第91話 両目が開いた! そして俺を見た結果。
「奥さ~ん、ポーションの納品でーっす」
「残念、独身だよー、子供はいるけどねー」
「えっマジで?!」「う・そ、それより包帯取るよー」
ということで両目が開く日、
タウンテレポートでブルラズさんのお店にやってきた、
今日は酔ってるんだか酔ってないんだか、まあ包帯取るだけだからいいか。
(手が滑って爪が目に、とかになったらチョークスリーパーかけてやる)
俺が持って来たポーションをカウンターに乗せ、
奥の部屋へ……アトリちゃんが看護師のように寄り添う横で、
左目に斜めの包帯をしたままのルシアちゃんが座っていた、俺を見て笑顔だ。
「グラン様!」「グランご主人様」
「おはよう(業界挨拶)、状態はどう?」
「目が、両目がある感じです!」「すごくうれしそうです」
アトリちゃんに報告されなくても見たらわかる、
ついにいよいよ、盲目聖女から隻眼聖女、
そしての両目、いやオッドアイ聖女の爆誕その瞬間だ。
「じゃ、外すよー、ちょっと部屋が明るいかなー」
「では暗くします」「ありがとうねーアトリちゃーん」
ちなみにアトリちゃんサキュバス体です、
たまに人間体になってルシアちゃんと並んで遊んでるらしい。
(相変わらず変身するとピンク眼鏡少女、解除すると眼鏡なしサキュバスになる)
こうなると眼鏡も立派なファッションですよ、ええ、
芸能界じゃ伊達眼鏡なんていうのもありますからね、いや前世ならどこでもか。
などと思っていると、しゅるしゅると包帯が解かれて、さあいよいよ……!!
「姐さん、カウンターにエリクサーが置きっ放しです!!」
店番インキュバスのペアットさんが入ってきちゃった!
そしてルシアちゃんが解かれたばかりの水色の目で、見てる!
施術後、最初に見た男の人に惚れちゃうのに、見ちゃってるううう!!!
(ってこれ前もあったな)
ちなみにインキュバスは『人』ではないのでセーフです。
エリクサーをちゃんと奥に仕舞って貰っている、あと十個かぁ、
十二個あげるとどんな特殊プレイでもしてくれる、って七歳には荷が重い。
「グラン様!」「ルシアちゃん、どう?」
「はい、心の中がグラン様で、いっぱいです!」
「あ、そっち?!」「グラン様しか考えられません、大丈夫です!!」
茶色と水色のオッドアイかあ、
あっ、目をパチクリさせている、
ブルラズさんが例によって目薬を持って来た。
「はいー、上を向いてー」
「やっぱり、見える色が違います!」
「その対処も考えてるよー、サービスでねー」
エリクサー貰っておいて何を言ってるんだか。
(一応、ステータスを見ておくか)
後ろに回ってっと、
無防備だから少し時間をかければ、
何も言わなくても見れるな、オープン、っと。
名前:ルシア(クリス) 年齢:7歳 性別:女性
体力:10 魔力:897(×20) 職業:(僧侶)
装備:人間の服(上下) 魔法:回復魔法
加護女神:ラファ スキル:盲目の真贋(魔力20倍)
(あまり変りはないな、余白はっと)
スライドすると……
『最高級魔石を目玉の代わりに出来る』
『※ただし、最初に見た男の人に惚れてしまう→グラン=フィッツジェラルド×2』
2倍になっちゃったあああああ?!?!
(通りでアピールが凄いはずだ)
これ3つ目の最高級魔石を、
おでこにでもつけたら……は、やめておこう、
さすがにそれは人外過ぎる、あと多分、入らない。
「はいサービスだよー」
「あっブルラズさん、それ眼鏡」
「それぞれの見える色に合わせてあるよー」
サングラスというか色眼鏡というか、
多少は暗く見える感じだが色はきちんとなるようだ、
うん、外から見てオッドアイなのもわかりにくい、良いサービスだ。
「わあ、見えやすくなりました、ブルラズ様ありがとうございます!」
「一応、予備もあるよー、壊れたら言ってねー」「グラン様、これで揃いました!」
「うん良かった、これでクリスちゃんだったって、もうわからないね」「ルシアです!」
さて、ということで……
しばらくしたら場所を変えて、
俺の『地味ハーレム』大集合の時間だぜ!!!
(ついに、ついに四人……揃う!!)
乞うご期待!!!
……って程かな?!
「んじゃまー、両目で歩くのしばらくは慣れないかもしれないけれどー」
「あっそうか」「私がお手伝いします、ルシアさん、特に空中は私に頼って下さい」
「はいアトリ様」「あっそうか、フライングマント借りてるんだっけ」「校内でだけですが」
じゃあイシタさん家は徒歩か、
族長や校長がしっかりしているからって、
連れ去られやしないか心配だな、よし、余白記入を追加するか!
(まあ、みんなと相談してからだな)
あと思ったのが……
ステータスのここ部分、
『名前:ルシア(クリス)』
『スキル:盲目の真贋(魔力20倍)』
これ、スキルや水晶で見れる人が見たら、
重要なヒントを教えちゃってるんだよな、
特に例の、クリスちゃんが居た教会関係者が見でもしたら!
(うん、バレる、そして連れ去られるか、消される)
それは大人になってからもだろう、
だから、なんとかしないと……余白記入で。
「皆さん、お飲み物をどうぞ」
「あっ、ペアットさん、ありがとう!」
「もー、これがないと生きていけないのよー」「ブルラズさんはお酒ですねはいはい」
俺のは普通に美味しい果実のジュースでした、
いや俺たちには、かな、そうそう、この村のダンジョンについても後で聞こうっと。




