第98話 新しい秘密のアジトで、大切な会議。
「それでは皆さん、只今より第三回、グランを囲む会議を行います!」
ぱちぱちと拍手、
ちなみに第二回はロベル兄さんを怖がらせた打ち合わせね。
「ええっとまず僕の考えていることなんだけど、
地味に行きたい、地味に生きながらえたい、地味に目立たずひっそりと生活したい」
「貴族の出なのに?」「したがい、ます!」「素晴らしいことだと思います」「ご主人様の望む通りに」
おっ、全員がイエスマンじゃない、良い事だ。
「イレタちゃん、異論反論を」
「冒険者学校へ行くのよね?」「よく御存じで」
「冒険者て派手よね」「地味なのも居るよ」「地味な冒険者?」「そうなるね」
ただ、地味な依頼ばかりだとさすがに飽きそう。
「でも冒険者ってランクが上がるんじゃ」「ほどほどで」
「途中で止めるの?」「強制的に上げられる事は無い、はず」
「それって楽しい?」「僕は助かるかな、命の危険は無い、みんなも怪我させたくない」
いくらエリクサーや蘇生魔法を持っていても、良い気はしない。
「拠点は? どこかのグループに」「それは冒険者になってからかな」
「結婚は?」「冒険者が落ち着いたら」「グランくん……」「ま、人生は楽しく」
「わかったわ、じゃあひとつお願い」「なにかな?」「私を正妻にして」「ちょっ!」
他の三人を見回す。
「いいと、おもいます」
「グラン様がそう望まれるのでしたら」
「人間同士のことは、人間で決めて下さい!」「決定ね」
まあ、イエスマンじゃないのは彼女だけっぽいし、いっか。
「あっ、でも」「私じゃ不満?」
「まだ七歳だし、冒険者になるまでは(仮)で」
「他に仮が居ないならいいわ」「うん、じゃあとりあえずは」
と言いつつ内心では、
バランス的に聖女の正妻とかどうかなと、
回復役とかいかにも……ってイレタちゃんもヒールを使えるんだった。
「カロリちゃんは何か希望は」
「もうひとつ、スキルが、ほしいです」
「もっと目立っちゃうよ?」「ばれないスキル、で」
隠匿かあ、
でも、それ言ったらみんなそうか……あっそうだ。
(俺にそういうスキルを付ければいいんだ)
これに関しては、
とりあえず後でいいか。
「ばれるばれない別にして、欲しいスキルは」
「さいきん、けいこでよく、やりをおとします」
「落とさないスキル?」「あと、おとしても、へいきなスキル」
と、なると……
「槍が手元に戻るスキルかな」
「あっ、でも、おられちゃったら」
「なら、槍を造り出せるスキルにしよう、詳細は後で詰めるね」
続いてサキュバス村組だ。
「ルシアちゃん、何か希望は、眼鏡暗くない?」
「慣れました、逆に掛けていないと、見えにくいです!」
「なら良かった」「私は地味というより、目立たないで生きたいです!」
経緯が経緯だからね、
クリスちゃんだってバレないように生きていく、
戸籍とか新しい出身はサキュバス学校の校長が調整してくれるんだっけ、時間かけて。
「光魔法を全部憶えるの、条件をどうしよう」
「グラン様しか愛せなく」「それはもう使ったよね、目で」
「では、では」「一緒に考えよう、今すぐでなくて良いんだし」「はいっ!」
処女じゃないと駄目、とか……
だったら結婚したら冒険者引退かな。
(いっそ、胸がBカップ以上に育たない、とか)
俺は一向に構わんっ!!
「最後にアトリちゃん」
「今でも、十分な気がします」
「後は鑑定で魔物ってばれないように」「魔物魔法で、ありそうです!」
確かに。
「よしわかった、今後の個別の方向性はわかった、
そこでみんなにこれから大事な相談なんだけれども……
すぐじゃなくて良いんだけれども、みんなのパーティー名を決めたいんだ」
うん、これ大切。
「今から決めない?」「はやく、きめたいです」
「私はグラン様が望む名前であれば何でも」「パーティー名も地味にする?」
「んー、とりあえず何か案がある人!」「はいっ」「ルシアちゃん、どうぞ!」
笑顔で答える。
「グラン様のハーレム、では」
「いや恥ずかしいからやめてー!」
「ではグラン様を慕う会、とか」「本人居るから!」
ここは、発想を変えよう。
「みんな、好きな単語をひとつずつ、グランはやめてね」
「じゃあ『静か』とか」「かんたんな、しごとをしたいです」
「でしたら『大切な宝物』で!」「なんとなく最後に『隊』をつけたいです」
と、なると……
『silent』『easy』『treasure』そして『隊』
うん、これで良いかな。
「ならパーティー名は『Silent Easy Treasure 隊』略してSET隊で!!」
「良いんじゃない?」「せっとたい、ですか」「素晴らしいと思います!」
「隊がついているなら何でも」「じゃあ異論は無しということで」「「「「はいっっっっ!!!!」」」」
うん決まった、
これで行こう!!




