映し出す。


 彼が殺すと吐いた直後、巡洋艦が浮かぶ暗黒空間が茜色に染まった。

閃光が奔るや否や、周囲を取り巻く86,396隻の巨人族の巡洋艦全てを、火炎が呑み込む。

9万近い巡洋艦を視界に収めることが出来たなら、原子爆弾が炸裂したような光景を眺める事になっただろう。

巨人族は船体から発射していたレーザーもろとも焼却され壊滅。黒一色の空に浮かぶのは、佳大の乗る船のみとなった。


 佳大がこれまで放った火の雨の中で、最大の威力と速度だ。

ここまで来て水を差されるのは我慢ならない、佳大はいい加減コレクションを取りに戻りたかった。

ロムードと戦っていた時に等しい必死さはあったが、巨人族に恨みはない。佳大が抱いていたのはもっと冷酷で厳しく、情の無いもの。

彼は道端に落ちる虫の死骸を避けて歩くのと変わらぬ調子で、巡洋艦の群れを焼き払った。


 もし、佳大の底が浅かったなら結末は違っていたはずだ。

だが、彼は巨人族の艦隊を壊滅させるだけの火力を内に秘められており、それは先程解放された。

完封勝利の光景をブリッジから見る佳大の心には、喜びも呵責の念も湧いてこない。

ウォーデンが映した景色から消える巡洋艦の群れを眺めつつ、いよいよ帰れるかな、と佳大はぼんやり考えていた。


「おや、全滅しましたね」

「生き残ってる巨人はいる?」

「いませんよ。転移開始まで、残り5分です」


 佳大とクリスは連れ立ってブリッジを出ていく。

ジャック組と合流してから、彼らは船に残った巨人を探し出して殺害していった。

5分経過した頃、バイブレーションを思わせる鈍い音が、巡洋艦内に響く。ウォーデンが到着を佳大パーティーに知らせた。


(マジで帰ってきたのか?)


 それなら言う事なしだ。何一つ失う事なく、あの日に帰れたなら、それだけで何も文句はない。


 ウォーデンが速度を落とし、佳大達が屯していた通路の窓を覆うシャッターが開く。

佳大パーティーは、外に広がる街並みを眺める。青い空の下、高層ビルが林立しており、その間を舗装された道路が縫うように走る。

ジャック達は自分達の暮らしていた世界とはあまりにも異なる街の様子に、言葉を失ったようだ。

佳大は天を衝く銀色の尖塔を見た。底から頂点に向かって、緩いカーブを描きながら反り立つ塔は、佳大は見覚えがある。

その際に立つ、赤い煉瓦が敷かれた公園――。


「ウォーデン、ここはどこだ」

「愛知県名古屋市中区栄、久屋大通公園上空です」


 その数分前、愛知県豊田市某所。

山間に建てられたドーム型施設の中、薄暗い照明の中、車座に座っていた男達が一斉に悲鳴を上げた。

彼らは一様に頭を剃られ、ヘッドセットを着けている、


「来る!鉄に覆われた星が!人食い鬼を乗せて、酉戌より降りてくる!」


 彼ら――感応者の発言を、別室から観察していた白衣の職員が記録。

同時に愛知県警に伝えられた。まもなく、彼らの言葉は現実のものとなる。

中警察署管内で、巨大飛行物体が出現したとの報せが入ったからだ。


 そんな事とは露知らず、佳大達は船を少し進めてから黒雲にしまう。

隠形術によって姿を隠しつつ、自宅まで飛行。自力で飛行できる佳大、そして彼との同調が強いクリスは単独で飛行している。

残った4名はシャンタク鳥に2人乗りで、名古屋の空を進む。


「ヨシヒロ、あの巡洋艦は随分目立ったと思うが、隠しておいたか」

「えー?隠してない」

「…こっちの事は不案内だが、お前それで大丈夫なのか?」

「合成かなんかだと思うでしょ。知らんぷりしときゃいいんだよ、放っておきな」


 佳大はあっけらかんと言った。

巡洋艦から降り、飛行を開始する頃まで気づかなかったが、今更だ。

ナイに意見を求めてみたが、流石の彼とてそこまで把握していない。


 まもなく、一行は佳大の自宅に到着。

静かな住宅地の中にある、ベージュ色の3階建て。

吹き抜け構造になっており、玄関から2階廊下の一部が顔を覗かせている。


「外から見ても思ったけど、大きい家だね!」

「お前、実はいい所の出なのか?」

「違う違う。バブルの時に買っただけだよ。しばらく居てもらう事になるし、遠慮なく上がれよ」


 その日の夕刻、佳大は家族にパーティーのメンバーを紹介した。

事態を呑み込むと一様に驚愕していたが、嫌悪の情は感じられない。長男が目の前で変身した時も、彼らは悲鳴をあげたりはせず、ただ息を呑んでいた。


「話だけなら、お兄ちゃんの頭がおかしくなったとしか思えないんだけど…」

「目の前で変身されたしなぁ」

「アハハ…流石はヨシヒロの家族やってるだけあるね。これからよろしく!」


 共に夕食の席についたのは、当然の流れであったろう。

焼いたサバと煮物、味噌汁を予定していた母親は、佳大をお使いに走らせて人数分を用意した。


ありがとうございました。

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