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開かない扉と漁村の金貨

趣味で書き始めました。読む前に、以下の注意に目を通してください。


【注意事項】


・ハーレムは展開次第。


・デスゲームなし。


・俺tueee、チート能力。


・中二主人公。


・読みづらい。


・残酷な描写や暴力表現あり。


・この作品はフィクションであり、実在の地名や人名、団体名とは一切関係ありません。


「だってさ。よろしく」


 クリスがにこやかに近づく。ターニャが後退りする。少年の微笑に毒気が混じった。


「なに?僕と組むの嫌なの?」


 冷ややかな声色だが、クリスは怒っているのではない。

アリを溺死させる子供のように、彼女の反応を楽しんでいる。こう振舞えばば、こう反応するだろう。

それは実験と考察を繰り返す研究者のようでもあり、獲物の反応を窺う狩猟者のようであった。


 追い詰めるように歩み寄るクリスを、佳大が遮った。


「それじゃあ、俺とクリス、ジャックとターニャかな」


 ターニャは首を勢いよく縦に振る。


「おい、それだと戦力が偏るぞ」

「そう思うけど、この組み合わせが一番トラブルにならないみたいだし。お前らの反応は俺が追うから、危ない時はそっちに行くよ」

「…本当に頼むぞ。おい」


 ジャックが顎をしゃくると、ターニャは彼の側に寄った。佳大が2人から離れると、クリスも後に続く。


「こうやって2人になるのも久々だよね、どこから行く?」

「適当にえーと…あっちに集まってるな」


 佳大は抜剣し、反応が集まっている方に向かう。

闇に沈んだ村の路地を駆ける彼らは片手間といった表情で、豹のような速度を叩き出している。

途中、村の住民らしい男女と出会った。彼らは醜く、一様に瞬きが少なく、首元の皮膚がたるんでいる。

彼らは包丁や銛を持ち、走る佳大とクリスに誰何の声を掛ける。


 その首が舞う。

すれ違いざまに佳大が首を一閃したのだ。それとほぼ同時に、クリスが残り全ての首を吹き飛ばす。

中央広場には数百の村人が集まっており、今にも魚人に率いられ、漂着した船を襲わんとしている所だった。

クリスは無邪気に、佳大は面倒くさそうに、不穏な瞳の群れに飛び込んだ。


 2人とも異能は使わない。

先程の一合で、彼らの硬さは承知している。

マーシュ村の人々は素手で脳漿をぶち撒け、全身を面白おかしく変形させられた。

あるいは剣によって胴体を真っ二つにされ、頭部を穴だらけにされる。


「君達さぁ、喋れないの、それとも喋らないの?」


 クリスは村人の頭を掴み、広場に面した商店の壁に打ちつける。


「うぅとか…あぁ…とか、だけじゃ」


 背後から矛と矢、投石が雨のように降りかかるが、目で見ずとも避ける事が出来た。村人による援護は、仲間に命中。


「つまらないんだよ!」


 クリスは新しい獲物に襲い掛かった。

クリスはあえて一撃で終わらせず、少々力を抜いて、執拗に攻撃を加える。

仏頂面の佳大も、敵に対する残虐さだけはクリスと共通していた。佳大もまた全力を出す事無く、新しい武器に血を吸わせる。

アクションゲームをやっているようなものだ。現実と承知しているが、敵と認識した者達の身の上、心情に一切関心を寄せていない。


――表面的な態度は異なるがこの2人、切った張ったへの考え方がよく似ている。


 村人は果敢に反撃するも、決定打にはならない。

暴風と化したクリスを捉えることは出来なかったし、佳大の皮膚には矛も爪も刺さらない。

八つ裂きにされた大量の死体が丘となり、その間を血が川となって流れる。


「数ばっかり多くてもつまらないね、ヨシヒロ?」

「こっちを見るな」

「何故だい。こんなの草を刈っているのと変わりないって、君も思うだろ?」


 クリスは身体の凝りを解すように伸びをする。


「所詮、寄り道だろ?雑魚相手に時間食ってられるか」


 佳大の生命探知に従い、2人は北西に足を向ける。

魚人が最も集まっている箇所、村長バーナードの屋敷だ。

洋館と呼ぶには些か以上に近代的な、円塔のようなテラスがずらりと並んだ3階建ての箱。

中に大量の気配があり、クリスは飛び上がると、ミサイルのように壁に激突。


「あれ?」

「どうした?」

「……開かない。ヨシヒロ、ちょっと見てよ」


 曖昧に返事をしてから、佳大は扉に手をかける。

揺らしても、蹴りを入れてもビクともしない。こんなことは初めてだ。

周囲をぐるりと回り、窓を殴るも、鉄の扉を叩いたよう。一跳びで屋上にあがり、あちこち踏みつけるが壊れる気配は無い。

佳大が見る限り、窓、扉が施錠されている。


「ヨシヒロー!」

「おー、ジャックと合流するぞ」


 佳大は飛び降り、ジャックの気配の元に走った。

少年と比べると、好戦的でないからだろう。危機には陥っていないようだ。


「ジャックと?どうして」

「多分、あいつなら開けられると思うんだ」


 佳大が地球で学んだ知識と、この世界――魔術が実在する。

もし考えている通りなら、殴ろうが斬ろうが、建物には侵入できないだろう。

2人は村の南西、朽ちたマーリド神殿を探っていた。彼らは別行動をとっている間に、静寂のサイレンス・サークルの魔本と挑発カーレッジの杖を入手、携行している。

屋根が崩落しており、クリスと佳大はそこから礼拝堂に入り込んだ。


「やぁ、まだ無事だね」

「こっちはこれだ」


 懐から巾着袋を取り出す。

空き倉庫の一つで、2人は大量の金貨を発見。二掴みの金貨を巾着に収め、彼らは脱出。

枚数は17枚。まだ山のようにあったが、付近を魚人の小隊がうろついている事を考えれば、諦めるのが懸命だ。

佳大と組んでいたなら、まるごと持ち逃げしていたが。


ありがとうございました。

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