第30話 山賊に使う魔法、これに決めた。
どっかへと続く高い山の廃道、
そこにある大きな山小屋の廃墟で休憩していたら、
二十人もの山賊がやってきて囲まれた、本来なら絶体絶命である。
(だが、相手が悪かったねっていう)
唯一の大人でありメイドの正体は魔物サキュバス、
子供も七歳男児の方は全ての魔法が使え魔力無限の異世界人、
七歳半女児の方は恐ろしい魔力と伸びしろの盲目聖女、って言っても俺ひとりで勝てるか。
「あなたたち、私はただ実家へ帰る途中よ」
「おおっと、それは嘘をついている顔だな?」
「嘘はついていないわ」「じゃあなんでこんな廃道に」「実家がこっちなのよ!」
うん、嘘は言っていない、少なくとも嘘は。
(お前、サキュバスだな?! とは言われたら話は別だが)
でも、そんな鑑定スキル持ってたら山賊なんてしていないだろう、
さあどうしようか、クリスちゃんを助けた時みたいにスリープを多用するか、
だがここは少し尋問とかしてみたいな、となると使える魔法は……これかな?
「せめて、この子達だけは助けて!」
「メイドさん、そんな子供置いて行っても魔物にやられるだけだぜ?」
「せめて本道へ」「隣国へ奴隷として高く売れる、それよりも俺たちはあんた、メイドさんと……」
よし、今だ!
(無詠唱で魔法『サークルチェーン』!)
緊縛中位魔法でまとめて囲んで縛る!!
「うおおお?!」
「な、なんだなんだ?!?!」
「親分! なんで俺たちくっついて」「馬鹿野郎、これは魔法だ!!」
おお、さすが盗賊リーダー、
瞬時に状況を理解したらしい。
「……引っかかったようね」
「おいメイド、これは罠か!」
「あら、襲われたから対処しただけよ?」
まさかメイドの真後ろに居る、
俺の仕業だとは思わないだろうな。
「イシタさん、例のアレかけちゃって!」
「あら、どれのことかしら?」「永遠に眠っちゃうやつ!」
「面白いわね、じゃあ、そこの一番暴れているのに……えいっ」
無詠唱で『エンドレススリープ』をかける、
これで俺が解除しない限り、死ぬまで眠り続ける。
「ううっ……ZZZzzz……」
「おいガストン! メイド、まさか俺たちを捕まえるために」
「だから本当に帰省の最中よ、ただ襲った相手が悪かったわね」
ここで情報収集だ。
「ねえ山賊さん、他の山賊は知ってるの?」
「なんだよここは俺たちのシマだ、それ以上は言えねえな」
「あなたも永遠の眠りに落ちたいのかしら?」「うっ、そんな事をしたら今までの奴がそうなるか」
他にも攫った奴がいるのか。
「痛い目にあいたいのかしら?」
「俺たちに何かあってみろ、お前たちだって」
「これは眠り魔法じゃなく、痛めつける魔法も必要かしらね」
その言葉でちらっと俺を見るイシタさん、
うーん、他に使える魔法は……殺すのはまだ早いよな、
山賊といえど問答無用で殺してくるのから、命だけは助けてくれるタイプも居る。
(身ぐるみ剥いで置いて行け、っていうやつだ)
こんな山道で全裸で逃げても助かるのかってうのもあるけど……
ええっとえっと、高レベル魔法とかで何かないかな、安全かつ効果の高い、
縛るんじゃなく自白させるような、言う事をきいてくれるような……これかな?
『魅了魔法 ティムヒューマン』
うん、ティムモンスターより上位で、
ヒューマンときたら人間だろう、ってこれ、
魔物じゃなく人間をティム出来るんであれば、恐ろしい。
(かかったら、やりたい放題じゃないか!)
だが山賊に、慈悲は無い。
「俺たちはなあ、どんなに痛めつけられても、
どんな魔法で脅されても、絶対に口は割らないからな!」
「それはどうかしらね、じゃあこの魔法はどうかしら、えいっ」
と俺に丸投げ、
このタイミングで何かやれと、
そんな芝居じみたこと、と思いながらも山賊のリーダーに『ティムヒューマン』を!
「……ううっ、ご主人様、何なりと」「「「?!?!?!」」」
お仲間が驚いている!
「じゃあ、貴方の名前は?」「……」
目がまどろんだまま返事は無い、
あっそうか、無詠唱でかけた俺に従属しているのか!!
「おなまえなーに?」「……ライド」
「お仕事はなにやってたの?」「冒険者を、追放されて」
「んでんで、攫った子供とかはどこへ?」「隣国の貴族で……」
とまあ情報を聞くだけ聞いてやりました!
いやあ、本当に恐ろしい魔法だこと、すげえな、
これもっと有益な魔法いっぱいありそうだから、調べないと。
(ちなみに一度使ったから、詳細が表示されます!)
見てみると……
『魅了魔法 ティムヒューマン
多大な魔力で人間を従属させる事ができる、一度にかけられる人数は魔力による』
と、いうことは……
魔力無限の俺は、いくらでも!
よし、こいつら全員まとめてティムしてしまうか。
(そして、自首させよう)
一応は、まだ自分とこの、
アルトリアス領内だからね。
「後はこのメイドの、イシタさんの質問に答えて!」
「へい……」「なら、今まで殺した数は?」「それは……」
尋問の結果、
ガッツリとアウトでしたー!!
(うん、慈悲は無い!!)
全員、縛り首確定かな。
★★★これからも、もりもり書き続けたいので、★★★
★★★もしよろしければ評価の方をお願い致します★★★




