鞘はひとまずいいや、金山に集合
趣味で書き始めました。読む前に、以下の注意に目を通してください。
【注意事項】
・ハーレムは展開次第。
・デスゲームなし。
・俺tueee、チート能力。
・中二主人公。
・読みづらい。
・残酷な描写や暴力表現あり。
・この作品はフィクションであり、実在の地名や人名、団体名とは一切関係ありません。
剣の鞘を、店に取りに行くまで残り2日。
遠出が厳しいが、しばらく預かってくれると言っていた、2~3日ほどは延長してもいいだろう。
延滞料金を取られそうだが、よほどの額を吹っ掛けられない限りは問題ない。朝、佳大はギルドホールに出向くと、金になりそうな依頼を探す。
クリスが後ろから端末を覗き込み、ジャックは窓口でパーティーメンバー募集の件で相談している。
フィリア帝国領内陸部のパーシバル金山で、魔物が出没しているらしい。
近在の部隊が処理に赴いているが、加勢してほしいそうだ。定員は3パーティ、状況が芳しくない場合、追加で増員も検討しているらしい。
報酬は1パーティにつき金貨2枚――銀貨60枚に等しい。
「馬で1週間……論外だな」
「そうかな?鍛冶屋の人たちには、ちょっと待ってもらえばいいんじゃない?」
「そうだなー…、とりあえず1回尋ねてみるか。まだ受けないでおこう」
2人が顔を寄せている所に、ジャックが歩いてくる。
「手続きは?」
「冒険者が主体で行うので、ギルドは関知しないらしい。ギルドホールや食事処の掲示板に広告を貼るだけだ。……それは?」
「あぁ、これ?ジャックはこういうの、好きでしょ?どうしようか?」
「………鞘の受け取りは、少し待ってもらうか」
予想はしていたが、金貨2枚は彼の興味を強く引いたらしい。
「え――?俺は嫌だな」
「なに!?」
「じゃあ、2手に別れようよ。佳大はこっちに残って、僕とジャックで金山に行くの」
悪くない提案だと思うが、佳大は2人を心配する。
戦力は十分だろうか?それにクリスは血の気が多い、別の冒険者パーティとトラブルになった場合、傷害沙汰になる恐れがあった。
延長を申し出てみようかな。
鞘単品の製作に1週間、早いのか遅いのか、佳大含む3人の中で把握している者はいない。
「じゃあ、鍛冶屋に行くか」
「いや、まずは受けろ!他の奴にとられるな、後で取り下げればいい」
「ハッハハ…、必死だね」
佳大はあきれ顔で、金山への加勢を受諾。
変化した天蠍騎士の剣を預けた鍛冶屋に出向き、用件を伝えると、以前に話した青年がばつの悪そうな顔で出てきた。
「すいません…、お品物はもう少し預かることになりそうです」
「どうして?」
「実は師匠があれを見て、持ってっちゃいまして……、すいません、お約束の日には」
「いやいや、そういうことなら気にしなくていいよ。気長に作ってて頂戴」
「はぁ…、そう言っていただけると助かります」
渡りに船とはこのことだ、これで心置きなく金山まで旅立てる。
「良かったね、ジャック?」
「ふん。話は決まったんだ、さっさと宿を発つぞ」
「なに焦ってんの――あぁ、金か」
ジャックは金山の坑道内で、金を拾っていくつもりだ。
「餓鬼の使いじゃないんだ、拾えるものは拾うぞ」
「いいの?発見されたら犯罪者だよ?」
「どうとも思っていないくせに、こいつがいるだろ?」
盗み…いや、拾得物横領か。
その片棒を担ぐのは、佳大としては遠慮したい。くどくど咎められていると、何もかもどうでもよくなってしまう。
衝動に身を任せるつもりは無いが、長いものに巻かれているほうが、現代日本では楽だし、リスクがない。
また、帝国に目をつけられるそうな真似をしてまで、金を得ようとは思わない。
「地道に稼いでいけばいいじゃん。他の冒険者に密告されるかも」
「チッ。野心の無い…」
「だって面倒臭いじゃん。ま、人目には気をつけようぜ」
「あ?……結局、どっちなんだお前?」
どっちでもない、その場で決めればいい。
金が欲しいだの、敵が欲しいだの、あれこれ考えすぎではないか?もっと適当でいいはずだ。
3人は宿を引き払うと、荷物を買い込んだ。
とはいえ、量はそう多くない。食料は道々で獲れる。悪くなった防寒具を買い替えたり、水筒や雨具の購入が主。
エルフィ市の城門から十数m離れてから黒雲を呼び、荷物を納めた。これでかなり身軽に旅が出来る。
佳大もそうだが、ジャックもこれを人に見せたがらない。
魔道具の中には、大量の荷物を軽々と運べる器物もある。高額で購入するか、迷宮で運よく拾うかしなければならない中、無料同然で手に入れた。
これの存在を知ったなら、恩恵にあずかろうと冒険者が大量に寄ってくるのは想像に難くない。
3人は呼び出した2頭の軍馬に分乗し、パーシバルを目指す。
片方をジャックが占有し、もう片方に佳大と、小柄なクリスが跨る。
2頭は意外なほどあっさりと3人が背中に乗ることを許した。以前の主を、3人が倒したことを理解しているのかもしれない。
ありがとうございました。




