ターニャ覚醒―千なる無貌―
趣味で書き始めました。読む前に、以下の注意に目を通してください。
【注意事項】
・ハーレムは展開次第。
・デスゲームなし。
・俺tueee、チート能力。
・中二主人公。
・読みづらい。
・残酷な描写や暴力表現あり。
・この作品はフィクションであり、実在の地名や人名、団体名とは一切関係ありません。
「エ、エリシア様!!」
切羽詰まった様子で天井に叫ぶアガーテを、ターニャは不思議そうに見つめる。
視線は錯乱する女から、目の前の曲剣に吸い寄せられた。この剣なら、佳大を一撃で?
恐い、恐い…が、反撃が恐ろしいだけだ。不意を衝いて命を奪ったことは、何度もある。
「触れたらいけません」
意を決して歩み出たターニャを、何者かが呼び止めた。
空間そのものが喋ったように明瞭な言葉に、アガーテは思わずエリシアを呼ぶのを中断。
「何?」
アガーテに睨まれたターニャは、怯えた表情で首を左右に振る。
堪えるように結ばれた口元から、呻くような声が漏れる。首が一往復終えた瞬間、広間の天井と壁が吹き飛んだ。
「ひぃっ!!」
轟音に肩を竦めた彼女の視界に、壁の向こうの景色が映る。
夜闇の中、大地が光っている――近視である彼女には正確に見て取れなかったが、下方で何かが行き来しているのはわかった。
頭上には満月。星は見えないが、言葉を失うほどあたりは明るかった。
アガーテは眼下に見える明りを呆然と眺める。
それはライトアップされた夜の摩天楼群だ。地上に見えているのは星ではなく、篝火のような照明。
車輪のついた箱が馬も無しに動き、城塞を凌駕する塔が林立し、投げられる明りが街を昼間のように照らす。
その上空を、2柱と1名のいる宴会場は不自然に漂っていた。床は空中に固定されているかのように動かない。
「フフフ…、女神と言えども度肝を抜かれましたか?」
「誰だ!」
浮遊する床に、新しい登場人物が姿を現す。
黒い肌に赤いローブを身に着けた、長身の男。狼狽えるアガーテを嘲笑う微笑を浮かべながら、男はターニャの前を横切り、剣を引き抜いた。
その剣身をなぞる指の動きは、まるで愛撫するように優しい。男が剣に触れていたのは僅か5秒ほど。男はハルパーの剣の刃を指で挟み、柄を小柄なネズミ女に向ける。
「どうぞ」
「へ……あ、ど…ども」
早口でそれだけ言って、ターニャは曲剣を受け取る。
男が指を離した瞬間、ターニャの細い腕ががくんと下がった。
ありがとうございました。




