【60秒で一気読み! キャラクター小噺】 〜もしも、こんな○○がいたら
【60秒で一気読み! キャラクター小噺】 〜もしも、こんなパソコンが怖いプログラマーがいたら
【 あるベテランプログラマーの願い】
あるベテランの女性プログラマー、給湯室でポットのお湯が沸騰したことを確認した。
ひと目を気にしながら周囲を見回した。
誰もこちらに気づいていない。
今だ!
ポットを「開」にスイッチし、自分にお湯をぶちまけた。
やけどしないように注意払いながら。
きゃあー!
女性の悲鳴を聞きつけ男性社員が駆けつけた。
「大丈夫かい?」
「ええ、平気よ。でも、私の手はいま怪我してダメなの。ねえお願い、私の代わりにパソコンの裏に落ちたマグカップを拾って!」
男性は、また新しい手を思いついたのか、と半ば感心しつつも、
「あの、毎回毎回こんな手の込んだことしなくても、言えばやってあげるから。いまだに電磁波が怖いの?」
お湯がかかったみたいに赤くなった女性の顔が小さくうなずいた。