試験
5年が経った。王立学園に入学するためには、試験を受ける必要がある。校長は人族最高の魔導師であるフォーテ教授だ。もう60歳だが、未だ実力は健在で、魔王にも及ぶと言われている。魔王はだいぶ前に 滅んだから真偽は定かではないが。さて、今日は王立学園の試験日だ。合格するだろうし、程々に頑張ろうじゃないか。
──────────────────────────────────────────試験を終えた。ほとんどの問題は解けたが、最後の数問は未解決問題が混じっていた。
古代の魔導である転移魔術の使用法は?自分の属性以外の魔法を使用する方法は?人生に新しい髪の毛が生える確率は?の三問。あれを完璧に答える生徒などいるわけがない。だってまだ解明されていないのだから。これが正解なら問題の後に学校が実験して成功するしかない。そんなのありえない。
「試験はどうでしたか」
「到底解けない未解決問題とかがあったけど、それ以外は満点だと思うわ。」
「流石です。お嬢様。」
これで不合格だったら学園を訴えてやろう。
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翌日
結果発表の時間がやってきた。受験者のうち半分が合格し、そのうち上位の7名は特級クラス、ほかは1級から3級へと振り分けられる方式だ。特級で間違いないだろう。
結果
特級クラス
1位 フィリオ 100点
1位 オスクリタ 100点
3位 レーゲン・ラステル 85点
4位 ドルチェ 83点
5位 ソーレン・ノーブル 80点
6位 スペルビア・ディスクリミニエ 78点
7位 アリサ・エンジュ 75点
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1級クラス
8位 イントリゴ・デヴォツィオーネ 74点
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は?100点だと?