表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
のん気な男爵令嬢  作者: 神無 乃愛
婚約者とマイヤ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

32/96

これが本当の「怪我の功名」?

 王太后だと紹介された女性は、ため息をついていた。

「王族ならば、白亜色の髪に関してもっと詳しいと思っていたのですがね」

 謝罪のあと、王太后が呆れたように言った。

「まぁ、それなりに優秀だったとしても、あのように腑抜けては終わりなのでは?」

「ほほほ。伴侶の良し悪しが見事に出ましたわねぇ」

 マイヤ一人、意味が分からず放っておかれた。

「あなたの魔力なし、直接魔法が効かないというのは、白亜色の髪を持つものに時折現れるものなのですよ」

 王太后がマイヤにも分かるようにと、説明を始めた。

ヴァルッテリのように魔力過多はよくある症状で、魔力なし、直接魔法が効かないというのも、どちらかならたまに現れると。

「拷問して自白させようと必死だったのでしょうね。すぐさま裁判にかけ、処刑したかったようですし」

 王太后も公爵夫人も後ろがどす黒くなっていた。


「でもわたくしに対して移転魔法は効きましたけど」

「それが問題なのですよ。移転などは元々空間に作用します。ですから、間接魔法の一つなのです」

 初耳である。道理で今まで治癒魔法が効かなかったわけだ、とマイヤは一人納得するのだった。



 マイヤの意識がないのも「勝手に寝た」ことにしようと、宰相閣下自らが治癒を施そうとした……らしい。だが、マイヤの怪我は一向に治らず、慌てて帝国お抱えの魔術師を呼びに行った。それを「運悪く」王太后が見かけ、オヤヤルヴィ公爵へと伝えた。

 そのあとは王太后の独壇場だったのよ、と誇らしげに微笑む公爵夫人。嫌だわ、あのくらいで恥ずかしいわ、と恥ずかしがる王太后。ある意味カオスである。

 なのだが、その場で横になっているマイヤは「あら、それは見たかったです」で済ませてしまったため、誰も突っ込む者はいない。


 ここに公爵親子がいたら「女って怖い」と言うこと間違いなかっただろう。それくらいおどろおどろした空気だった。

 ちなみに、王太后の専属侍女は「また始まったよ、この嫁姑」と己の気配を消してそ知らぬふりをしていた。


「完治するまでこちらのいて欲しいところではありますが、マイヤさんに迷惑がかかると悪いわね。ヴァルの移転術を使って公爵邸へ戻りなさい。

 わたくしも時折見舞いに行っていいかしら?」

 あ、これ駄目って言えないやつだ。それを瞬時に悟ったマイヤは、快く(、、)承諾した。


 そのあと、またしても眠ってしまったマイヤは「白亜色の髪が何故神聖視されたのか」というのを聞き忘れたのだった。



怪我の功名……失敗や過失、あるいは何気なくしたことなどが、偶然によい結果をもたらすことのたとえ。「怪我」とは不測の結果・過ち、「功名」とは手柄を立てて名を上げることで、過ちが思いがけず生んだ手柄という意味から。

というわけで、今回の一件は「怪我の功名」ではありませんw

何かの折に思い出していただければ幸いです。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ