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VIVA! 地味ハーレム ~派手な芸能一家の末っ子だった俺が、異世界転生したのでひたすら地味に生きて行こう~  作者: 風祭 憲悟@元放送作家
第一章 地味ハーレムの道は地味な幼馴染作りから!

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第35話 人間の宿泊は、誰であれこう決められているらしい。

「では準備が出来るまで、ここでくつろいでいて下さい」

「えっイシタさん、ここって地下牢?!」「人間はここで泊まる決まりです」

「木の檻なんですけど」「鍵は掛けますが呼んでいただければ開けますよ」「えええ」


 ということで木製の牢屋に放り込まれた僕とクリスちゃん、

 完全に木の格子、時代劇の牢屋みたいだ、とはいえ奥に小さいがトイレはある、

 むき出しじゃないよ別室、個室だよ、それはそうと、なんだろこの扱いはまったく。


(さっきまで普通に食事を振る舞われていたのに)


 サキュバスとインキュバスのよる普通の朝食というか、

 僕らにとっては夕食の時間だけどまあごく普通のものを普通にいただいた、

 食べ終わってから『この肉、実は……』とかいうことは無かったみたい、たぶん。


(本当に、さっさと僕らを放り込んで、上がって行ってしまった……)


 これ、各屋敷にもあるんだろうか、

 飲み物はちゃんと設置されているな、

 軽いお菓子っぽいのも、きちんと紙に包まれてら。


(クリスちゃんは、もうくつろいでいる)


 牢屋みたいな状況が見えてないから、

 その分、気は楽なのかもしれないね。


「ふう、ではグラン様、朝まで休ませていただきましょうか」

「ええっとごめん、する事がまだ色とあるんだ、まずはお話を」

「私のしてきた事についてでしょうか」「あっ、山賊に命令されて治療していた」


 悪に加担していたから、

 悪い事にはなっちゃうんだよな、

 人を殺すような山賊なら、尚更だ。


(とはいえ、クリスちゃんの場合は状況的に仕方がない)


 せっかくのふたりきり、

 前も軽く聞いたんだけど、

 これもこの場で再確認しよう。


「ええっと、どこかへ行く途中にクリスさんは山賊に連れ去られたんだよね」

「はい、引き渡されました」「馬車が襲われ、崖から落ちた事になってるみたいだけど」

「そのような事にした話も聞いた気が、ただ当時はまだ四歳くらいでしたから」「わからないかあ」


 でも、引き渡されたってわかるってことは、

 本当に最初から仕組まれていたんだろうなあ。


「それでクリスさんが、山賊のアジトへ連れられてからは」

「最悪、死んでも構わないがとりあえずキープと言われたそうです」

「山賊の親分に?! あのオークみたいな」「親方が教会の遣いに言われたそうです」


 あそこの山賊を飼っている教会かあ、

 冒険者ギルドで調べれば色々と出てきそうだけど、

 アジトはこっちの領地内でも、おそらく舞台は隣国の話だ。


(ここ、あんまり七歳の俺が突っ込める話じゃないかな)


 だが中身は三十九歳、

 しかも全魔法習得済みである、

 まだ全部確認している訳じゃないけど!


(いやほんと、ピンポイントでクリスちゃんの目を治せる魔法ないかな)


 正確には元から無い目を授ける魔法か、

 後でざっと見て探してみよう、それよりも今は……

 クリスちゃんが手探りで色々と確認中。


「それにしてもこのベッド、凄く大きいですね」

「うん、二人用だからかな? 綺麗で清潔だね」


 おそらくプレイ用、

 いや捕食用だろうけど!

 それとは別で七歳とはいえ男女一緒に収監させるかね。


(前世だったらちょい問題になるな)


 昭和の時代とかだと、小学校では、

 小学三年生くらいまでは同じ教室で着替えていたらしいが。

 って心の中で脱線していないで、話を戻そう、ええっとなんだっけ。


「前も話したけど、連れ去った教会はクリスちゃん争奪戦に敗れた派閥っぽい」

「私が教会の遣いから聞こえたのは、大人になったら引き取る手もあるのでとか、

 もしレベルの高い治療魔法を憶えたら闇医者にするとか、目が見えないからチョロいだろうとか」


 酷いなあ、

 それが漏れ聞こえているし、

 聞こえてきた話をしっかり憶えているクリスちゃん、傷ついた部分もありそう。


「やっぱり、目が見えるようになりたいよね」「はいっ!!」

「最優先がそれだもんね」「どのような犠牲を払ってでも、見えるように!」

「例えば」「お嫁さんになりますよ」「ちょ」「グラン様が良い方なのは、わかっています!」


 なんでそこまで、

 とここでちょっと気になったことが。


(サキュバスの長老、クリスちゃんに俺と似たことを言っていたな)


 俺の(ごう)が五十年ものだとか、

 一方でクリスちゃんは年齢の倍だとか。


(探りを入れてみるか)


 ひょっとしたら、ひょっとして。


「クリスちゃんって、目が見えてた時の記憶とか、あるの?」

「目の前が真っ暗なのは、見えていないってことですよね?」

「色の記憶とか、姿形とか」「色はわかりませんが、形は触れば」


 ……もうちょっと具体的に聞くか。


「生まれる前の記憶とか」

「前世、転生ですね、信仰のひとつです!」

「よく御存じで」「教育係さんから」「山賊の?」「でしょうか」


 その教育係もよくわかんないな、

 女山賊の誰かなのか、拉致った教会の派閥から来てるのか、

 まあ明確に残して使うならもうちょっとマシな所へ隠せっていう。


(バレたときに、全てを山賊のせいにするためなのかも)


 まあいいや、

 そろそろ本題に入るか。


「僕は、なんとなくだけど、地味に生きたい」

「私は目が見えて生きられるなら!」「その作業なんだけどさ」

「はい、お話をされていましたね」「ああブルラズさんとか、それはそれとして」


 どこまで打ち明けようか、

 女性は油断ならないのは前世で知っている。


「なんでしょう」「目が見えるかわりに何か自分のものを失うとしたら、両親とかじゃなく」

「一生、ひとりの人間しか愛せないというのはどうでしょう」「……まあ制約っちゃあ制約だね」

「出来ればグラン様が」「いいの?」「そもそも聖女は恋愛禁止みたいですよ」「あっそうなんだ」


 どこのアイドルだ。


「とりあえ最初は直接的に、無理そうならより具体的に設定してみるよ、背中向けて」「はいっ!」


 声が嬉しそうだな、

 よし、ベッドの上に座るクリスちゃん、

 その背後に周って……ステータス、オープンっと!


(出た出た)


 そして下へスクロール、

 余白を出して、まずは、どう書こうか。


「クリスさん、一生モノの設定になるから、お互い慎重に考えようね」「わかりました!!」


 いよいよ、

 彼女に目を授けるための、

 大事な大切な、最初の一歩だ。

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