運命讃歌
さあ皆さまもご一緒に
運命とかなんとか。
そういえば今日見たアニメでそんなことを言っていたような。
そうでないような。
しかし運命とは目に見えない。
確かめようもないではないか。
どれだけ御託を並べようと、いかにそれらしく説明しようと、真実には程遠い。
運命とはなんぞや。
目に見えず、触れることすらできないというのに。
その存在をみんながみんな確信しているだなんて。
とても不思議でございます。
なんとも奇妙でございます。
でも素晴らしい。
運命とはまことに素晴らしい。
どんな理不尽もいかなる不幸も運命と名付けてしまえば、まるであたかも幸せへの布石のようです。
苦労が報われそうに聞こえてくるから素晴らしい。
そんなはずはないですよ。
苦労とはするだけやって損するばかりの代物ですよ。
それでも頑張れるのは、やはり運命とやらのお導きなのでしょう。
運命って呼ぶだけで、なにやら泥臭い作業もたちまち神聖なる試練のようですもの。
1秒に満たない出会いも、特筆すべきでない出会い方も、まるで壮大なる物語の始まりのよう。
なんと素晴らしい。
そうね、運命がなければ人は、とてもろい。
だから褒め称えましょう運命を。
この何気ない1日を運命として祝しましょう。
運命万歳。\(^^)/
所詮は人が作った幻想。
それでも救われるのです。
形なぞなくてもそれは確かに差し伸べられた救いの糸でしょう。
ではもう一度。
運命万歳。
人間はこじつけが得意すぎる。