城塞にて、鉄甲馬を入手
趣味で書き始めました。読む前に、以下の注意に目を通してください。
【注意事項】
・ハーレムは展開次第。
・デスゲームなし。
・俺tueee、チート能力。
・中二主人公。
・読みづらい。
・残酷な描写や暴力表現あり。
・この作品はフィクションであり、実在の地名や人名、団体名とは一切関係ありません。
騎兵隊を撃破した彼らは、突っ立っている軍馬に目を向けた。
主が黒焦げた人影や、赤い肉塊となっている中、傷一つない2頭の鉄甲馬が嘶いている。
佳大はおもむろに近づくと、そっとうなじを撫でた。抵抗はしない。
「どうした、そいつらも雲にのか?」
「あぁ、脚に使えそうだろ」
「乗った事あるのか?」
「ん、あぁ、一応な」
クリスが顔を向ける。
「妙に歯切れが悪いね。本当は乗った事ないんじゃない」
「数えるくらいしかないんだよ」
佳大の弟は馬術部に属していた為、騎乗の経験がある。
勿論、本人には無い。自転車に乗ってはいるが、それとは感覚が違うだろう。
ただ、彼らを放っておく理由は無い。黒雲が2頭を覆うように広がり、その姿を隠してしまう。
馬の姿が消え、佳大の内側に軍馬:2頭の情報が流れ込んできた。
「ところでさ、魔物の死体って、金になるのかな」
「なるだろう……そうだ!お前ら、そのあたりはどうしてた?」
瞠目したジャックが尋ねる。
他の冒険者がどう暮らしているかなんて気にしたことがない。
「ちらっと考えたことあるけど、死体抱えて歩くのも面倒じゃない。依頼を受けてれば、とりあえず金は稼げるし」
「僕は死体なんて、どうでもいいなあ」
「お前ら…、動物を狩ったなら、毛皮に肉や骨は売る!迷宮の魔物でも同じだ、そうか、なんで今まで気づかなかった!クソがァ――!!」
クリスはわざとらしく顔を顰めて、佳大の方に歩く。
お金持ちになりたい、などと思ったことがない。着るもの、食べるものは山や森に分け入る者から奪えばいいではないか。
稼いだ金で取引、など迂遠すぎる。
「そんなこと言われても、どこに持ち込んだらいいかわかんねーよ。俺狩人じゃないし」
「僕もわからないな。置いていても腐るだけじゃない」
「当たり前だ!」
ジャックが怒鳴る。
彼は2人に対して以上に、自分に対して怒っていた。
佳大にしても、クリスにしても、どこか浮世離れした感性の持ち主らしいと了解していた。
だから魔物の死体――素材の回収を管理するのは自分だ、とジャックは考えている。しかし気付かなかった、これは自分のミスだ。
ただ、吐き出さずにいられないだけ。
「そうは言っても、適当に持っていっていいのか?」
「狙い目は獣型だろうな。そうだ…お前ら、毛皮のなめし方を知っているか?」
「なめす?」
「皮を腐敗しないようにして、長く使えるようにするんだ」
「知っているように見えるか?」
都会で生まれ育った佳大に、狩猟の経験は無い。
クリスは何が面白いのか、声を忍ばせて笑っている。
ジャックは消沈したが、すぐに気を取り直し、目前の城に進む事にした。金目のものを見つければ、このささくれた気分も癒えるだろう。
吹き抜け構造になっているエントランスホール。
入口からまっすぐ進むと、2階部分に続く大階段に行き当たる。
大階段からホールの半ばまで、赤い絨毯が敷かれている。左右に入り口が設けられており、食堂や兵器庫に通じる廊下が伸びていた。
2階に続く欄干に2人の重騎士が立っていた。
厚い鎧に全身を覆われ、表情は窺えない。ハルバードを構え、地響きと共に掛けてくる左の騎士の側面に、クリスは目にもとまらぬ速さで回り込む。
斧と一体化した穂先がクリスを狙うが、少年にとっては寝転がる野良猫が、微睡から眠りに落ちるような遅さだ。胸当に拳を叩き込むと、騎士は背中から倒れ込んだ。
右の騎士を受け持ったのは佳大。
右拳を顎のあたりまで持ち上げ、左拳を腰の位置に置く――拳法の道場で覚えた構えだ。
目を離さないように駆ける青年は、金髪の少年ほどの敏捷さは無いが、それでも人間より豹に近い。
突きを繰り出すと同時に、懐に入る。柄が佳大の顔に飛来するが、彼はバックステップで回避。
左手が蛇のように絡みつき、右の騎士は入口に向かって投げ飛ばされた。扉の真上の壁に激突すると、ずるりと落下。
「お前ら、ちょっと離れろ。毒の放射」
クリスと佳大は、弾かれたように飛ぶ。
ジャックが魔術を発動する寸前には、彼の背後に立っていた。
2体の重騎士に向かって、鮮やかな紫色の煙が吹き付ける。煙は1秒ほど続く。
騎士が煙幕を割るように歩み出るが、異変は既に起こっていた。身体が震え、糸が切れたように床に倒れる。
「僕に命令してつまんない事したら、流石に見放したけど。中々、面白い事になったじゃないか」
「毒の煙だろ。違うか?」
「そうだ、気をつけろよ」
静かに横たわる騎士の傍らに、長槍が落ちている。
しかし、取る者はいない。クリスは散歩するように、ジャックと佳大は口元を覆いながら、大階段に足を掛けた。
3人は大階段から見て、左手に設けられた広間に侵入。立ちはだかった歩兵を倒しつつ、2階にいるらしい何者かの元に向かう。
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