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VIVA! 地味ハーレム ~派手な芸能一家の末っ子だった俺が、異世界転生したのでひたすら地味に生きて行こう~  作者: 風祭 憲悟@元放送作家
第一章 地味ハーレムの道は地味な幼馴染作りから!

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第58話 父上に、上手い具合にエリクサーを進呈。

「それで、どうしても二人っきりでないと話せない件とは何だ?」


 短い仮眠みたいな感じで速攻起こされた朝、

 だって父上も上の兄さも(つまりイシタさんも)出ちゃうらしい、

 起きた時に両方居なかった、では次にエリクサーを渡すタイミングがいつになるやら。


(執事さんが休みの今日がチャンスらしい)


 というのも父上に贈り物を渡すとなったとき、

 間に執事のスティーブンさんが検閲で入るのだが、

 そこでエリクサーを見ると、独自の判断で渡さない、という可能性が無くは無いらしい。


(あくまでもイシタさん談だけど、まあモノがモノだけにね)


 もしスティーブンさんの身内に重病人が居たとしたら、

 魔が差してもおかしくないっていう話だ、もしくはもっと上、

 大領主や国王陛下への献上を促すとか……俺はあくまで、この家のために置いておきたい。


(いや本当に、何があるかわからないんですよ)


 おっと、まずは渡さないと。


「……他に人は居ないようですね」

「ああ、イザベルはジェラルの所だ」

「これは父上とふたりきりになったときに渡して欲しいと、ミロルさんから」


 僕はアイテムボックスではなく、

 最初から手に持って入って来た箱を渡す、

 丁寧に……おっと渡す時に気を付けないと。


「ミロル、からか」

「手紙のお返事だそうです、割れ物ですので気を付けて」

「あぁ……わかった、慎重に開けよう」


 いやほんと、俺がここを出て行った後に子爵家の誰かが大病を患っても、

 事故とかで死にかけても即死でなければ生き残れるようにしておきたい、

 最低でも一回は……夫婦もろともってなったら二個必要だけど、それ言い出したらきりが無いからね。


(いや、前世で読んだ、なろう小説で……)


 フィリピンで入院→緩和ケアをしていた俺は、

 暇なのもあってネットで日本のアニメや漫画、小説を読み漁った、

 その中で『なろう小説』というのもなかなか面白い物が多く異世界転生ものもよく読んだ。


(ただ、とある作品で『なんだこれ』と思ったシーンがあった)


 ステータスの見られる能力があるにも関わらず、

 気付くのが遅れた、母親のを見るのを忘れていたため、

 病気で死なせてしまったというストーリー、まあこれに関して変に悪口は言わないでおこう。


(誰に気を使っているんだ俺は!)


 ただ、その作品のおかげで、

 異世界転生した俺はまだ幼いうちに、

 身内の病気は全部ステータスでチェックしたし、今後にも気を配る。


(もちろん地味ハーレム候補にもだ)


 そういったこともあり、

 自宅にエリクサーを常時一本はある状態にして、

 こっちの世界での家族を、失うような事はしたくない。


「……こ、こっ、これは、エリクサー!!」

「なんでも錬金術師が偶然出来たものらしいです」

「なぜこのような買えないほど高価な……あっ、これはミロルの匂い……」


 これ、受け取って一週間経って渡している事になってるんだけど、

 いくら密閉とはいえ匂いが新しいとか疑われないかな、まあ大丈夫か。


「あっ、ミロルさんは『手紙に文字や言葉の返事はしない』って言ってたんでしたっけ、どうしよう」

「他に何を言っていた?!」「言うなと言われていたのですが」「私が許可する、いや父として命令する」

「ええっと、ひとつの命を渡す事で、私の代わりにしてほしいとか、エリクサーは命と同じ価値だとか」「そういうことか」


 私のことはあきらめて、

 その代わりにエリクサーで許してっていう。


「もう会いたくないみたいですよ、幸せに暮らしているっぽいです」

「夫や子は」「そこまではちょっと」「そうか……イシタに、いや、聞かないでおこう」

「いらなかったら割って捨てて欲しいとか」「そんなことを私に」「いや独り言ですよミロルさんの」


 なにせ『言葉の返事は無し』だからね。


「……そしてこの箱は」

「ちょっとサイズが」「いや、そうじゃない、そうか」

「これで父上とは本当に終わりにしたいみたいな、もちろんミロルさん個人の話です」


 これで察して、

 忘れる事はなくても引きずる事は無いようにして欲しい、

 俺が掘り起こしてしまったような気が、しないでもないけど!!


「わかった、グラン、ありがとう」

「あの村は、そっとしておいて欲しいみたいです、

 僕も多分、もう行きません、何にもないし一度でいいかな」


 嘘です、毎週行く勢いです!


「それがミロルの望みか」

「ミロルさんのだったり、あの村のだったり」

「……これ程の対価をしてそれを望むのであれば」


 うん、なんとか誘導できた。


「それでは僕は兄上を見送って参ります」

「ああ、一緒に行こうと思ったていが、少し遅れて行く」

「それでは失礼致します」「……しばらくひとりにさせてくれ」


 色々と感情にふけることもあるんだろうなあ。


(母上には絶対に言えない感じで!!)


 だからこその、

 ふたりっきりでないと渡せなかったエリクサーだ、

 重い思い出が乗っかってるだけに、うかつに売ったり献上したりはしないだろう、それが狙いだけど。


(持っている事も、秘密にしてくれるはず)


 さあ、切り替えてお見送りに行こうっと。

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