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VIVA! 地味ハーレム ~派手な芸能一家の末っ子だった俺が、異世界転生したのでひたすら地味に生きて行こう~  作者: 風祭 憲悟@元放送作家
第一章 地味ハーレムの道は地味な幼馴染作りから!

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第71話 カロリちゃんの武器探し、本人が一番気に入ったのは……!!

 ポクポクポク、ポクポクポク……


「カロリちゃん大丈夫?」

「はい、ほんものじゃ、ないから」


 結局、無事に入学まで『見学』という形で潜り込めたカロリちゃん、

 母上からの手紙はあくまで俺の『お付きメイド見習い』みたいな立場らしい、

 領主の息子のメイドなら仕方ないよねっていう、一緒に銀貨が入っていたのは気にしない!


(ということで今の時間は戦闘実技ですよ)


 今日はペアってことで、

 人数の余っている俺は見学のはずのカロリちゃんと、

 そして様々な木の武器をポクポクとぶつけあって遊んでいる。


「つぎは、ゆみです」「いやそれはちょっと危ないかな」

「じゃあ、このほしくさを、つっつくので」「それ武器じゃないから、先が鉄だし!」

「……ぶき、では?」「まあ武器として使えなくもないけど、実技用に置いてあるやつじゃないから!」


 先がフォークになっていて干し草の山に突かれていたやつ、

 前世の記憶じゃ『ピッチフォーク』とかいう名前の道具だが、

 カロリちゃんが武器と勘違いして手にしてしまった、危ない危ない。


「もったかんじが、よかったです」

「そっか、じゃあ槍系が良いかも……これだね」

「そう、これなら、りょうてで、大きいあいてでもっ!」


 うん、リーチがあるからね、

 持ちやすいし捌き方によっちゃ、

 身体が小さくてもしっかり急所を突ける。


(よし、槍の捌き合いだ!)


 互いに構える。


「行くよ、えいっ」「はいっ!!」


 木の槍を、

 いや先が丸く守られているからもはや単なる棒だな、

 物干しざおを互いにぶつけ合う、うん、カロリちゃん腰がしっかり入っている。


(ひょっとしたらカロリちゃん……棒が、いや槍が当たりかも?!)


 しかし長くぶつけあっていると……!!


 カランカランッ……


「あっ、おとしちゃった」

「まあ仕方ないよ、六歳だと上出来だと思うよ」

「もうすぐ、ななさい、です」「あとは男女差かな」


 とはいっても、

 やはりカロリちゃんは六・七歳にしては、

 あまりにもちっちゃ過ぎるんだよなあ、このハンディは、いかんともしがたい。


(かといって、弓とか投げる系は……)


 たった六歳で武器を絞る必要は無いか、

 とはいえ適した武器が本当に決まっているのなら、

 今のうちから憶えた方が、訓練を続けた方が熟練度は確実に上がる。


(今の所、不器用そうだけどなあ)


 役者でも居る、本当に不器用な役者さん、

 真面目でこつこつ努力家で本当にいつも真剣で、

 でも気の利いた事が出来ない、勘の悪い、空気も読めないような……


(でもそういう役者が黙々と十年、二十年やると、もうその不器用さが個性になる)


 無骨さとでもいうか、

 静かな職人芸とでもいうか、

 その域に達すると役の方が向こうからやってくる。


(だからこそ『地味』でも、積み重ねれば武器になるんだよなあ)


 そういう円熟味は前世の俺とは無縁だったが、

 もし病気に犯されず元気に役者を続けれいれば、

 四十代からそういう『味のある役者』という方向も、あったかも知れない。


「もうだいじょうぶ、つづきを」

「うん、僕もしっかり、つきあってあげるから無理はしないでね」

「はぁーーーっ!!」「こうすると、弾かれちゃうよ?」「ひゃっっ?!」


 可愛らしい声を出して……

 濃い赤毛を振り乱し、槍を再び両手で拾って構える。


「持ち方があるんじゃないかな、そのあたりは帰ったら師匠に聞こう?」

「はい、でもいまは、パートナーの、グランおにいちゃんが、せんせーです!」

「パートナー、だよね、うん、今も授業のパートナーだし、では行くよ?」「はいっ!」


 こうして時間いっぱい間際まで槍に集中したのだった、

 そしてカロリちゃんが疲れてへばった頃、栗毛の魔法少女はというと……


「ーーー! ーーーっ! ーーー……ーーっっ!!」


 無詠唱で一心不乱に杖を振るイレタちゃん!

 魔法は今日は休みなんだけど授業は別って話になった、

 学校のスケジュールをサボる訳にはいかないからね、でも待てよ確か……


「イレタちゃんイレタちゃん」「なぁにっ?!」「しっ、ひそひそ話で」


 誰かに聞かれないように、っと……


「……どうしたのグランくん」

「イレタちゃん、今、無詠唱してた魔法って」

「ヒールだけど、グランくんの言った通り」「空に向かって?」「あっ」


 誰にヒールかけているんだよ……


「ヒールは自分か誰かに向かってやらないと、意味ないんじゃ」

「いっけなーい」「早く気付いてよかったね」「気付かせてくれて、ありがとう!」


 うん、本当に残念な少女だったよ、

 イレタちゃんの教育も、しっかりしなきゃね!


「はい武術戦術の授業はここまでです、

 怪我した子や疲れの酷い子はエレヌ先生の所へ」「遠慮なくね」

「「「「「「「「「「はぁ~~~~~い!!!!!!!!!!」」」」」」」」」」


 教会付きシスターさん、

 何気に体育系授業に保健の先生的な感じで来るから、

 イレタちゃんやカロリちゃんの、ステータス能力の変化を見られないようにしなくちゃ。


(いっそ、余白記入で隠匿も付けるか)


 このあたりも、またおいおい。

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