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忌み子

初連載頑張る

「何だ! この髪色は!」

「なんということでしょう。まるで忌み子ではありませんか⁉️」

生まれて初めて聞いた会話がこれだ。聞かされる身にもなってほしい。

わたしは、忌み子だった。


3年後…


 私の髪の色は濁った黒色だ。

そして、生まれたときから不思議なことに知能がある。

文字が読め、言葉がわかり、本が読める。

ここはグライヒ大陸のディスクリミニエ王国。

私は、その国の公爵家であるラステル公爵の娘、レーゲン・ラステルだ。

私が忌み子の理由は2つ。

知能があり、赤ん坊の頃から難しい本を読んでいたことと、この髪色だ。

通常は、赤、橙、金、緑、空、青、紫の7色かその中の混色

の髪色しか生まれない。そして、その髪の色はそれぞれ

炎、地、雷、草、風、水、毒の7属性と対応している。

そして、混色は存在しないと言われている。

例外として、天界に住む天族は白色の髪で、聖なる力を使い、

魔界に住む魔族は黒髪で、穢れた力を使うとされる。

人類でも稀に黒髪は生まれるが、魔族の影響や

魔法を使えないことから差別の対象になっている。

数十年前まで人界と魔界は戦争をしていて、それを光神を筆頭とした天族たちが

阻止したことから、天族たちは信仰の対象で、魔族は迫害の対象になっている。

これが、黒髪が忌み子の理由だ。

私ももう3歳になった。白い目で見られるのは慣れたが、

なにか変化がほしいところだ。

長子が黒髪でしかも女だったことで明らかに機嫌が悪いクソ親父とかに。


 そもそも、なぜ長子が女ではだめなのか。

そこには、貴族の汚い事情がある。


貴族は、基本的に長子に家を継がせる。

この世界は緩やかだが男尊女卑の傾向があるため、長子は男のほうがいいようだ。

では、長子以外はどうか。長子以外は、王子と婚約させることで王家と繋がりが

できるため、女のほうがいいようだ。全く、子どもは家のための道具なのだろうか?

そこに愛はまったくないのだろうか。


こんな理由から、クソ親父ことカーサ・ラステルは

私へのあたりが強い。使用人よりもっと強い。


今日、クソ親父が大陸一の商会、シグノール商会との

契約に失敗して帰ってきた。シグノール商会はここ最近の光神の代替わり

から活動し始めたのに大陸一だから驚きだ。最近と言っても150年は前の話だが。

そんな商会に契約を持ちかけたが、公爵の誘いを断るとは驚いた。


そのことから、イライラしていたクソ親父は

全使用人に私に対して辛辣に接するように命じた。

契約が失敗したのも何もかも全て私が生まれたせいだ、と。

私は、ご飯の質が下がり、灯火やベッドの管理、果ては服の着付けまで

自分でやらされることになった。


全く、ひどい八つ当たりだ。


今後ともよろしく

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