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VIVA! 地味ハーレム ~派手な芸能一家の末っ子だった俺が、異世界転生したのでひたすら地味に生きて行こう~  作者: 風祭 憲悟@元放送作家
第二章 地味ハーレムは冒険者学校でも地味にいきたい!

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第132話 もう兄上は、山賊にでもなればいいと思う。

「やあグラン、待っていたよ」

「何をロビー備え付けのお菓子、もりもり食べているんですか」

「ウォルの付き添いでな」「グラン、学校へ行きましょ」「うん、丁度迎えに行こうかと」


 あっ、兄上のポケットにもお菓子が……


「昨日聞いたんだが、ここのロビーのお菓子って朝にセットしたら、

 その日はもう補充されないらしい、ケチだよなあ、だからボクが回収して……」

「補充されるようにしようとでも、ってそれじゃあ毎日来る気ですか、普通に追い返されますよ」


 ていうか兄上みたいなのが居るから、

 補充されないんじゃ……指でクイックイッと俺を呼ぶ兄上。


「グラン」「はい、なんでしょ」

「これだけ大きい宿だと、備品も」「あげませんよ」

「バスタオルとバスローブだけでも」「それ持ち帰っちゃ駄目なやつです」


 恥ずかしいから早く出よう、

 チェックアウトも終わったし……

 ホテルを出るとまだついてくる、メイドも一緒に。


「グラン、次はどこでどんなもてなしを受けるんだ」

「暇なんですね」「朝の散歩だ」「冒険者学校ですから」

「その後は」「少なくとも、もてなされるような場所はありませんよ」「ちぇっ」


 もうこの兄上、

 貴族の小間使いをやめて、

 山賊か何かにでもなればいいと思うよ、俺と関係ない所で。


「じゃあ入寮が決まったらウォルちゃんと一緒に荷物を取りに行きますから」

「なんだ、もうか」「兄上の手間を取らせませんよ」「寮にお菓子は」「無いでしょ」

「わかった、困ったらいつでも来い」「どうにかしてくれるんですか」「まあな」「無料ではないでしょう」「まあな」


 ということで兄上と別れる、

 歩きながらウォルちゃんに確認。


「そういえばお菓子、ちゃんと貰った?」

「さっきのロビーの?」「ううん、昨日、兄上に買った」

「なんだか一個ずつ」「……まあいっか」「凄く美味しかった」


 こうして冒険者学校へ移動、

 場所は冒険者ギルドで教えてもらったのですよ、

 行くと立派な校舎、そして立派な室内闘技場ぽい建物、寮は奥かな。


(手続き系の書類は、俺が全部持ってます)


 ウォルちゃんはウォルちゃんで持っているはず。

 とりあえず入ると事務受付窓口が横にあった、呼び鈴を鳴らす。


「すみません、入寮受付なんですが」

「はい、ええっと……あっ、お話は伺っております」「えっ」

「グラン=フィッツジェラルド様ですね」「えっ、ええ」「応接室へどうぞ」


 いいのか?

 他の平民ぽい人は普通にカウンターで書類に記入してるぞ、

 これ話が行っているのか、冒険者ギルドかそれとも……ちょっと怖いな。


(まあ、元からそういう手もあるか)


 公爵とか侯爵とか辺境伯とか、

 そういった所の坊ちゃんで来るのがわかっているのは、

 お金をいっぱい払ってくれそうだからってリストアップして、もてなすっていう。


(テーブルの上にはお菓子が置いてある)


 いやあ、兄上がついてこなくて良かった。


「お紅茶をどうぞ」「あっはい」


 眼鏡の女性職員がわざわざ……

 一応はみんなの書類をまとめる、

 ウォルちゃんのも、そして待っていると……


「待たせた、話は聞いている」


 うわーお、屈強なおじさんが!


「あっはい、あの」

「十二歳にしてドラゴンバスターだってな」

「いやあれは、貰っただけで」「運も実力だ」


 なんとなく人気のある冒険者ギルドの、

 ギルマスっぽい人だな、俺の目を見る。


「……良い目だ」「そ、そうですか」

「迷いが無い、道楽で来た貴族とは訳が違う」

「一応は、ちゃんとした冒険者に」「だろうな」


 おじさんにも、お紅茶が。


「貰ったドラゴンの首を渡しただけで、おもてなしされまくって」

「それには事情がある」「はあ」「だが、知らない方が良い」「はあ」

「とにかく校長の代理として、手続きをしよう、これに記入してくれ」「あっ、その前に」


 辺境伯から貰った手紙を渡す。


「これは」「出来るだけ偉い人に渡せって」


 見て鼻で笑っている。


「大変だな」「中身はなんと」

「寮に関しては貴族としての最高の扱いをしろと、辺境伯ごときが」「無理ですか」

「単純にこの手紙だけならな、だがすでにF級冒険者でしかもドラゴン討伐の印があれば」


 ウォルちゃん以外の俺たち全員、

 冒険者カードを渡す……紅茶を淹れてくれた眼鏡おばさんもチェック、

 こっちもこっちで元受付嬢っぽいな、そして俺たちは渡された書類に記入っと。


「寮だがな、成績優秀者は一軒家が使える」「えっ本当ですか」

「ただし、それは基本、入寮後二年目からだ」「ですよねー」「もちろん一年生で借りるのも居る」

「例外ですか」「在籍中に竜を倒したとかな、残念ながら入寮前は無効だ」「いやどっちみち自力は無理です」


 にやりと笑うおじさん。


「子爵家の子供でもそれなりの賄賂いや寄付金があれば貴族の上級寮だが、

 大きな実績があるパーティーだ、どうだ、王都のメインダンジョンに挑戦してみないか」

「えええ、まだ十二歳ですよ」「行ける所までで良い」「うーん」「その結果によって寮を決めよう」


 いきなり試練ですか。


(ここは、乗るべきか、乗らないべきか……)


 みんなに聞くまでもないな。


「わかりました、ノルマは」「無い」

「えっ」「行ける所までだ」「はあ」

「このパーティーは分離させない方が良い、と思わせれば良い」


 ノルマが無いっていうのは、

 ある意味でタチが悪いよなあ。


「今日すれば、今夜は寮に泊まれますか」

「急ぐのか」「兄がたかるタチなもんで」

「十二歳にか」「ドラゴン討伐のお金が、もうあんま残ってないですが」


 笑う校長代理のおじさん。


「大金を持ち慣れてないと、そうなる」

「まあ、本当にドラゴンなんて倒せる日が来るかどうか」

「わかった、今日中に結果を出すなら夜には手配してやろう、今ならどの寮も空いてるからな!」


 ということで、

 いきなりの王都ダンジョンデビューとなったのであった、

 しかも今日中かよ!!


「グラン」「ウォルちゃんどうしたの」

「私も混ざって……いいの?」「あっ」


 どうしよう。

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