第23話 とりあえず屋敷へ、そして確認を。
「ええっと、まずはさっさと屋敷へ帰りましょう」
「飛ばしますか」「いえテレポートを、っていっぱいあるんですが」
「ここはホームテレポートでしょか」「えっ……あ、あるね」「それで自宅へと」
じゃあタウンテレポートは街か、
このあたり一度、姿を消して試したいが、
今は彼女を、この聖女を安全な場所へと。
「イシタさんも一緒に移動できるのかな」
「同じパーティーでしたら」「その定義は」
「お互いが同じパーティーだと認識していれば」「えっと聖女ちゃんは」「抱っこしているから大丈夫なはずです」
嫌だぞ瞬間移動したとたん、
聖女クリスちゃんだけ落下したら!
一応、低い位置まで降りて……このあたりでいいかな。
(魔物の心配が無い訳じゃないけど……)
念のために。
「クリスさん、クリスさんはこの僕、グランと同じパーティーだと思って下さい」
「ええっと、お祭りですか」「そこから?!」「どこからでしょう」「……同じ仲間と思って」
「助けてくださったのですね?」「そう、だから」「わかりました、とりあえず信じてみます」「よし」
自分を信じて!
(ホームテレポート!!)
……無詠唱で唱えた結果、
一気に僕の部屋へとみんな移動した!!
「良かったーーー」
「成功したようですね」
カーテンを閉め、
灯りの照明魔石を点ける。
「……ここは」
「とりあえず僕の家、安全だよ」
そしてわかる、
この聖女、すんごく臭い、
髪もなんというか、灰被りって感じだし。
「ええっと、クリスさん、クリスちゃん、どっちが良いかな」
「多分、七歳と半分くらいです」「じゃあ僕より半分年上だね、クリスさんで」
「わかりました、グラン様」「いや様って!」「目上は様と教わりました」「山賊にかぁ」
どのくらいの教育を受けているのだろうか、山賊ごときから。
「グラン坊ちゃん、どういたしますか」
「とりあえずお風呂に」「この時間にですか」
「わあ、お風呂だなんて、連れ去られる前以来……」「そうなんだ」
うん、明るい所ではっきりわかる、
彼女は本当に、くり抜かれたように目が……
このあたりも後で確認だ、経緯とか、言いたく無いならそれでいい。
「坊ちゃん、ご当主様や奥様に知られても平気でしょうか」
「救出してあげたんだし、確認だけどクリスさんは」「やめた方が良いと思います」
「えっそれは、なぜに?」「私は教会に頼まれて攫われたと、見つかったら殺されると」
山賊に言われたのか、
ジェラルお兄さまもそんな風なことを言っていたし、
父上のことだ、懸賞金目当てにさっさと引き渡してしまいそう。
(お金なら、金貨ならそこそこパクってきたんだけれども!)
さてはて、
どうしようか。
「それでも温かいお風呂は入れてあげたい、誰かに見つかったらそれはそれで運命だけど、
出来るだけイシタさんひとりが入っている風で、上手く隠して、もちろん人間の姿でね」
頷くイシタさん。
「わかりました、やれるだけのことは」
あとは服だな。
「僕のシャツでいいかなクリスさん」
「下着は」「それな」「坊ちゃん、私のはサイズが合いません」
「わかってますよイシタさん、えっと姉上のも無理かな……いや」
近い姉、
ルミエル姉さんのなら、
女学園の寮へ行く前のが残ってたらワンチャンある!!
「ではタオル類を」
「それは僕ので良いよね、えっと、
あったあったどうぞ、じゃあ『マップ』を見るよ」
魔法の方ね、
うん、お風呂は誰もいない、
もうちょっと経つと朝風呂対応で脱衣所・浴室を洗うメイドとか居るかもだけど。
「大丈夫そうですか」
「テレポートで送るよ、クリスさんお風呂で喋らないでね」
「はい、わかりました」「情報収集は後でするから、それじゃ……」
パーティーテレポートっと。
(うん、暗いけど脱衣所だ)
灯りを点けると、
僕は手を振って単独でテレポート、
行った先はルミエル姉さんの部屋だ。
(良い匂いだなぁ……)
カーテンが最初から閉まっているから、
ライト魔法を炊いても大丈夫だろう、うん、
なぜ蛍光魔石を点けないかって? 雰囲気だよ!
(ライト魔法も出力を抑えて……)
タンスで下着探しだあ!
ルミエル姉さんにバレたら派手に引っかかれる、
あくまでも借りて、洗って元の形で返さないと……あったあった。
(丸めてあるな、出来るだけ地味なのを)
ていうか七歳といえど、
同性でも他人の下着を履くとか……
まあ彼女の環境なら仕方ないのかな。
(とりあえず、みっつでいっか)
そろそろ脱衣所へワープしても良いかな?
相手が盲目だからって覗いて構わないって事にはならないぞ、
なにより享年三十九歳の、俺の心がダメージを受ける、まあ結婚してたらそれくらいの娘が……
(テレポート、っと)
案の定、
ふたりはお風呂場の方へ移動してくれていた、
下着はわかりやすい所へ置いておけば良いかなコレ。
(脱衣所の鍵は内からかけてあるし、誰か来ても見られないだろう)
ということで自室へワープ、
さて、お風呂が終わるまで自室で確認するか、
魔法を……と、ここで思った、お風呂っていつ終わるのだろうか、と。
(俺が迎えに行かなきゃいけない!!)
タオルで目隠しでもして、行くかぁ。
おかげ様で日間ではありますが、
異世界転生のランキングに引っかかる事ができました!
これも読んで下さる皆さんのおかげです、本当にありがとうございます。
このペースでまだまだ読んであげても良いよ、という方は、
是非に評価の方をしていただけると嬉しいです、何卒、よろしくお願い致します!!




