神々の手番、不和と狂気の二女神
趣味で書き始めました。読む前に、以下の注意に目を通してください。
【注意事項】
・ハーレムは展開次第。
・デスゲームなし。
・俺tueee、チート能力。
・中二主人公。
・読みづらい。
・残酷な描写や暴力表現あり。
・この作品はフィクションであり、実在の地名や人名、団体名とは一切関係ありません。
「俺、シャナンって言います。ジズ村から来ました…」
「ジズ村?」
クリスに目をやるが、心当たりはないらしい。
「あの獣人領で特に大きな集落で、羽のある獣人達はそこで暮らしてます」
「えー?確かお前の村にも鳥の獣人がいたよな?レニだったか」
「村同士で交流があるんで…」
「自己紹介はその辺でいい、何故俺達を見張ってた?」
シャナンは目を泳がせる。
「マーシュ村の連中に関しては、ジズ村でも問題にしてまして…毎日、交代で偵察に出てるんす。それで先日、皆さんが殺しまくってるところを見ました」
「成程な。コイツを知ってるか?」
「はい。霜精の混血のクリストフと、黒髪のオーガのヨシヒロさんですよね。それでその…」
「あぁ、行っていいよ。ありがとう」
「――失礼します!」
シャナンは矢も楯もたまらず逃げ出した。
4名の視界から消えた頃、ハヤブサに変化して飛行。暮らしている村に逃げ去った。
「逃がすのか、口を封じるべきだと思うが」
「酷いこと考えるなー、ジャックは」
「追手を呼んでくると思ったんじゃないの?」
「へへへ…あったりー!」
間髪入れずに佳大が答えると、クリスは面映ゆそうに笑った。
「それより早く行こうぜ。天幕張れる場所探さなきゃ」
★
神々の都イース、己の宮殿からエリシアは佳大一行を眺めていた。
「アガーテ!カルラ!いませんか」
戦女神の玉座から立ち上がった、彼女の前に2人の女が現れる。
背中から大きな翼を生やした女は、髪を揺らめく炎のように逆立てている。
目つきの険しさを、ふっくらした頬が中和する。
その隣に立っている女は、両目を眼帯で覆っている。やや広めの額をしており、口をだらしなく開けていた。
「何か?」
翼の女――エリス=アガーテはぶっきらぼうに言った。
眼帯の女はあらぬ方を見つめ、エリシアを最初から無視している。
狂気を司るアーテー=カルラを咎める事無く、エリシアは用向きを告げる。
「よく来てくれました。単刀直入に言いますが、杉村佳大の始末に、手を貸してください」
「言っときますけど、戦えってんなら無理ですよ。あたしもこいつも戦闘向きの能力ないし」
「承知しています。方法は貴方達の好みに任せます」
「へぇ!仲間割れでもさせろって?」
「それもいいですが…佳大はロムードの干渉を弾く。彼のパーティーも、何かしらの恩恵を受けている可能性があります」
「ふぅん?調べてみますよ」
「お願いします。それとこちらを」
エリシアが右手を掲げると、一振りの曲剣が出現した。
「ハルパーの剣…」
「これを譲渡します。目ぼしい冒険者がいたなら、与えなさい」
エリシアはカルラをちらと見て、言った。
ハルパーの剣は神や怪物の身体にすら傷つけ、さらに腐らせ、蛆を湧かせることが出来る。
ヘパイストス=エラが鍛造した宝物である。カルラによって判断力を奪われたとしても、十分な威力を発揮するだろう。
英雄の一撃や魔術師の呪いを受け付けず、時間の経過によって失われるものではないので、機を見て自分で回収するつもりだ。
「では、行ってまいります――おら、来いよ!」
「あぁ…うん…」
エリシアはイースから姿を消した彼女らを、不安げに見つめた。
行く先々で殺戮を行う彼らは、カルラやアガーテにとって、相性の良い相手――のはずだ。
しかし、一抹の不安が拭えない。
アガーテはカルラを連れたまま、夢の領域に飛んだ。
彼女らもエリシア達同様、本体のまま地上に降臨するには、生贄などの用意が要る。
ただし、精神の世界を行き来する分には問題ない。2柱はハルパーの剣を託せる相手を探しに、世界のあちこちに目をやる。
彼女らの目に留まったのは、エスタリアの首都チェリオに潜伏する1人のヴァンパイア。
男性のヴァンパイアは見目麗しい婦人を侍らせている。
何を考えているかは分からない。アガーテは司る概念ゆえ、感情を読み取ることはできるが、記憶の読み取る術は既に忘れてしまっているのだ。
このヴァンパイアからは支配欲と性欲を感じられる。大方、エスタリアに自分の王国を作ろうとでも言うのだろう。
ありがとうございました。




