第82話 いきなり、高難易度ダンジョンらしい。
『ゲロゲロゲロゲロゲロ!!!』
うわ、でけえカエル!
「うお、やべえ、ジャイアントフロッグ!」
舌を伸ばして攻撃してきた、
それを剣で防ごうとするガルダさんだったが、
巻きつかれてバキッ、と折られる、そこへレイムさんが!
「はあっ!!」
おお、眉間を突き刺した!
しかし少し穴が開いてへこんだ程度だ。
「任せるっす!」
ルイスマスさんが二本の短剣で……!!
ツルツルッ!!
「うわ、滑ったっす!」
「この敵は垂直に、しっかり刺さないと」
レイムさんの助言、
しかしまた舌で攻撃しようと口を開けたフロッグ!
「ブレスファイア!!」
魔法使いザベラさんから、
息のように連続して放たれる炎魔法!
しかしフロッグの舌が溶かすように吸収してしまう!!
「ここは一旦、引きましょう!」
僧侶ロズさんの素早い判断、
慌ててダンジョンを出る……
肩で息を切らす前衛の皆さん。
「あれはやべえ」「ガルダさん、そんなにですか」
「高価な武器か、相当高レベルの魔法がないと無理だ」
「レイムさんは」「やはり現役から遠ざかっていたので」
……カエルはダンジョンからは出てこないようだ。
「ねえレイム、おそらく高難易度ダンジョンよ」
「ええロズ、いきなりあれだもの、おそらく奥には」
「デスフロッグやポイズンフロッグ、カオスフロッグが居てもおかしくないわ」
ロズさんが物騒なカエルの名前を……
「仕方ありません、これを使いましょう」
と、俺は小さなポーションを人数分出す。
「グラン様、これは」
「とあるコネで入手した強化ポーションです」
「ああ、ウチの村の錬金術師か」「アビリィさん、しーっ、しーーーっ!!」
とまあ寸劇を。
ええ、わざとですとも。
「小さいけど、威力はありそうな色ね」
「でもこんな少量で」「ザベラさんもロズさんも、騙されたと思って!」
「いただくぜ」「いただくっす」「おおガルダさん達、一気に!」「俺もな」
アビリィさんが飲んだ所で、
レイムさん達も呑み干した。
「……ふうっ、呪術防御ポーションに味が似ていますね」
「えっ、そんなのあるんだ」「……実感はないけど、強くなっているのでしょうか」
疑心暗鬼なレイムさん、
それもそのはず、呑んだのは呪術防御ポーションそのもので、
俺がそのタイミングで無詠唱魔法『フルエンチャント』『インフィニティパワー』をかけたのです!
(これで、ほぼ無敵だ)
効果は魔力が尽きるまで、
すなわち俺は魔力無限なので……永遠に効きます!
「よくわからない味です」「いやルシアちゃんまで!」
「グランくんも飲まないと」「あっそうか、忘れてた」
ということで全員パワーアップだ。
「ではもう一度、ですか」「はいレイムさん、ゆっくり入って行ってね!」
「慎重にですね、では私が先頭で……はっ!!」「四匹もいるううううう!!!」
思わず俺が叫んでしまったが、
レイムさんが先頭のカエルに剣を突き刺す!
『グエエエエェェェーーー!!』
おお、今度はすげえ深く刺さった!
他のカエルもガルダさんとルイスマスさんが……!!
『グエッ』『グアッ』『ゲコォ』
あっけなく倒した!
うん、攻撃力十倍以上ってとこだな。
「すげえ、こんなにあっさりと」
「武器は一緒なのに、全然滑らなかったっす」
「でしょでしょ、さすがセクシー錬金術師!」「垂れてるけどな」「アビリィさん、しーっ、しーーーっっ!!」
(中身が三十九歳に言わせると、それもまたセクシーですよ!)
ということで、
いきなり高難易度ダンジョンの攻略を進めるのだった。
(まだまだこれからですよ!)
「ジャンピングフロックが!」「グエーッ!」
「イリュージョンフロッグだ!」「ゲローッ!」
「あれは、レアなレインボーフロッグ!」「クエックエッ」
変な鳴き方だな、
とカエルたちを倒し続ける我らがパーティー、
そういや八人のパーティー名をつけてなかったな。
「……グラン様、気を付けて、上です」
「えっレイムさん……うわ、天井に張り付いている!」
「イモリ系の魔物です、表面は毒ですよ」「確かに毒々しい模様ですね!」
ここまで、
食べられそうな魔物なし、っと。
(美味しい魔物が出てきたら、名産品に出来るのに)
カエル系はね、
うん、見た目が良くない。
「グランくん」「なあにルシアちゃん」
「危なくなったら、回復魔法してあげるね」
「うん、ありがとう、ルシアちゃんは僕がまもる!」「えへへ」
どう? 子供っぽいでしょう?
「こら、こんな時にいちゃつくな」
「アビリィさん、ごめんなさぁい……」
寸劇も、まだまだ続く。
こうしてダンジョンを進み続け、
カエル、イモリときて次は何だ……?
「うおっ、でけえのが出たぞ!」
「ガルダさん、今度は一体なんですか?」
「これは……間違いねえ、オオサンショウウオの魔物だ!!」
いやほんとでかい、
これ、ひょっとしたら、
このダンジョンの……ボスか?!
「皆さん、フォーメーションを!」
うん、レイムさんの感じからしても、大一番に違いない!
(いよいよ俺の、いや、僕グランの……出番か?!)
いや、俺ってバレないようにやらないとね!!




