第64話 地味魔法使い予定と、地味戦士予定。
クラスメイトで地味ハーレム候補の魔法使いイレタちゃん、
今日から僕グランのパートナーとなった地味ハーレム候補の戦士カロリちゃん、
七歳と六歳が七歳の僕を間にバチバチ、ってそんなの嫌だ、みんな仲良くして欲しい。
(別に競い合わせて強くさせるつもりは無い)
まさに『私のために争わないでー!』ってやつだ。
「ええっと、まずはイレタちゃんに紹介します、彼女はカロリちゃん、
僕の冒険者の師匠となったひとりが連れて来てくれました、これから冒険者になるまで、
いえ、なってからも僕と一緒に前衛をしてくれるパートナーです、よろしくね」
カロリちゃんも、
緊張しながら頭を下げる、
やたら勢い良いから眼鏡落ちそう、買ったばかりなのに。
「カロリ、ろくさいです、よろしくです」
つられてイレタちゃんも頭を下げる。
「イレタです、カロリちゃん、学校まだなんだ」
「もうすぐです、もうちょっとです、いかせてもらえますか」
「だと思うよ、学校行く準備も色々と買わなきゃね」「うれしい!」
戦士予定だからって脳筋じゃ困る、
派手にガンガン行かれるより地味に活躍して貰って、
しかも俺と一緒だからこそという戦い方を編み出して欲しい。
(それだと引き抜かれる心配が無いからね)
余白記入でスキルを盛り盛りにするなら、尚更。
「カロリちゃん、紹介するよ、魔法使いのイレタちゃん」
「グランくんのお友達、イレタです、お友達のお友達だね!」
「グランおにいちゃんの、おともだち……」「お兄ちゃんって!」
まーた嫉妬してるっぽいな、
七歳児なりに……まあ女の子は、こういうのは早いらしいからね、て早すぎるだろう。
(だからこそ、今のうちに仲良くさせないと)
まあ、この年齢の少女は、おそらくチョロい。
(※チョロさには個人差があります)
ってこんなことで注釈を入れてどうする。
「イレタちゃんは絶賛、魔法の練習中でさっきも、
って僕が能力を入れられるのは絶対に秘密だからね?」
「うん!」「僕は地味に生きたいんだ、友達として協力して欲しい」
まずは友達からね。
「わかったけど、けど、けど……」「イレタちゃん?」
「私も、パートナーに、なりたい……」「うーん、まあ、今は魔法を憶えて」
「グランくんの傍で、もっともっと憶えたい!」「えっと、それだと無詠唱で出来るからだよね」「……」
すなわちイレタちゃんは僕グランに……
地味ハーレム予定が順調過ぎて怖いな。
「と、とにかく、イレタちゃんもカロリちゃんと仲良くね」
「うん、グランくんのパートナーってことは、私のパートナーでもあるから!」
「それでまあ、いいかな、ねっカロリちゃん」「はい、イレタおねえちゃん……さん」
ガチャッ
「イレタさん、眼鏡の修理が出来ましたよ」「ありがとう!」
そこそこ細身美人なお姉さん店員から、
いつもの黒縁地味眼鏡を渡されたイレタちゃん。
「壊れてたんだ」「窓から夢中になって魔法を唱えてたら、落ちちゃって」
「いやそれイレタちゃん自身が落ちそうで怖い」「一階だから」「いやそれでも」
「じゃあ、危なくないように、グランくんの家でしたい」「えっ、ウチかあ……」
早速、無詠唱を試したいらしい。
♪カランコロン
今度は店の入口から……
「ただいまイレタ」「ママ!」
「眼鏡は直ったのね?」「うんっ!」
「こちらはお友達?」「話してたグランくん!」「まあ! では領主様の」
そんな丁寧に頭を下げなくても、この眼鏡ママ。
ガチャッ
「支払いを済ませてきました」
「あっミラさん、って更に眼鏡が?」
「安かったので予備を」「だってカロリちゃん」「うれしい!」
イレタちゃんはママに向かってお願いする。
「あのね、私、休日は、グランくんと魔法の特訓したい!」
「まあ、ご迷惑では」「いやその、イレタちゃんとご両親さえ良ければ、その」
「……そういうことですか」「えっ」「では本日、ご挨拶に伺いますね」「えええ」
つまりはいったい、
どういうことになるんだってばよ!
「ええっとミラさん、これって」
「そういうことですね」「だからどういうこと?!」
「流れでわかりますよ」「えっ」「これで無粋な真似をしたら、一晩中くすぐりですからね」
無粋って! 七歳児に言う言葉か?!
中身が三十九歳児ってバレてないよな、
それよりもいやこれ、だからいったい、どういう流れになるのーーー?!?!
「よく見えるって、すごーーい」
カロリちゃんはカロリちゃんで、
ひとり悦に入っているしー!!
「……まあいいや、帰ろう」
「その前にグラン坊ちゃま、寄る所が」
「あっ、買い物? あれだとね、きっと、カロリちゃんのを色々と」
新しい服だとか、学校用具とか。
「いえ、私は詳しくは知りませんが、回収に」
「回収???」「商業ギルドへ行けばわかるかと」
何を回収するものが、
あるんだろうか……???
「という訳でイレタちゃんまたね、お母さんも、また」
「またあとでー」「夫をすぐに捕まえて、改めてご挨拶に」
「いやそんな、お友達ですから」「それではまた、のちほど」
本当に今日、来るのか。
ちょっと本日2話目が出勤前に間に合いませんでした、
更新は15時ではなく帰ってからの今日の日付中になります、ごめんなさい。




